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パラベンフリーって本当に安全?メリット・デメリットを徹底解説

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無添加化粧品と聞いて思いつくのが「パラベンフリー」という人も多いと思いますが、パラベンフリーとはその名の通り、パラベンを使用していない製品のものを指します。

パラベンは化粧品以外にも、医薬品や食品などに広く使用される防腐剤の一種です。

「パラベンフリーと聞くと、なんだか肌に良さそうな気がする」という人も多いと思いますが、そもそもパラベンとはどのようなものなのでしょうか。

今回は、パラベンについて詳しく解説していきます。

パラベンとは?

パラベンとは防腐剤の一種であり、正式名称を『パラオキシ安息香酸エステル』といいます。

原材料は石油であり、精製して化学合成されたものです。

1924年に医薬品の防腐剤として使用されるようになり、100年近く使用されている防腐剤であり、基本的には安全性の高い成分であるため医薬品だけでなく、化粧品や食品など、その用途は様々です。

クレンジングオイルや洗顔料、化粧水、美容液、乳液、保湿クリーム、フェイスマスク、シャンプー・コンディショナーなどの頭皮ケア・ヘアケア商品、ハンドクリームやリップクリーム、ボディクリームなど、その用途は様々です。

基礎化粧品だけでなく、ファンデーションや化粧下地、日焼け止めなどのメイクアイテムにも使用されていることの多い成分です。

パラベンは、微生物やカビ、細菌などによる雑菌の繁殖を防いでくれます。

多少刺激性はありますが、化粧品に使用される濃度は法律で定められており、化粧品には1%の濃度まで配合することが可能です。

カビに対しては、0.1%の濃度で抗菌効果を発揮します。

その他にも酵母、大腸菌、黄色ブドウ球菌などの菌に対して抗菌効果を発揮します。

パラベンは他の防腐剤とも組み合わせやすく、多くの成分と組み合わせて使用されることも多々あります。

化粧品に配合されるパラベンには、腐敗や変色を防ぐ効果があるため、ファンデーションや化粧水など、コスメの多くに配合されている防腐剤です。

パラベンはその有用性と比較して悪いイメージを持つ人も多くいますが、化粧品に配合される濃度では、安全性には大きく問題はありません。

しかし肌荒れが起こっている場合や敏感肌、パラベンに対してアレルギーのある人にとっては刺激になってしまう場合もあります。

パラベンの種類

パラベンにはいくつか種類があり基本的的には防腐剤として使用されますが、抗菌効果や刺激性などに違いがあります。

ここでは化粧品によく使用される、パラベン4種類について説明していきます。

1種類のパラベンだけが使用される場合もあれば、いくつかのパラベンが使用されている場合もあります。

●メチルパラベン(パラオキシ安息香酸メチル)

パラベンの中でも水に溶けやすく、肌への刺激が一番少ないパラベンです。

化粧水の防腐剤としてよく用いられる成分です。

他のパラベンに比べ抗菌力が下がりますが、他のパラベンと組み合わせることにより抗菌力を上げることができます。

●エチルパラベン(パラオキシ安息香酸エチル)

広範囲に渡り微生物を殺菌する効果のあるエチルパラベンは、無色・白色の結晶性粉末状の成分であり、油溶性の防腐剤です。

メチルパラベンと一緒に使用されることが多く、メチルパラベンの次に良く使用される成分です。

●プロピルパラベン(パラオキシ安息香酸プロピル)

パラヒドロキシ安息香酸とプロパノールから作られる石油成分のプロピルパラベンは、パラベンの中でも刺激性が高いため、敏感肌の人や肌荒れを起こしている人は、使用に関して注意が必要です。

●ブチルパラベン(パラオキシ安息香酸ブチル)

4つのパラベンの中で最も抗菌力が高く、ほとんど水に溶けない油溶性防腐剤です。

ブチルパラベンは環境ホルモンに関与するという研究結果もあり、パラベンの中では控えたほうが良い成分です。

パラベンフリーとは?

