夏になると暑さによって食欲がなくなり、痩せる人が多くいたのは一昔前の話……
最近では夏になると太るという人が増えているそうです。
何と4人に1人が「去年の夏に太った」というアンケート結果もあります。
夏になると太ってしまう人は、無意識に太ってしまう行動をとっています。
また人の身体の構造的に、冬場よりも夏場の方が太りやすいのです。
「夏場の方が汗をたくさんかくから、夏場の方が痩せやすそう」と思っている人の多いのではないでしょうか。
薄着になる時期だからこそ、夏太りに負けずスリムな体を維持したいものです。
今回は夏場に太ってしまう原因、その対策について解説していきます。
夏太りの原因
『夏バテ』という言葉が昔から使われており、夏になるとげっそりする人が多かったのに、どうして夏場に太ってしまう人が多いのでしょうか。
なぜ冬場より夏場の方が太りやすくなってしまうのか、解説していきます。
基礎代謝の低下
夏場が冬場に比べて物質的に太りやすいのは ”暑さ” にあります。
暑さによって基礎代謝が下がってしまうのが原因と考えられます。
基礎代謝は外界の温度によって上がったり下がったりします。
冬場の寒い時期になると外気の温度が下がるので基礎代謝が上がります。
身体を温めるためにエネルギーが必要だからです。
一方夏場は気温が高いため他の季節より基礎代謝が下がり、エネルギーの消費が減ります。
また夏場は暑さから身を守り体温を下げるため汗をかきやすくなります。
汗をかくと痩せた気分になりますが、体温調節のために汗をかいているだけで脂肪が燃えているわけではなく、水分が外に出て一時的に体重が減っているだけなのです。
さらに夏場は冷たいそうめんやアイス・ジュースなどを、タンパク質やミネラルの不足になり栄養バランスが崩れやすく、筋肉が落ちたり身体が上手く機能せず、基礎代謝が下がってしまいます。
食生活の偏り・糖質過多
夏場に太ってしまう一番の原因は冷たいアイスやジュースを摂ってしまいがちなことにあります。
熱中症対策にと運動もせずにスポーツドリンクばかり飲んでいると、太ってしまうのは当たり前です。
500㎖のペットボトルのスポーツドリンクには、約スティックシュガー10本分の砂糖が含まれています。
夏以外にアイスやジュースを飲まない人でも、暑さからこういったものに手が伸びてしまう人も多いものです。
また冷たいそうめんやうどんなど、暑い夏にはさっぱりとした冷たいものが食べたくなります。
また調理も簡単なため、暑い夏に火を使う台所に長時間立ちたくない方が作りやすい料理ともいえます。
これらの夏定番メニューには糖質が多く含まれ、他のビタミンやミネラルなどの栄養が不足しがちです。
夏になると食べたくなるものばかりで食べてはいけない訳ではありませんが、これらの食べ物ばかり食べると夏太りの原因になってしまいます。
運動不足
暑さのせいで運動不足になってしまうのも夏太りの原因です。
気候のいい時期なら外でスポーツをする習慣がある人も、夏になると運動や外出を控える人が増えます。
汗をかきたくないと外出の機会が減る人もいます。
また運動を伴わない体温調節のための汗は、かけばかくほど太りやすくなってしまいます。
その理由は汗と共にビタミンB群とミネラルが体外に流れてしまうためです。
ビタミンB群とミネラルには脂肪の代謝を助ける働きがあります。
これらの栄養素は水溶性といわれ、汗や尿と共に排出されてしまうため、代謝を助ける栄養素が一緒に流れてしまうです。
質の悪い睡眠
暑くて寝苦しい夜も、夏太りの原因です。
睡眠不足になると、食欲をコントロールするホルモンの制御が利かなくなります。
そのため質の悪い睡眠、寝不足が続くと暴飲暴食したすくなってしまいます。
また寝不足が続くと疲労がたまり、日中動くのがおっくうになり、食欲不振になってしまいます。
そうなると食事は簡単に調理できる即席のものになってしまったり、濃い味で一品で済ませられる丼もの、濃い味付けのものばかり食べてしまいがちになります。
また慢性的な不眠症は自律神経のバランスを崩し、基礎代謝の低下にもつながります。
冷房による冷え・むくみ
最近では熱中症対策として一日中クーラーをつけていることも少なくありません。
