日本の美容技術は世界でも評価されており、なおかつ “おもてなし” を感じることができるのが日本の『美容室』です。
特に日本の美容室は、シャンプー時に顔にタオルをかけてもらえたり、飲み物を無料で提供してくれたり、これらが当たり前になっている美容室が多いのが特徴です。
では、海外の美容室はどうでしょうか?
今回は海外と日本の美容室の違いと、海外からの日本の美容室の評価について解説していきます。
日本の美容室と海外の美容室の違い
日本の美容室と、海外の美容室ではどのように違うのでしょうか。
今回は『アメリカ』『中国』『韓国』『オーストラリア』の美容室について解説していきます。
アメリカの美容室
アメリカには日本同様、大手サロンチェーンのサロンと個人経営の小さなサロンがあります。
アメリカはたくさんの人種が住む国なので毛質や毛量など、様々な人種の人に対応しないければなりません。
そのため日本人がアメリカで美容室に行くと、髪の毛の毛が太いことに驚かれることが多いです。
日本人の毛質はアメリカ人にとって扱いづらいそうなので、韓国系やスパニッシュ系の美容師さんにお願いするのが良いそうです。
ちなみにカットとシャンプーを別の美容師さんがやる場合には、それぞれ別にチップを払わなければなりません。
チップはカット料金にもよりますが、5ドル程度が相場です。
ちなみに料金は、日本円にして1500円~2万円まで、かなり差があります。
日本で理容室やワンコインカットなど安いところでも2500円程度、高いところでもシャンプー・カット・ブロウで8000円程なので日本以上に料金に幅があるといえます。
また日本人に比べてアメリカ人は美容室を利用せず、自分でカットをしたり、友達同士で切りあってる人も多いという特徴もあります。
アメリカの美容師に比べて個人差はありますが、平均的に日本の美容師は「質が高く安く、コスパがいい」と日本に住むアメリカ人男性は大絶賛していました。
また日本では美容師免許は国家資格ですが、アメリカにも『コスメトロジーライセンス』というものがあり、州にもよりますが高校卒業または同等の資格があること、16歳以上というのが求められています。
州によってコスメトロジーライセンスでできる施術の範囲が違うのも、アメリカならではです。
日本と同様に美容専門学校も存在します。
また美容師のお給料ですが日本の美容師よりも、アメリカの美容師の平均年収のほうが高いそうです。
中国の美容室
中国の美容室は安いところは50円でカットでき、路上に椅子を置いてカットしているような路面店もあります。
その一方で富裕層向けの一回のカット・シャンプー・ブロウで5万円もするような美容室もありピンキリです。
日本やアメリカでは美容師と名乗るのに免許が必要ですが、中国では免許は必要なく、誰でも美容師と名乗れてしまいます。
そのため激安カットが存在したり、美容師と名乗りながらシャンプーすらできない美容師もいるそうです。
一応、中国の国家機関である『人力資源社会保障部』というところが出している『美容師職業証明証書』という資格があり、初級・中級・上級と3つのレベルがあります。
また日本でいう美容専門学校のような教育機関もあります。
比較的レベルの高いサロン・美容室で働くにはこれらの資格を持っていたり、学校に通っていることが条件であったり、就職に有利だそうです。
上海や北京などの都心部には美容室は日系の美容室も多くあり、日本語も通じる美容室もあります。
ちなみに上海で一番人気のある美容室は『SPICE HAIR』という日系の美容室です。
このお店は富裕層向けの美容室であり、在住する日本人が利用することが多いのはもちろんですが、中国人にも人気のある美容室です。
日本の美容師の技術が中国人に受け入れられ多く取り入れられており、「日本に観光に来た際にはぜひ日本の美容室を利用してみたい」という中国人が多いのだそうです。
また中国ではシャンプーのみの施術で400~500円程度で受けれる場合が多く、昼休みにリフレッシュのために利用する人も多いようで、美容室は中国人にとってとても身近な存在です。