パラベンフリーとは、その名の通り「パラベンが使用されていない」ということを意味します。

パラベンフリーの化粧品を使いたい人は『パラベン』とともに、表示成分に『安息香酸』が含まれていいないものを選ぶといいでしょう。

最近では「パラベンフリーは肌に悪い」というイメージから、パラベンの代わりにフェノキシエタノールを使用する化粧品も多く、パラベンの使用頻度は減少している傾向にあります。

敏感肌の人を中心に、パラベンを含まない化粧品が少しずつ注目されるようになっていますが、パラベンフリーだから安全という訳ではありません。

パラベン以外にも、以下のような成分や防腐剤は刺激になる場合があります。

パラベン以外の防腐剤
●メチルイソチアゾリノン
●フェノキシエタノール
●サリチル酸
●ソルビン酸
●○○アルコール(エタノール)
刺激になりやすい成分
●界面活性剤
●香料
●着色料
●着色剤
●合成安定剤
●紫外線吸収剤
●合成ポリマー
●シリコン

「パラベンが入っていない=防腐剤フリー」という訳ではなく、パラベン以外の防腐剤が使用されていることがほとんどです。

化粧品には消費期限を記載しない場合「未開封の状態で3年以上の保存が可能である」という条件を満たす必要があります。

防腐剤の入っていない化粧品の場合、これらの条件を満たすことはほとんど不可能です。

消費期限が記載されていない化粧品の場合、「防腐剤無添加」と表示があっても、実際には何らかの防腐剤やそれと同等の成分が入っている場合があるので注意が必要です。

本当に防腐剤が入っていない化粧品の場合、目立つ場所に消費期限が記載されているというのを覚えておくといいでしょう。

パラベンフリーのメリット

パラベンフリーのスキンケアやコスメを使用することによって、パラベンによる肌荒れやアレルギーなどを防ぐことができます。

プロピルパラベンやブチルパラベンを含む化粧品には注意が必要ですが、メチルパラベンやエチルパラベンであれば防腐剤の中でも肌への負担が少ないとはいえ、刺激となって肌荒れやアレルギー症状をお越しやすい傾向もあるため、パラベンフリーの化粧品を使用するのがオススメです。

敏感肌の人、肌が一時的に荒れている人などには、肌への負担が少なくなる場合もあります。

またパラベンに対して何となく危険というイメージを持っている人にとっても、心理的に安心できるためメリットがあります。

化粧品にも「○○が入っていないから安心」といったようなプラシーボ効果があるので、パラベンフリーというだけで安心して使うことができるのであれば、効果が期待できるかもしれません。

パラベンフリーのデメリット

パラベンフリーにこだわりすぎると、選べる化粧品の選択肢が減るという点がデメリットとしてあげられます。

またパラベンフリーの化粧品そのものにデメリットはありませんが、パラベンフリーの化粧品にはパラベン以外の防腐剤が入っていることもあるため、肌の相性や個人差はありますが、パラベンフリーの化粧品でもアレルギーや肌荒れを起こしてしまう可能性も否定できません。

フェノキシエタノールや他の防腐剤でアレルギーや肌荒れなど、刺激となってしまうようであれば、デメリットとなります。

本当に無添加の化粧品を選びたい場合

パラベンフリーと表示があるから、100%無添加とは限らないということが理解できたかと思いますが、成分表示を見ることによって本当に無添加の化粧品を簡単に見分ける基準について、紹介していきます。

1つは、成分表示が長いもの、成分名が多いものは、石油系の剛性成分が使われていることが多いため無添加ではない可能性が高いです。

一方で石油系の合成成分が無添加の化粧品の場合、植物の名前が多い成分が入っていることが多いという特徴があります。

また前述しましたが、消費期限表示がわかりやすく大きく記載されている化粧品は防腐剤が入っていないことが多く、無添加ものが多いというのは一つの指標になります。

まとめ

ここ最近の化粧品のオーガニック・無添加志向の影響もあり、パラベンフリーの化粧品は人気を集めていますが、パラベンは肌にとても悪いものではありません。

またパラベンフリーだからと言って100%無添加化粧品であるという訳ではなく、他の防腐剤が配合されている場合もあります。

ただし肌が荒れていたりパラベンアレルギーのある人、敏感肌の人には効果がある場合があります。

化粧品を選ぶ際には、成分表示までしっかりと確認し、健やかな肌作りに役立ててみてください。

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