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CBDって危ない?安全?話題の『CBD』について

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美意識の高い方はもうご存じの方もいるかもしれませんが、最近話題の『CBD』。

CBDとは、カンナビジオールのことであり、これは麻茎由来の植物栄養素のことをいいます。

『麻』と聞くと大麻やマリファナをイメージする人も少なくありません。

実際に「怪しい」「危なそう」と警戒の目を向けている人も多くいます。

一方で芸能人やアスリートも多く使われているCBDですが、どのような効果があり、本当に安全で身体によいのでしょうか?

今回は今話題沸騰中のCBDについて解説していきます。

CBDとは?

CBDとはカンナビジオールの略称であり、麻に含まれるカンナビノイドの一つです。

アメリカでは2018年に医薬品に認証され、オーストラリアでは2019年に承認されました。

多くの実験からCBDには大麻の症状でよく言われる乱用、依存、身体的依存性や耐性はみられないとされており、安全であるとWHOからも認められています

CBDは広く医療への応用の可能性があるとされており、医療品として治験が完了しているものもあり、規制を緩和した国もあります。

また薬物規制に関する国際条約による規制はなく、健康食品や化粧品成分として流通しています。

日本は特に大麻や薬物に対する規制が厳しいので、日本で流通しているものは特に依存性などがないと考えていいでしょう。

健康食品としてのCBDはオイルやバーム、キャンディーやぐみなどに加えられて加工されているものが多くあります。

2020年ごろから既製品の輸入食品ではなく、CBDを輸入し、国内で食品を加工する国産ブランドも出てきました。

CBDとTHCの違い

CBDについて依存性や医療用に効果があるということがわかりましたが、『麻』『大麻』と聞くと依存性やハイになる、違法物というイメージにより恐怖心を抱く人も多いものです。

では日本で一般的に言われている『大麻』や『マリファナ』とは何が違うのでしょうか。

大麻にはCBD(カンナビジオール)とTHC(テトラヒドカンナビノール)が含まれています。

どちらも天然成分であり、分子構造も一緒です。

また人間の体内にある『カンナビノイド受容体』に影響を及ぼす点も同じです。

カンナビノイドは、大麻に含まれる成分の総称のことをいいます。

ヒトの体内にはもともと大麻由来のカンナビノイドに似ている内因性カンナビノイド

が存在しており、内容性カンビノイドを取り込む役割をするのがカンナビノイド受容体です。

CBDは日本において使用が許可されている成分です。

一方THCは日本では使用が許可されておらず、違法成分となっています。

CBDとTHCの違いの前に、日本における『麻』の違法性について見ていきます。

日本における大麻に関する法律

日本では園芸目的や繊維利用として許可された場合を除き、大麻の栽培・所持することは違法です。

厚生労働省の大麻取締法第一条によると、

第一条 この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。

引用:大麻取締法 | e-Gov法令検索 (e-gov.go.jp)

となっています。

そのため大麻草の花や葉から抽出された製品は違法ですが、種子や茎から摘出された製品は規制の対象外になります。

CBDは大麻草の種子や茎に多く含まれる成分であり、成分自体は日本において合法です。

THC

日本において種子や茎に多く含まれるCBDは合法ですが、THCは違法成分となっています。

THCは精神活性化合物であり、脳のCB1(カンナビノイド受容体1)と結合し、高揚感や興奮状態(いわゆるハイになったり、キマルといった状態)をもたらします。

THCはもともと大麻草に含まれておらず、THCAとして存在しており、これを加熱すると化学反応によりTHCに変化します。

THCの効果はさまざまであり、多幸感や向精神作用の他、食欲増進、感覚が敏感になる、恐怖や怒りなどの感情の緩和などがあげられます。

メディアでは大麻の依存性や幻覚性などが大げさに取り上げれていますが、実際にTHCがもたらす幻覚作用は稀であり、依存性はアルコールやニコチンよりも低く、カフェインと同等レベルだといわれています。

そのため近年ではTHCを含む大麻が合法化される国も増えてきており、大麻をうつ病や食欲不振、がんの化学治療に伴う痛み止め、ストレス軽減などの医療目的での活用も進められています。

