最近のドラッグストアで買える低価格コスメ(=プチプラコスメ)は、デパートで取り扱われるコスメと変わらないくらい、優秀なものが揃っています。
SNSでも、ブランドコスメと変わらない発色や使用感、成分など、多くの特集がされています。
今回は、プチプラコスメの定義と特徴、人気のプチプラコスメブランドについて解説していきます。
ドラッグストアなどで手軽に手に入れられる商品が多いので、気になる商品があればチェックしてみて下さい。
プチプラコスメとは?
そもそも、プチプラコスメの定義とはどのようなものなのでしょうか。
プチプラコスメとは、「プチプライスコスメ」のことです。
フランス語の小さなという意味の「petit」と、英語の価格という意味の「price」を組み合わせて作られた和製英語です。
英語では安い商品を事を「small price」というのに対し、わざわざフランス語の「petit(プチ)」を使うのは、「可愛らしい」という意味が含まれているからです。
そのため、プチプラコスメとはお手頃価格なコスメに対して使う言葉ですが、最近のプチプラコスメは安いだけではプチプラコスメとは言いません。
「安くて優秀」「安くて可愛い」など、安さにプラスαがなければプチプラコスメとは呼べないのです。
また、プチプラコスメを「プリプラコスメ」と呼ぶ方もいるようです。
「プリプラ」とは「プリティプライス」の略であり、日本では「プチプラ」と同じ意味で使われます。
英語で表記すると「Pretty Pridce」と記されますが、英会話で使用すると「結構な高いお値段」と訳されるため、意味が反対になり注意が必要です。
プチプラコスメの定義
一般的に「プチプラコスメ」とは、数百円〜2,000円くらいまでのコスメのことを差します。
明確な上限はありませんが、10代のお小遣いでも買えるというコンセプトで販売されているため、この価格設定となっています。
実際に、プチプラコスメは主にドラッグストアやコンビニ、バラエティショップなど、若者が多く入りそうなお店で販売されています。
「プリプラコスメ」同様、プチプラコスメの類義語として「ドラコス」という言葉がありますが、ドラコスとはドラッグストアで気軽に手に入れられるコスメのことを指します。
そのため、ドラコスもプチプラコスメもほぼ同義語といえます。
プチプラコスメの特徴
安くてクオリティが高いと人気のプチプラコスメですが、「安すぎて成分が不安」という声も聞きます。
しかし、最近のプチプラコスメはデパートで販売されるブランドコスメと同じ成分で作られていることも多くあります。
ブランドコスメはビューティーアドバイザーなどの人件費、パッケージや広告費が高いため高額になるというデメリットがあります。
一方で、プチプラコスメはこれらの広告費や人件費を抑えることができるため、一概には言えませんが、成分がブランドコスメとほぼ同じでも安く販売できるのです。
そのためプチプラコスメは「気軽に気になる成分や化粧品をお試しできる購入しやすいコスメ」といえます。
「ブランドコスメの成分が気になるけど、高くて継続してなかなか買えない」という方は、成分の含有量は違えどプチプラコスメで似た成分の商品を見つけることができるかもしれません。
また、ブランドコスメがシーズンごとに新商品が販売されるのに対し、プチプラコスメは新商品の入れ替えが早いのが特徴です。
気になる商品があるのであれば、早めに購入することをオススメします。
王道のプチプラコスメ
プチプラコスメの定義や特徴がわかったところで、人気の定番コスメについて紹介していきます。
各社のプチプラコスメの特徴や、人気の商品がわかります。
CANMAKE
「かわいい」と「トレンド」を気軽に取り入れられる、プチプラブランドの『CANMAKE TOKYO』。
「Girly, Pop&Shiny」をブランドコンセプトに、自分らしい似合う色が見つかるカラーバリエーションが豊富なコスメブランドです。
東京千代田区に本社を構える『株式会社 井田ラボラトリーズ』の商品であるCANMAKEは、1985年に販売開始されました。
アメリカの総合スーパーで安く売られているコスメを見かけたことをきっかけに、日本でも低価格な化粧品を販売したいというのがきっかけに発売。
ポイントメイクとネイルが最初に売り出されました。
メイクアップアーティストの嶋田ちあきさんがコンシーラーをオススメしたことをきっかけに、CANMAKEは知名度が急激に上昇しました。
特に人気となっている商品は、数量限定のミックスアイブロウカラー のジェラシーパープルとマシュマロフィニッシュパウダー。
ミックスアイブロウは、発色がいいのにヨレにくいという優れモノです。
また、マシュマロフィニッシュパウダーはシリーズ累計2800万個を突破しているロングセラー商品となっています。
井田ラボラトリーズ|IDA Laboratories Co., Ltd.
