年齢とともにたるみ、シワなどの年齢肌が気になってくるものです。
その中でも肌の老化の一つであり、多くの人が悩んでいるのが「シミ」です。
顔にできたシミは目立ってしまい、顔全体が老けた印象になってしまいます。
ひどい場合はメイクで隠すこともできず、一度発生するとなかなか摂ることができないのがシミの欠点です。
シミにはいくつか種類があり、その種類によって効果的な消し方も実は違うのです。
今回はシミのできる原因やシミの種類、セルフケアでできるシミを消す方法とシミをそもそも作りにくくする方法について解説していきます。
シミについて悩んでいる人は参考にしてみてください。
シミのできる原因
シミはメラニンという色素が過剰に生成されることにより発生ます。
シミといえば紫外線によって作られるというのはご存じの人も多いと思いますが、ストレスや加齢、ホルモンバランスの乱れなどによっても引き起こされます。
シミの原因であるメラニンは皮膚の一番下にある色素細胞、メラノサイトによって作られています。
メラノサイトは紫外線やストレスなどが肌にかかると、肌細胞を守るため活発に活動しだし、メラニンが過剰に生成されその結果シミとなってしまいます。
通常の肌であればメラニンはターンオーバーによって排出されるのですが、メラニンが過剰に分泌されるとうまく排出することができず、その結果シミとなってしまうのです。
紫外線によってメラノサイトが活性化しメラニンが生成される、ターンオーバーのサイクルがストレスや加齢によって乱れメラニンが剥がれ落ちずに滞留してしまう、女性ホルモンの乱れによってメラノサイトが活性化してしまうことなどにより、シミができてしまう原因となります。
シミの種類
ひとことにシミといってもいくつか種類があり、大きく分けてセルフケアで消せるシミと、美容医療によるアプローチが必要でセルフケアで消せないシミとがあります。
セルフケアで消せるシミ
老人性色素斑
シミの中でも最も代表的なシミが『老人性色素斑』です。
境界線がハッキリとした褐色のシミで、大きさも様々なものがあります。
ターンオーバーの乱れやストレス、紫外線によって引き起こされるシミであり、40歳前後から発生しだすのが一般的ですが、中には20代で発生する人もいます。
一番の原因は紫外線であり、そのため頬骨のあたりに発生することの多いシミです。
レーザー治療や塗り薬が効果的ですが、セルフケアでも消すことは可能です。
色素沈着
傷、ニキビ痕、虫刺されの痕やケガ、火傷などにより肌がダメージを受け、炎症により一時的に色素細胞が活性化され、色素沈着を起こすことによって発生するシミです。
比較的セルフケアでも消しやすいシミです。
肝斑
特殊なシミであり、他のシミとは経過や治療法が異なり、レーザー治療で効果がないのが肝斑です。
メラニン色素を作る働きが活性化している状態で、左右対称に頬骨、鼻の下、額などに発生します。
女性ホルモンのバランスの乱れや紫外線が原因であることが多く、ピルを服用している人や妊娠中の方など、30~40代の女性に多く、60歳前には症状が見られなくなります。
飲み薬や塗り薬、セルフケアで治療することが多いのが特徴です。
セルフケアで消すのが難しいシミ
そばかす
大人になってから発生するシミではなく、幼少期から発生する鼻を中心に茶色の小さな斑点がいくつも散らばっているシミのことです。
「雀卵斑」とも言われ、思春期以降にピークに濃くなり、中高年になると目立たなくなってくることの多いシミです。
紫外線の影響により悪化する場合があります。
セルフケアで消すのが難しく、美容医療のレーザーや塗り薬で治療します。
イボ
「脂漏性角化症」とも呼ばれ、加齢や紫外線が原因で発生するシミです。
セルフケアで改善が難しく、液体窒素によって治療する冷却凝固処置や炭酸ガスレーザーで治療します。
レーザーや塗り薬で治療することもあります。
ADM
20代後半になってから頬骨を中心に、女性に多く見られる青黒色・褐色の点状色素斑で「あざ」ともいわれるシミです。
「後天性真皮メラノサイトーシス」「両側性太田母斑様色素斑」とも言われます。
症状が肝斑と似ていますが、治療法が異なりレーザーで治療します。
