前回「今話題の「ピコレーザー」とは?その効果とメリット・デメリットについて 」 でピコレーザーについて解説していきました。
ピコレーザーには3種類の波長の長さの違う施術があり「スポット」「トーニング」「フラクショナル」と、それぞれに特徴があります。
今回は、それぞれの金額やダウンタイムなどの細かい特徴や、ピコレーザーを受ける際の注意点などについて解説していきます。
ピコレーザーの種類と金額、ダウンタイムは?
一口にピコレーザーの施術といっても、波長の長さや強さによって効果、値段、ダウンタイムに差があります。
ピコスポット
ピコスポットとは、レーザーの出力が高く、濃いはっきりしたシミなどに効果的であり、色素部分にピンポイントでアプローチすることができます。
熱でメラニンを破壊するのではなく、光で破壊します。
施術後はシミの色が一時的に濃くなり、1週間ほどかさぶたができることがありますが、かさぶたがはがれた後にシミが薄くなっています。
輪ゴムではじかれる程度の痛みがあることがありますが、麻酔を使うことも可能です。
副作用はほとんどないといわれていますが、施術箇所に色素沈着が起こる場合があります。
他のレーザーであれば保護テープが必要ですが、ピコレーザーのスポットは必要ありません。
施術後数時間は赤みが出る場合があるので、メイクや洗顔は翌日からするのがオススメです。
10日前後は強い摩擦などの刺激を控え、日焼けをしないように気を付ける必要があります。
料金は施術箇所の金額により異なりますが、1回10万円程度、1回の施術で効果を感じられ、カラフルなタトゥーなどは2~3回程度でキレイになるといわれています。
タトゥーの除去は、高出力になるため痛みを伴うことがあります。
痛みが心配な人は医師と相談し、麻酔クリームや麻酔注射などの処置をすることをオススメします。
ピコトーニング
ピコレーザーの中でも低出力のレーザーをシャワーのように照射することにより、顔全体のメラニンを抑制し、美肌効果・肌質改善をすることができるのが、ピコトーニングです。
美白効果があり、赤ら顔や薄いシミなどに効果があります。
レーザーの出力が低いため、強いレーザーで悪化してしまう肝斑や薄いシミ、そばかすにも効果的です。
ピコトーニングは出力が弱いため、ダウンタイムはなく、施術後からメイクをすることも可能です。
また、レーザー治療でよくある施術後にかさぶたになるということもありません。
痛みに対しては個人差がありますが、爪楊枝で軽く触られたような痛みがあるという人もいます。
施術後に、皮膚の下で内出血が起こる紫色の斑点(紫斑)やかゆみ、色素が一時的に濃くなる場合もあります。
照射後は肌が乾燥するため、しっかりと保湿ケアをすることが大切です。
費用は1回15,000~2万円程度で、効果を確実に実感するには2週間ごとに5~10回程度受けることをオススメします。
ピコフラクショナル
フラクショナルは、ピコレーザーを肌の深部に点状に照射し、エネルギーを肌の深部に届けることによってコラーゲンの生成を促します。
これにより小じわやニキビ痕、毛穴の開きを改善することができ、肌再生に効果的です。
肌の表面にダメージを与えることなく、深部にのみ熱を届けるため、痛みやダウンタイムが少ないのが特徴です。
施術当日は、肌の乾燥や熱がこもることによって多少赤みや発疹が出る場合がありますが、クーリングによって数時間後には引いてきます。
ダウンタイムもほとんどないため、施術後からメイクをすることができます。
トーニングに比べると若干痛みを感じる人もいますが、ゴムでパチパチと弾かれる程度の痛みといわれています。
一回の施術の費用は3~5万円程度が相場であり、効果を実感するのに3~5回程度、4週間おきに施術を受けることをオススメします。
ピコレーザーがオススメの人・受けれない人
ピコレーザーは美肌効果がとても高い施術です。
シミや肝斑をなくしたい、ニキビ痕・毛穴の開きを改善したい、アートメイクやタトゥーを除去したいという人にはオススメの施術です。
一方で妊娠中・妊娠している可能性がある人、日焼けしている人や日焼けをする予定がある人、ヘルペスや傷のある部位への施術、糖尿病・心疾患・脳疾患・悪性腫瘍がある場合には施術を受けることができないので注意してください。
施術の流れ
ピコレーザーの施術の流れは、以下のようになっています。
当日予約で割引を実施しているクリニックもあるので、調べてみてくださいね!
①カウンセリング
肌の状態や悩みについて医師に相談し、使用するピコレーザーの種類や回数などのプランを決めます。
②メイクを落とす
ピコレーザーは、メイクをオフして洗顔後におこないます。
③照射
悩みや症状に合わせて施術をしていきます。
施術時間は15~30分程度と、短いのが特徴です。
施術後はスポット以外の施術はすぐにメイクをして帰ることができます。
ピコレーザーに後遺症・副作用はないの?
ピコレーザーは従来のレーザー治療に比べて早く効果が現れ、肌に優しく、キレイにシミやタトゥーなどが除去できるといわれています。
そのため致命的な後遺症や失敗がおこることは考えにくいといわれています。
しかしカウンセリングが間違っていた場合などは、後遺症が残ることがあります。
例えば、肝斑にシミ取りレーザーを当ててしてしまうと、むしろ悪化してしまうことがあります。
良心的なクリニックであればカウンセリングの時点で肝斑と気付きますが、クリニック・医師選びは慎重に行うべきです。
アフターケア不足も、肌トラブルを招く原因となってしまいます。
いくら刺激の少ないレーザー治療といっても、スポットによる濃いシミやタトゥー除去は肌にかなりの負担がかかり、施術箇所が水膨れになったりかさぶたになったりします。
術後すぐに患部を濡らしたり、処方された保湿剤をきちんと塗らなかったり、きちんと保護しなければ肌がうまく再生されません。
思っていたよりキレイにシミが消えない、効果が出ないという場合はアフターケア不足であることが多くあります。
ターンオーバーには少なくとも2週間以上の時間がかかるため、ピコレーザーを受けた後はしっかりとケアすることが大切です。
また一度ピコレーザーによって消えたシミが、また出てくるということがあります。
薄いシミであれば1度の施術でキレイに消えますが、濃いシミを除去した後に再びシミができたということは、レーザー治療にはよくあることです。
気にせずきちんと保湿をして日焼けに注していれば、数カ月で消えてなくなることがほとんどです。
シミがレーザーで消えたからとUVケアを怠ると、同じ場所にまたシミができてしまうことがあります。
またタトゥー除去は、レーザーが色素に反応して爆発を起こし、瞬時に熱を発するので軽い火傷のような状態を起こすため、多少の痛みを伴うことがあります。
特に赤・青・緑・黒とといった様々な色素が混ざったタトゥーを除去する場合は痛みが大きく、水膨れになることがあります。
自分で潰したり患部をこすったりすると、タトゥーはキレイに消えてくれません。
タトゥーは消えたとしても、患部を刺激したことによる色素沈着が起こる場合もあるので注意が必要です。
しかし従来のレーザーに比べると、後遺症や副作用はかなり低くなっているといわれています。
まとめ
ピコレーザーは肌に優しく、早くキレイにシミやタトゥー、その他の肌悩みを解決してくれる優れた医療行為です。
初回は安く施術ができる事も多いので、様々なクリニックをはしごするという人も多いようです。
後遺症や副作用を起こさないためにも、クリニック・医師選びを慎重におこない、アフターケアをしっかりすることをオススメします。