セザンヌ
1964年に誕生したセザンヌは「ずっと安心、ずっとキレイ」をコンセプトに、高品質で低価格なプチプラコスメブランドです。
CANMAKEと同じIDAグループの化粧品メーカーであり、井田両国堂によって設立されました。
CANMAKEよりもターゲットとする年齢層の幅が広く、落ち着いているデザインで多くの方から人気があります。
セザンヌの人気商品は、「描くふたえアイライナー」です。
自然な二重ラインや涙袋を描くことができ、自然に盛れると人気を集めています。
皮脂や汗に強いのに、お湯で簡単に落とせる点も嬉しいポイントです。
セザンヌ/CEZANNE 公式サイト ~ずっと安心、ずっとキレイ~
エクセル
エクセルと言えば、アイシャドーが人気のプチプラコスメブランドです。
東京発信のトレンドメイクを発信しているエクセルは、実用性、デザイン、品質を兼ね備えたデパコス顔負けの化粧品を取り揃えています。
1987年に初めて発売され、2016年には海外進出も果たしました。
常盤薬品工業株式会社のグループ会社『ノエビア』が展開する、ドラッグコスメです。
エクセルといえば、アイプライナー。
全28色展開で、ヨレにくくまぶたの潤いをキープしてくれる優れモノです。
アイプランナー G01(ラブロマンス)(G 01: ラブロマンス): アイメイク
KATE
カネボウ化粧品株式会社が発売する、プチプラコスメブランドの『KATE』。
1997年から販売されているセルフメイクブランドです。
「no more rules」をスローガンに、ベストコスメアワードに毎年選出されるプチプラなのに実力派コスメが揃っています。
2002年以降はセルフコスメ市場において、ブランドシェアNo1を16年連続で取得しています。
「KATEというブランドが好き」という根強いKATEファンも多く、ブランドイメージが強いのがKATEの強みです。
使いやすいコスメが多く、リピート率が高いのも特徴です。
SNSでバズったコスメ「リップモンスター」は、どこのドラッグストアに行っても入手困難という人気商品です。
KATE | PRODUCTS | LIP (nomorerules.net)
Visse
コーセーグループの販売する『Visse』は、時代に合わせたファッションモデルをイメージモデルとして起用するプチプラコスメブランドです。
安室奈美恵さん、浜崎あゆみさん、倖田來未さん、ローラさんなどを採用し、ファッション性の高いプチプラコスメブランドとして人気です。
株式会社コーセーのプチプラコスメブランドには、Visse以外にも『FASIO』や『アディクション』などがあります。
子供っぽくでもなく、コンサバでもない、10〜20代に人気のプチプラコスメです。
Visseの中でも特に人気なのが一塗りで血色感バツグン、グラデーションが実現できる「クリスタルデュオリップスティック」。
韓流コスメのような使用感で、人気を集めています。
CRYSTAL DUO LIPSTICK | Visee<ヴィセ> (kose.co.jp)
Visee<ヴィセ> ブランドサイト (kose.co.jp)
D-up
株式会社ディー・アップのプチプラコスメ『D-up』。
どこのドラッグストアでも見たことのある、という方が多いプチプラコスメブランドではないでしょうか。
商品企画からPRまで、一つの商品に対し全ての過程を自社でおこなっています。
マスカラ、アイライナー、つけまつげ、ふたえコスメ、ネイル製品に強く、多くのヒット商品を世に送り出しています。
時代を先読みした商品開発や、クオリティへの徹底がなされた商品を数多く取り揃えているのが特徴です。
D-upのコスメの中で特に人気なのが「パーフェクトエクステンション マスカラ for カール」。
小さめのブラシが塗りやすく、カールキープ色が高いのにお湯で簡単に落とせると人気を集めています。