そのため身体が冷えてしまうことが多くなってしまいます。
また暑い夏には湯船に浸からず、シャワーだけで済ませてしまう人も多くいます。
そのため体温が上がらず、基礎代謝が下がってしまいます。
また身体を冷やすと血行不良やむくみが生じやすくなってしまいます。
身体がむくむと、単純に水分が増えるので体重が増えます。
またむくんだままの水分を身体にため込んでしまうと脂肪に変わってしまいます。
水太りしやすい人は、特に冷えに注意が必要です。
夏太り予防と解決策
暑さで汗をかきやすいにもかかわらず、夏場はこれら理由により、一年で最も太りやすい時期といっても過言ではありません。
薄着になる季節なので、なるべく太らずに快適に過ごしたいものです。
ここからは夏太りを防ぐためにはどうすればいいのか、解説していきます。
ビタミンB群、ミネラル、カリウムの多い食事
冷たいアイスやジュース、そうめんばかりの糖質に偏った食事を避け、バランスよく規則正しく食事を摂ることが大切です。
特に代謝を助けるビタミンB群はしっかり摂取したいものです。
ビタミンB1は豚肉やウナギ、ビタミンB2はレバーや納豆、ビタミンB6はニンニク、マグロに多く含まれています。
食欲のない日には冷しゃぶやマグロの納豆丼などがオススメです。
またむくみ防止にはカリウムの摂取がオススメです。
バナナ、アボカド、大豆製品、にら、きゅうりなどに多く含まれています。
食欲がないのをいいことに、絶食ダイエットなどをしてしまうと、秋からの食欲が出てくるシーズンにリバウンドしてしまうことになりかねません。
食欲がない時はフルーツや野菜ジュースだけでも摂るようにし、バランスの良い食事を心がけます。
また夏野菜は身体を冷やす効果がありますが、摂りすぎは身体を冷やす原因となってしまいます。
温野菜やスープに取り入れて身体を冷やさないように心がけます。
また取り切れない栄養素は、サプリメントで補うの一つの方法です。
睡眠
痩せるためには睡眠が大切です。
睡眠時間が4時間以下の人は7~9時間眠る人に比べると、73%も太りやすいという研究結果があります。
寝苦しいからとクーラーをつけたまま眠ると身体が冷えてしまう原因になってしまうので、タイマーを使って上手に冷房と付き合いたいものです。
一晩中冷え切った室内の中で寝るのは冷えによりむくみの原因になってしまうので避けたほうが賢明です。
シーツや枕を冷却タイプのものに切り替えたり、氷枕を使ったり、扇風機を活用するなど、快適な睡眠をとれるように心がけます。
入浴や冷え対策
夏場は暑くてシャワーでどうしても暑くて済ませる人が多くいますが、できればしっかりと湯船に浸かった方が代謝アップや冷え対策に繋がります。
38~40度ほどのぬるめの湯船に、10分程度浸かるようにします。
どうしても暑くて湯船に浸かりたくないという人は洗面器にお湯をはって足だけでもお湯につけると、ずいぶん違います。
定期的に岩盤浴をするのもオススメです。
また冷え対策としてオフィスや外出の際には羽織を一枚持っていくなど、冷え対策も万全にしたいものです。
定期的な運動
暑くても敵的な運動は大切です。
朝の早い時間や日の落ちた夕方に軽く散歩するだけでも、ずいぶん違います。
暑くて外で運動する気に慣れない人は、水泳や自宅でできるYouTubeやDVDエクササイズなどがオススメです。
水泳は暑さが和らぐ上に消費カロリーがダントツで高いため、高いダイエット効果が期待できます。
食事制限や苦手な人は運動を取り入れて、上手にカロリーコントロールすることで夏太り防止に繋がります。
また運動を定期的におこなうと夜ぐっすり眠ることができ、質の高い睡眠にも繋がります。
まとめ
夏場に太らない人は季節を問わず食事や運動の良い習慣を続けられる人です。
暑くなってもバランスの良い食事を心がける、運動量を変えない、身体を冷やさないなど、季節に左右されない人は体調を崩しにくく、夏太りもしにくくなります。
夏太りを放ったまま秋に入ると秋の食欲増加やお正月太りにより体重が増え続けてしまうため、今からバランスの良い食事、質のいい睡眠、定期的な入浴・運動習慣を身に付けるように心がけたいものです。