CBDが健康にもたらす効果

CBDに依存性はなく、合法で安全性も認められていることは理解できたでしょうか。

ここからはCBDがヒトにもたらす健康への作用について紹介していきます。

ストレスの緩和

CBDはセロトニン・ドーパミンなどの神経伝達物質の反応に関ります。

そのためストレスや不安、緊張の緩和といった効果があります。

社会不安障害に悩む人にCBDが症状を和らげる効果も実際の治験で明らかになっています。

またマウスを使った実験ではCBDがセロトニン受容体を活性化させることもわかっており、うつ病に効果があるということも報告されています。

不眠症の改善

多くの現代人が不眠症に悩まされています。

不眠症を改善するために睡眠導入剤や睡眠薬を使用していますが、人によって合う合わないがあり、耐性ができてしまい効果が薄くなったり、常習性がでたりします。

不眠症の改善にもCBDが役立つといわれています。

実際にCBDを摂取することにより睡眠時間の延長がみられたという実験結果も出ています。

CBDのリラックス効果により不安の軽減などにより睡眠の質が上がり、不眠の症状を和らげることができます。

また常用性が少ないことも特徴です。

依存性・中毒性の緩和

CBDはマリファナと違い、精神作用や依存性はありません。

むしろタバコやアルコールなどの依存症や中毒症状の緩和に効果があるといわれています。

CBDの摂取によりタバコを数本数が40%減ったというデータやアルコールの摂取量の

減少や依存性の再発予防に効果があるという結果も出ています。

そのたマリファナやコカイン、薬物中毒にも効果があると検証されています。

痙攣・てんかん等の発作に作用

CBDの脳神経への作用は、てんかんなどの痙攣の緩和にも効果的であると期待されています。

2016年の研究でてんかん患者に対してCBDを経口投与したところ、全体的に見ててんかん発作の大幅な減少がみられました。

しかし副作用も報告されているため、使用に関して安全とは言い切れないのが現状です。

てんかんなどの疾患がある場合は事前に医師に相談し、用量を決めておくなどの対策をしておきます。

神経を保護し、神経変異疾患の治療にも効果的

神経細胞の劣化によって起きるアルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症などにもCBDが効果があるといわれています。

多発性硬化症の患者にCBDを投与したところ75%の患者に痙攣の軽減がみられ、パーキンソン病の患者には幸福感やLOQを向上させたという報告もあります。

また神経を保護し、炎症を軽減させる効果があることから、認知症、アルツハイマー病などの予防にも効果的であるといわれています。

痛み・炎症の緩和

CBDは身体の損傷による痛みや体内組織の炎症によって引き起こされる痛み、神経痛など様々な痛みの緩和をすることができるといわれています。

イギリスやカナダでは多発性硬化症の痛みを軽減するためにTHCとCBDを組み合わせて作られるサティベックスという治療薬が使用されています。

神経の痛み以外にも筋肉痛、慢性痛などの様々な痛みや炎症にも効果を発揮するといわれているため、アスリートからも注目を集めています。

特に総合格闘技家は積極的にCBDを利用しています。

総合格闘技の選手は細かい体重制限に加え世界レベルで特に厳しいドーピング検査『USADA』をクリアしなければなりません。

日本人総合格闘家、田中路教選手が花粉症予防の漢方薬を飲んでドーピング検査に違反してしまい、9カ月の出場停止になったのは業界では有名な話です。

一般人が使用する漢方薬やサプリメント、薬でさえドーピング違反となるものがたくさん存在するほどドーピング検査は厳しいのです。

そんな中、CBD保有率が0.3%以下の麻摘出物は精神活性作用のリストもなく、世界ドーピング防止機構の使用禁止薬物リストに含まれていません。

そのためアスリートが合法的に使用する食品として、アメリカで人気になりました。

アメリカでは、アスリートは筋力トレーニングによるの疲労回復の促進、睡眠の質の向上による疲労回復の促進、ケガによる痛みの緩和、打撃による脳ダメージの緩和などの疲労回復やケガの緩和を目的にCBDが使われています。

血圧を下げ、心臓病のリスクを軽減

CBDは高血圧の緩和に効果があることが期待されています。

ストレスなどによって引き起こされる高血圧を抑えるなどのリラックス効果により、心臓の健康維持に関り、心臓病リスクを低下させる可能性があるのではないかといわれています。