D-UP | アイメイク&プロフェッショナルネイルの株式会社ディー・アップ
fujiko
株式会社 かならぼのプチプラコスメとして販売されている『fujiko』。
ブランド立ち上げから3年たった8人の従業員で、中国で大ヒット商品となった「フジコポンポンパウダー」を作るプチプラコスメブランドです。
フジコポンポンパウダーは、頭に直接乗せるとふわふわの髪が復活すると人気商品となりました。
製造は韓国でおこなっていますが、日本ブランドのイメージを大切にする商品が多いのが特徴です。
商品名に「ぽんぽん」などの、可愛らしい名前が多くつけられています。
かならぼの代表である吉濱佳奈さんは、10歳男児の母であり、働くママでもお手頃価格で楽に可愛いが作れる商品を心掛けているそうです。
テクニックがなくても可愛くなれるように、実用的なアイテムが豊富です。
fujikoがメジャーになるきっかけとなった「フジコ眉ティント」は、累計販売数270万本とヒット商品となっています。
ドラッグストアでの取り扱いは少なく、ロフトなどのバラエティーショップで購入することが可能です。
フジコ眉ティントSVR01ショコラブラウン | 【公式】Fujiko(フジコ)
無印料品
シンプルでオシャレなパッケージが人気の『無印良品』のコスメも、プチプラコスメとして人気があります。
株式会社 良品計画は西友ストアーのプライベートブランドとして『無印良品』を1980年に誕生させました。
初めは40品目しかなかった商品が、今ではプチプラコスメの特集が組まれるほど人気があります。
無印良品のプチプラコスメは、香料、着色料、鉱物油が無添加のものが多く、リピーターに多く愛されています。
化粧品の成分のベースとなる水は、岩手県の天然水を使用しています。
そのため、スキンケア商品もプチプラコスメとして人気です。
最近ではコンビニでも多く取り扱いがあり、スキンケアのサイズの種類も豊富です。
手軽にコンビニでも購入できるため、携帯用・お試し用に買ってみるということも可能です。
無印良品のプチプラコスメとして特に人気なのが「UVベースコントロールカラー」です。
UVカット効果があり、1本でコントロールカラーとメイク下地の二役をこなし、馴染みが良く白浮きしないと多くの方に支持されています。
UVベースコントロールカラー・ブルー | 無印良品
rom&nd
韓国発の『rom&nd(ロムアンド)』も、人気のプチプラコスメブランドです。
元々はウエディング会社が発売を始めたロムアンドは、2016年に人気YouTuberでカラーリストのミン・セロムがプロデュースしています。
SNSや口コミで日本でも人気となり、ロフトなどのバラエティーショップやオンラインショップを中心に展開しています。
発色が良く絶妙なカラーバリエーションが豊富で、リップやアイシャドーなどが特に人気を集めています。
韓国コスメ、オルチャンメイクが好きな女性から特に高い支持を得ています。
パッケージが可愛く、色持ちもいい優秀なプチプラコスメであり価格も800円〜と、とてもリーズナブルです。
ロムアンドのプチプラコスメでロングセラーとなっている商品は「ロムアンド ジューシーラスティングティント」です。
ティントでありながら潤いを保ち、唇の乾燥を防いでくれます。
rom&nd (ロムアンド)(@romand_jp) • Instagram写真と動画
まとめ
今回は、プチプラコスメの定義と人気ブランドを紹介しました。
プチプラコスメとは単に安いだけのコスメではなく、可愛さや機能性などのクオリティの高いコスメです。
日本以外のブランドも増えてきており、これからもSNSなどで人気が高まってくると予想されます。
人気のあるプチプラコスメブランドは、カラーバリエーションが豊富で値段も手頃であるため、若い世代から大人まで楽しめるという点が共通しています。
気になるプチプラコスメがあれば、ぜひ試してみて下さい。