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ノーベル化学賞を受賞した成分『フラレーン』とは?美容効果を解説

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エイジングケアのできるフラレーンは、1985年に発見された抗酸化物質です。

この発見はノーベル化学賞を受賞するほどの発見であり、2005年からは美容成分として化粧品にも配合されるようになり、現在でも注目される美容成分の一つです。

今回はフラレーンについて、詳しく解説していきます。

フラレーンとは

フラレーンとは、炭素だけでできた物質であり、化学記号ではC60と記されます。

炭素と同じ元素には、ダイヤモンドや黒鉛などがあり、同じ素材でも透明で極めて固いもの、黒くて柔らかく電気を通すものなど、様々なものがありますが、フラレーンもダイヤモンドや黒鉛と異なり、独特な特徴があります。

フラレーンは炭素原子が60個結合し、サッカーボールのような球体に組み合わさっています。

フラレーンはアメリカの宇宙空間にある物質を研究していた研究者たちによって発見され、1996年にノーベル化学賞を受賞しました。

フラレーンは自然界にも存在しますが、フラレーンの生成や抽出技術も開発されており、美容業界だけでなく医療の分野でも注目される、高価な成分です。

フラレーンはもともと炭素でできた硬い分子であり水に溶けない性質ですが、水溶性フラレーンの開発が進み、美容成分としても使用されるようになりました。

フラレーンの美容効果

フラレーンには様々な美容効果があります。

持続性の高い抗酸化作用

フラレーンの美容効果として、特に注目されているのが『抗酸化作用』です。

ヒトの身体では、紫外線やストレス、タバコの煙や呼吸などにより、活性酸素が発生します。

活性酸素には殺菌作用があり、身体を守る働きもありますが、過剰に作られると細胞を破壊し、老化を進行させます。

活性酸素は肌の老化だけでなく、臓器や血管などの老化にも大きく関係している物質です。

年齢を重ねると、活性酸素を抑える『SOD』という身体にもともと備わる物質が減ってしまうため、歳を重ねるだけで活性酸素が発生しやすい身体になってしまいます。

活性酸素によって毛穴の開きやシワ、ニキビ、肌荒れなどのすべての肌トラブルの原因は活性酸素であるといわれるほど、活性酸素は肌トラブルの元区であるといわれています。

この活性酸素を抑える働きを抗酸化作用といいます。

抗酸化作用の高い成分として知られるのが『ビタミンC』や『ビタミンC誘導体』『ビタミンE誘導体』『コエンザイムQ10』『アスタキサンチン』などがありますが、フラレーンも同じように抗酸化成分です。

しかし、フラレーンにはビタミンCの250倍もの抗酸化作用があるといわれています。

フラレーンの抗酸化作用により、細胞の老化を食い止め、肌のハリを保ち、シミなどの色素沈着を防ぐ効果を期待できます。

さらにフラレーンがエイジングケアとして注目されているのが、「抗酸化作用の持続性」です。

ビタミンCなどのその他の抗酸化作用というのは、抗酸化物質が酸化されることにより他の物質の酸化を防ぐというメカニズムがあり、ビタミンCなどの物質が肌や身体の細胞の代わりに酸化され、その働きを終えると同時に抗酸化力を失います。

一方、フラレーンには抗酸化作用には、活性酸素の吸着や分解ができるという性質があります。

フラレーン自体が酸化される訳ではないため、持続的に活性酸素を除去することができます。

美白ケア

活性酸素によってメラニンが刺激され、メラニン色素を生成するシミの原因となります。

活性酸素を防ぐことにより、メラニンの生成を抑えシミの予防を防ぐため、フラレーンは美白効果があるといわれています。

またくすみの原因となる、肌の表皮にあるタンパク質が過酸化合物によって変色するくすみの原因となる『カルボニル化』を抑えたり、肌の老化の原因となる最終糖化産物『AGEs』も抑える効果があるため、透明感のある白い肌にととのえることができます。