しかし、まだ心臓病リスクに対する効果は研究中です。

ニキビなどの肌トラブルにも効果的

先述でCBDには炎症に効果があると述べましたが、肌のトラブルや炎症にも効果があります。

ニキビには皮脂の過剰分泌により毛穴が詰まってできるニキビとストレスや睡眠不足によってできるニキビと2種類があります。

このようなニキビの予防や治療にも効果があるのではないかといわれています。

CBDが皮脂の過剰な分泌を軽減し、抗炎症作用の効果もあるためです。

CBDオイルを患部に塗ることで皮脂の分泌を抑え、また経口・舌下摂取によって体の中から炎症を抑えることができます。

摂取の仕方を組み合わせることにより、より効果的なニキビ治療が期待できます。

またCBDにはニキビ跡にも効果を発揮するのではないかといわれています。

2019年にイタリアで乾癬やアトピーにより傷跡に悩む被験者に対し、CBDを塗布したところ、肌の状態が著しく改善されたという結果が出ました。

これにより、ニキビを含む肌トラブルに対してCBDは効果があるということが明らかになりました。

がん治療の現場でも期待

CBDは癌の症状やがん治療による副作用の緩和に役立つといわれています。

その理由の一つはCBDの痛みを軽減する効果にあります。

もう一つは抗がん剤による化学療法の副作用の軽減です。

化学療法を受けているがん患者の中には吐き気や嘔吐に悩まされている人がたくさんいます。

このような抗がん剤の副作用を軽減する薬はありますが、人によっては効果がみられない場合もあり、そのような薬の代替薬を求められることがあります。

CBDにはそのような抗がん剤治療の副作用への効果も期待されています。

またCBDには特定のがん細胞を抑える効果があることも報告されています。

ある研究ではCBDが乳がん細胞の転移を阻害することがわかりました。

CBDのリラックス効果によって精神面での安定を図り、前向きに治療を行えるようにするという効果も期待できます。

がん治療において様々なメリットのありそうなCBDですが、日本においてまだ医療の現場で大麻の使用が認められていません。

しかしアメリカでは医療用に限り大麻の使用を認めている州も増えてきているため、今後日本の医療現場でも使用が認められる日が来るかもしれません。

CBDの副作用

ここまでCBDについて多くのメリットを挙げてきましたが、副作用はないのでしょうか?

ここからはCBDの副作用、使用上の注意を解説していきます。

肝臓への負担

CBDにかかわらず、サプリメントなど特定の成分を過剰に摂取すると肝臓に負担がかかります。

しかしヒトに対する治験の結果、肝臓に関する副作用は今のところ確認されていません。

疲労感・下痢・食欲不振

被験者を募り、CBDにかんする副作用について調査した結果、最も多かった副作用が疲労感であり、次いで下痢、食欲の低下という副作用があるということが報告されています。

しかしいずれの副作用も重篤ではなく、被験者に子供も含まれていたことから必ずしも危険という事ではないようです。

肺などの呼吸器への影響

こちらは他の電子タバコやベイプなど、CBDに関わらず、吸引系グッズによる副作用です。

電子タバコにはニコチンの有無にかかわらず、肺の機能を乱す副作用があることがわかりました。

CBDの副作用というよりは電子タバコやベイプの副作用といえます。

この実験は被験者も少なく、数十年単位で調査を行わない限り身体への影響が詳しくわからないため、信憑性の高い情報とされていないのが現状です。

しかし紙製タバコに比べると有害物質は少ないというデータは確認されています。

妊婦や授乳期の方への影響

アメリカでは年齢や性別を問わず7人に一人が使用しているCBDですが、妊娠中の女性や授乳期の女性は使用を控えるように注意を促しています

CBDは比較的新しいジャンルの製品であり、完全な安全性を立証するほどの臨床実験が十分でないことが理由として挙げあられます。

CBDを妊婦が摂取すると危険な副作用があるというより、妊婦や胎児にどのような副作用が出るかわからない部分が多いため、使用を控えるようにと言っているというわけです。

他の薬との併用による副作用

これもCBDに関わらず、すべての医薬品・健康食品に該当する点が他の医薬品との併用です。

CBDにはシトクロムP450という肝臓にある一部の酵素の働きを阻害する作用が確認されているため、同時に他の薬品などを摂取すると成分の代謝を阻害してしまう可能性もあります。

CBDに関わらず、普段から常用している薬がある場合はかかりつけ医や薬剤師に相談することをオススメします。

海外のCBD製品

これは副作用ということではなく、海外製のCBD商品にはTHCが混入しているケースが確認されています

日本ではTHCの規制が厳しく、THC成分の入っているCBD製品は使用・販売の許可がされていません。

実際に2019年に日本国内のCBDブランド『エリクシノール』からTHCが検出され一時期販売停止となっていました。

CBD製品を購入する際は、信頼できる第三期間が関与している製品を選ぶことをオススメします。

まとめ

CBDオイルは歴史がまだ浅く100%副作用がないわけではないですが、世界保健機構(WHO)やアメリカ食品医薬品局(FDA)も安全性を認めています。

世界ドーピング防止機構(WADA)も利用を禁止してない成分のためアスリートや芸能人の間でも話題になっています。

日本では健康食品として販売・利用が許可され。炎症の緩和や疲労回復、ストレスや睡眠の改善に効果があります。

しかしCBDの歴史が浅いことからすぐにオススメすることはできず、CBDを使用してもストレスの根本的解決にはならず、より多くのCBDを摂取してしまうという専門家の意見もあります。

なにごとも「ほどほど」「適量」を摂取することが大切です。

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