通常のシミと違い、メラノサイトが皮膚の深い場所に位置しているためレーザー治療でも数回にわたり施術が必要です。
素人では肝斑との区別が難しく、クリニックで診察してもらうのがオススメです。
セルフケアでシミを消す方法
シミは一度できてしまうと消すのが難しく、セルフケアでは時間がかかってしまうことが難点です。
しかし生活習慣の改善やスキンケアを正しく行うことによりケアすることはできます。
気を付けたい生活習慣としては、過度のストレスや慢性的な睡眠不足です。
これらはホルモンバランスが崩れてシミができやすく、悪化してしまう恐れがあります。
また正しくスキンケアすることによりターンオーバーが整い、肌内部の滞留したメラニンを押し出す効果があります。
丁寧な洗顔、十分な保湿、月1回程度でピーリングをするなどがシミを消すセルフケアとして効果的です。
また「ビタミンC誘導体」を含む化粧品にはメラニン抑制作用、シミを薄くするメラニン還元作用があり、美容医療ほどではありませんが自宅でできるシミケアとしてオススメです。
シミ予防に効果的なセルフケア
一度できてしまったシミを消すのはセルフケアでは難しく、美容医療もたくさんシミができてしまうと高額になってしまいます。
シミができてしまう前に若いうちからシミができないように予防し、早めの対策をおこなうことをオススメします。
紫外線対策
シミを防ぐ・発生させない一番の効果的な方法は、紫外線対策です。
紫外線は夏の日差しの強い日以外にも1年を通して降り注いでいるため、年間を通して対策が必要です。
汗をかいた時には、日焼け止めをこまめに塗り直すことも大切です。
外出時はUVカット効果のあるファンデーションや、メイクの上からできるスプレータイプの日焼け止めがオススメです。
寒い時期や雨の日などは油断してしまいがちですが、一度シミができると取るのが大変なため、徹底した紫外線対策をオススメします。
美白ケア
シミの原因はメラニンによって引き起こされるため、シミ予防のために美白ケアをおこなうのが効果的です。
「アルブチン」「プラセンタエキス」「トラネキサム酸」などにはメラニンの生成を抑制する働きがあり、シミ予防に効果的です。
保湿
シミ予防には美白ケアだけでなく、保湿ケアも大切です。
乾燥により紫外線ダメージが大きくなるのに加え、ターンオーバーの乱れを引き起こしメラニンが肌の外に排出されにくくなってしまいます。
「ヒアルロン酸」「コラーゲン」「セラミド」などの成分は保湿力が高く、美白ケアもプラスでできるものであればなお効果的です。
シミ予防のためには毎日のスキンケアを継続することが大切なので、無理なく使い続けられるものを選ぶことをオススメします。
肌に負担をかけない
シミは肌ストレスによっても引き起こされるため、なるべく肌に負担の少ない化粧品を選ぶようにします。
敏感肌、ニキビのできやすい人は肌荒れやニキビが原因でシミを作ってしまうこともあります。
メイクを落とすときや洗顔、化粧水や乳液を塗るときも優しくケアするように心がけます。
肌に負担をかけないようにすることにより肌が健康な状態に保たれ、炎症を防ぎ紫外線にも強い肌にすることができます。
また受けてしまった紫外線ダメージを蓄積させないためにも角質ケアも重要です。
スクラブなどは肌に負担をかけてしまうため、優しく洗い流せるピーリングなどの使用がオススメです。
ストレスを溜めない生活
ストレスによってターンオーバーが乱れ、シミを作ってしまうことがあります。
なるべく規則正しい生活を心掛け、十分な睡眠、肌の代謝を助けるビタミンCの豊富に含まれる野菜やフルーツなどを摂ることによってシミを作らないように日常生活をできるところから変えていきたいものです。
まとめ
シミはメラノサイトの活性化によりメラニンが過剰分泌することによって発生します。
一度できてしまったシミはセルフケアでは時間がかかり、美容医療に頼る方が早く効果的にシミをなくすことができます。
日ごろからシミを作らない生活習慣やスキンケアを心がけることが一番のシミ対策です。
次回は、できてしまったシミを美容医療の力で何とかしたい人に向けて解説していきます。