シワの改善

活性酸素によって肌に弾力やハリをもらたらすコラーゲンやエラスチンが破壊されるため、乾燥、シワやたるみの原因となります。

活性酸素を抑えることにより、肌のハリを保ち、シワの形成を抑制することができます。

毛穴ケア

活性酸素は、肌の乾燥と同時に皮脂の過剰分泌を引き起こします。

そのためニキビや毛穴の開きの原因となります。

活性酸素を抑えることにより皮脂の分泌を正常に整え、ニキビや炎症などによる肌荒れを抑えることができます。

また皮脂の分泌を正常にすることができるため、開いた毛穴を引き締める効果があります。

肌荒れの防止

肌荒れの原因の一つとして乾燥があり、乾燥によって肌のターンオーバーが乱れ、外的刺激を受けやすくなります。

活性酸素は肌の潤いを保つコラーゲンやエラスチンを破壊し、肌の乾燥の原因となってしまいます。

活性酸素を抑えることにより、肌の潤いを保ち、肌荒れを起こしにくい強い肌にすることができます。

美髪効果

頭皮は紫外線に当たる機会が多く、活性酸素が発生しやすい環境にあります。

また皮脂腺が多いため、頭皮は多くのダメージを受けます。

さらにカラー剤やパーマ剤などの外的ダメージが多く、活性酸素が発生しやすくなります。

頭皮環境が悪化すると、薄毛やパサつき、白髪の原因となります。

頭皮の活性酸素を抑えることにより、頭皮環境を整え、丈夫な髪を作るだけでなく、育毛効果も期待できます。

フラレーンを効果的に取り入れるために

エイジングケア効果の高いフラレーンですが、フラレーン配合の製品を選ぶ際に気を付けたいのが、フラレーンを1%以上配合してある化粧品には、『フラレーンマーク』が付いています。

フラレーンマークはサッカーボールのようなマークがついているため、選ぶ際の基準にするのがオススメです。

またフラレーン単体でも抗酸化作用がありますが、ビタミンC誘導体やビタミンE誘導体、アスタキサンチンなどと併用すると、さらに高い抗酸化作用や抗炎症作用を期待することができます。

さらにフラレーンには紫外線吸収剤の効果を発揮する作用があり、しっかり紫外線対策をしたい人はフラレーン配合の化粧品を選ぶのがオススメです。

フラレーンは美容効果が高いため、かえって副作用などの心配をしている人もいるかもしれませんが、フラレーンは肌表面に留まり、肌ストレスをバリアする効果のある守りの成分です。

そのため臨床実験で安全性は確認されており、2005年の発売以降、フラレーンによる肌トラブルは報告されていません。

そのため、敏感肌の人でも安心して使用することができますが、心配な方はフラレーン配合率が1%のもので試してみるといいかもしれません。

また、フラレーン配合の化粧品には、いくつかのタイプが発売されています。

●浸透力が高く、オールマイティに作用する『水溶タイプ』
●クリームやオイルなどで使用される肌の表面や角質などの浅い部位で働く『脂溶タイプ』
●ファンデションなどの化粧品に利用される『パウダータイプ』
●より浸透力が高く、保湿や角質の奥深くまで届く『美容液タイプ』

などがあるため、自分に合ったものを選んでみてください。

フラレーン配合の化粧品は、ドラッグストアやインターネットによって手軽に手に入れることができます。

即効性がある化粧品というよりは、毎日継続して使用することで効果を実感できます。

まとめ

今回は、ノーベル化学賞を受賞したすごい美容成分『フラレーン』について解説しました。

炭素分子からなる、原子がサッカーボールのような形に組み合わさっているフラレーンは、抗酸化作用の持続性に優れており、ハリ、美白、ニキビ予防など、様々な美容効果が期待されています。

スキンケアやヘアケア、化粧品の成分に配合されていることが多く、ビタミンCなどの他の抗酸化作用のある成分と一緒に使うと更に効果的です。

美容効果の高いフラレーン配合の製品は手軽に手に入れることができるため、興味のある人は、製品を探してみてください。

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