韓国の美容室
美容大国として有名な韓国ですが、江南にはトレンドの中心として芸能人たちが通う美容室が多く存在します。
日本同様、最近の美容室はトータルビューティーに力を入れている美容室が多く、フットバスやアイラッシュサロン併用だったり、プライベートラウンジの付いている美容室もあります。
日本に比べて料金は比較的安価ですが、日本語の通じる美容室や日本人の経営する美容室は日本とあまり値段は変わらないようです。
日本ではドリンクサービスのついている美容室も多いですが、韓国ではドリンクだけでなくトーストやお菓子などの軽食がついてくることもあるそうで、かなりサービス面が充実しています。
シャンプーはお湯の出があまり良くないところが多く、シャンプー中に突然水になったりすることもあるそうです……
ブロウも日本同様最後に髪の毛を巻いてくれる美容室がほとんどですが、日本ではコテを使って巻いてくれますが、韓国はストレートアイロンを使って巻いてくれるそうです。
またお客さんはせっかちな人が多く、パーマを当ててじっとする時間がもったいないと頭にタオルを巻いたまま外出するお客さんにも良く遭遇するそうです。
オーストラリアの美容室
オーストラリアの美容室は日本のように夜遅くまで空いているお店は少なく、夕方6時にはだいたいどこの美容室も閉まってしまいます。
定休日は日本と同じで、月曜日が定休日のところが多いようです。
シドニーやメルボルンなど、大都市では美容室の数が多く競争も激しく、田舎に行くほど美容室の数が減っていきます。
そのため田舎の美容室よりも都市部にある美容室の方がコストパフォーマンスが良いお店が多く存在します。
シャンプー・カット・ブローの相場は日本円で5000円程度が相場ですが、ベテランスタッフが切ると13000円程であったりと、幅があるのもオーストラリアの美容室の特徴です。
またカットでもロング料金がかかることもあるそうです。
施術の流れはカウンセリング、シャンプー、カット、ブロウと日本と特に違いはなく、約1時間半ほどで施術は終了します。
オーストラリアの美容室では多国籍の人種がいて、どの世代も様々な髪色の人がいます。
そのためカラーの技術が発達しているのが、オーストラリアの美容室の傾向です。
雰囲気をガラッと変えたい場合や、ビビッドカラーの髪色にしたい場合はオーストラリア旅行のついでにカラーをしてもらうのもいいかもしれません。
外国人からみた日本の美容室
世界各国から評価の高い日本の美容室ですが、外国人からどのように思われているのでしょうか。
アジア・アメリカ・ヨーロッパなどの多くの海外の国では、すべての工程をお客様一人に対して美容師一人で施術するのが一般的です。
しかし日本の美容室ではシャンプーとカットの人が別であったり、カラーやドライヤーを複数人で施術するのもよくある光景です。
そのため「特別扱いされているみたいで嬉しい!」という外国人が多くいます。
また「一回の来店で何度も無料でシャンプーをしてもらえる」「シャンプーだけでなく頭皮マッサージや肩もみまでしてくれて最高!」と、シャンプーマッサージが外国人に特に人気があるようです。
シャンプー時に顔にタオルをかけてくれるのも、日本ならではおもてなしです。
またシャンプーの種類の多さや、カラー時に耳にキャップを付けて耳を保護してくれること、ウエルカムドリンクの提供など、外国人には喜ばれているようです。
また技術に関しても低価格なのに技術力が高いという評価がある一方、日本語が正しく伝わらず、細かいニュアンスが伝えられなかったといったケースもあるようです。
まとめ
国や人種によって美の価値観も髪の質も様々ですが、日本の美容室は世界的に見てもクオリティーが高いということがいえます。
今は新型コロナウイルスの影響により海外に行く機会もなかなかできませんが、海外に行った際には美容室を訪れてみるのもおもしろいかもしれませんね。