年々進歩を遂げる美容業界・化粧品業界では、毎年新しいサービスや商品が販売されています。
百貨店やドラッグストアなど、店頭には様々な化粧品が並んでいます。
その一方でスキンケアや化粧品に頼らず、本来肌に備わっている自然治癒力によって肌を回復させる『肌断食』という方法があります。
実は肌の専門家・皮膚科の先生たちが多く取り入れているスキンケア方法だったりします。
読者の中にも、肌断食をおこなったことがある人もいるのではないでしょうか?
しかし「肌断食に挑戦したけれどうまくいかなかった……」という声もよく聞きます。
肌にいいといわれているはずの肌断食なのに、どうして上手くいかないのでしょうか。
今回は、肌断食の様々な方法や肌断食の目的、オススメの肌断食方法など『肌断食』について解説していきます。
肌断食とは?
『肌断食』とは、メイクや基礎化粧品の試使用をやめて、肌本来の自然治癒力や素肌そのもの美しさを引き出す美容法です。
日々の過剰なスキンケアやメイクによって肌が痛んでしまい、むしろ肌の負担になったりヒトが本来持つ肌の回復能力を怠けさせてしまっているという前提で考えられています。
●肌トラブルが何をしても治らない
●ノーファンデになりたい
●肌本来の力を回復させたい
と思っている人にとってはオススメの美容法です。
肌断食にもいくつか種類があり、本当に朝から晩まで一切化粧品を使わない「宇津木式肌断食」という肌断食法や、週末だけ、夜だけに限定した「プチ肌断食」などがあります。
ただし肌断食には決まった定義がないので、その方法は様々です。
そのため「何が本当の肌断食なのかわからない」「肌のために肌断食をおこなったのに返って肌が荒れてしまった」という人も多く、続けられない人も多く出ています。
最初からすべての化粧品をやめるのではなく、少しずつ使う化粧品を減らしていくという方法もあるので、自分に合った肌断食方法を試してみてください。
宇津木式肌断食法とは?
「宇津木式肌断食」とは整形外科の宇津木龍一先生が提唱しているスキンケア方法で、完全に化粧品を一切やめてしまうという肌断食方法です。
「肌の悩みがすべて消える たったひとつの方法」という著書も出しているので、興味のある人は読んでみてください。
初めから完全に今まで使っていた化粧品を一切やめ、完全な肌断食ができるに越したことはありませんが、実際にはかなりハードルが高く、肌断食上級者でないと続けにくい人がほとんどです。
「本気で肌断食挑戦したい!」と思っているのであれば、皮膚科医にアドバイスをもらいながら肌断食をおこなうことをオススメします。
今まで使っていたものをすべてやめるので、人によってはかなり肌の状態が悪くなることがあります。
肌の荒れた状態で、化粧品をすべてやめた状態を続けて良いのか・悪いのかは、素人の判断では難しいためです。
肌断食の目的
肌断食の目的は、肌自らの力で肌を潤わせ肌の力を活かし、化粧品に頼らない「健康的な素肌」を目指すことです。
化粧品によって作られる肌は、肌本来のナチュラルな美しさには勝りません。
肌断食を行う上で大切なことは「健康な素肌を保つ」ために一切化粧品を使ってはいけないということではなく、肌の状態に合わせ必要に応じて化粧品を使い、肌に負担の化粧品を使うことも肌断食の一つの方法です。
「健康な肌のために、過剰なスキンケアは必要ない」というのが肌断食の本質です。
初心者にオススメ!『プチ肌断食』とは?
肌断食初心者の人にオススメなのが、夜だけ肌断食、少しずつ化粧品を減らしていく、
という『プチ肌断食』という方法です。
週末や休みの日だけメイクもスキンケアも一切しないけど、平日はいつも通りメイクをするという「週末肌断食」をしている人もいますが、オススメは「夜だけ肌断食」からはじめる方法です。
就寝時に何もつけないで寝ることにより毛穴が呼吸することができるため、油分や水分を肌本来の力で調節することができるため、翌朝しっとりした健康な素肌を取り戻すことができるからです。
①クレンジングをやめる
まずはクレンジングをやめることから始めてみます。
一般のクレンジングに使用される界面活性剤には洗浄力が強くメイクだけでなく、肌にもともと備わっている保湿成分『セラミド』や『アミノ酸』まで落としてしまうからです。
どうしても濃いメイクをしなければいけないという場合にはメイク落としと洗顔がひとつになったW洗顔不要のクレンジングを使用します。
洗顔が1度で済むため、肌への摩擦を減らすことができます。
②洗顔は石鹸で
肌断食ではまずクレンジングからやめることをオススメしているため、メイクは石鹸で落とすようにします。
石鹸は洗浄力が強く人によっては乾燥してしまうこともあるので、馬油の石鹸など、洗浄力がマイルドで低刺激なものを選びます。
また、メイクも石鹸で落ちるものを選ぶようにします。
そのほかにも、メイクを選ぶ時の基準として
●界面活性剤不使用
●シリコンがはいっていないもの
●紫外線吸着剤が入っていないもの
を選ぶのがオススメです。
これらを兼ね備えているのはパウダータイプの『ミネラルファンデーション』です。
③日焼けは物理的に防ぐ
日焼け止めも極力使うのは控えたほうがいいといえます。
1日20分程度であればシミやしわの原因にならないといわれています。
まずは日焼け止めを使わずアームカバーや帽子、日傘やUVカットの衣類など、物理的に紫外線を避けるようにします。
最近では飲むタイプの日焼け止めも販売されているので、上手く取り入れて極力日焼け止めを使わないようにします。
しかし外出したり30分以上紫外線を浴びなければならない、物理的に紫外線を防ぐのが難しい場合もあると思います。
その場合、日常的な紫外線であればSPF20~25程度、PA++程度の日焼け止めで十分であり、SPFやPAの強すぎる日焼け止めを使うはありません。
また日焼け止めを使う場合は、紫外線吸着剤フリー・ノンケミカルの日焼け止めを選ぶようにします。
④どうしても乾燥してしまう場合は…
プチ断食は肌本来の生命力を目覚めさせるため、基本的には合う合わないはありません。
しかし「今までたくさんの種類の化粧品を使ってきた」「高級・高機能なスキンケアばかりしてきていた」という人はプチ肌断食のはじめは肌が自分で回復する能力が衰えているため、乾燥によるかゆみや肌荒れする人もいます。
そのような場合は
●オイルフリーの化粧水を軽く吹きかける程度使う
●少量のワセリン・馬油を使う
というように保湿ケアを行い、少しずつ肌断食に慣らしていくようにします。
⑤身体の中からキレイに
肌断食に挑戦するのであれば、スキンケア・化粧品の使用を見直すだけでなく、食事や生活習慣にも気を配ります。
●しっかりと睡眠をとること
●適度な運動
●ストレスを溜めない
肌は健康を表すバロメーターであるので、内側からのアプローチも大切です。
まとめ
肌断食とは、素肌の持つ水分保持、皮脂の再生を促すため、極力化粧品やスキンケアに頼らないという美容方法です。
3つ以上の化粧品を肌に付けている人は、いきなり一切の化粧品の使用をやめてしまうのではなく、少しづつ使う化粧品の数を減らし、少しづつ肌断食していくのがオススメです。
肌断食をすることにより、時間やお金を節約することもできます。
興味のある人は挑戦してみてくださいね!