美容部員になるには、正社員、契約社員、アルバイト、どの雇用形態であっても面接は必須です。
いざというときに慌てないために、面接対策をしておきましょう。
美容部員の面接に行く際に気を付けたいメイクのポイントや、志望動機の考え方、よく聞かれる質問についても解説します。
自分は美容部員に向いているか再確認
キレイな化粧品売り場で化粧品に囲まれ、そのブランドの目印となる制服を着て働く美容部員に憧れる方は多いです。
しかし、美容部員は体力的にも精神的にも非常に厳しい仕事です。仕事内容に対して賃金が低い、思うように休めないなどの不満から離職してしまう可能性も高いです。
美容部員の面接を受ける前に、自分が本当に美容部員に向いているのかをしっかり確認しておきましょう。
美容や化粧品への関心が高い
美容部員を続けるにあたって美容や化粧品への関心の高さは非常に重要です。
自社の製品だけでなく、美容業界でどんなメイク、コスメ、カラーがはやっているのか、SNSで人気を集めているのはどんなブランドなのか、年齢ごとにどんなアイテムが人気なのかなど、美容全般の幅広い知識をいつでもしっかり把握しておかなければなりません。
もともと美容や化粧品への関心が高ければ、自分の趣味と実益を兼ねた情報収集ができるでしょう。
反対にあまり関心がないようであればわざわざ美容や化粧品を研究する時間を作らねばならず、面倒になったりお客様や美容部員同士の会話に乗り遅れてしまう可能性もあります。
接客する、人と話すのが好き
美容部員はお客様に化粧品をおすすめするのが主な仕事です。そのため常にお客様と話していなければなりません。
接客が好き、人と話すのが好きという方は美容部員に向いていると言えるでしょう。
化粧品に関する話だけでなく、美容や日常の悩み事まで聞き出し、楽しい時間を過ごしてもらう、このブランドのアイテムを使いたい、またこの店舗に来たいと思ってもらうのも美容部員の大切な仕事です。
親身になって対応すればお客様にもいい印象を与えられ、リピーターの獲得にもつながります。話しやすい、相談しやすい美容部員であれば、お客様から指名をもらえることもあります。
店舗の売り上げを左右する、ノルマの達成につながる重要なスキルでもあります。
論理的に物事を考えられる人
アイテムをおすすめする際は「なんとなく使いやすい」「可愛い」「人気」といったぼんやりとした理由、テンションでは本来のよさを伝えることができません。
本当の魅力を伝えるには論理的にそのアイテムを使うメリットを考える必要があります。ただそのアイテムに関連する知識を披露するだけではなく、お客様の悩みを解決するためにそのアイテムがどんな役に立つのかを伝えられるようにしましょう。
そのためには臨機応変な対応も必要ですが、お客様に納得していただければ売り上げにもつながります。
美容部員の面接にふさわしいヘアメイク
まずは美容部員の面接を受ける際にふさわしいヘアメイクを考えましょう。
アルバイトから正社員まで、面接を受けたことがあるという方は多いでしょう。美容部員の面接でも他の仕事と同じく基本的には清潔感が第一です。
相手に不快感を与えないよう身だしなみを整える必要があります。とくに美容部員は些細な点でもお客様にとっては気になるポイントになってしまうので、面接の段階で細心の注意を払っておきましょう。
邪魔にならないヘアスタイル
ヘアスタイルは基本的にはアップヘアをおすすめします。下ろしているから面接に落ちるということもありませんが、少しでも印象をよくするにはすっきりとまとめてしまった方がいいでしょう。
そのブランドで働く美容部員はどんなヘアスタイルをしているか事前にチェックしておくこともおすすめです。ポニーテール、お団子、夜会巻きなど、それに合わせたヘアメイクをしておくのもおすすめです。
清潔感のあるベースメイク
美容部員はいつでもきちんとメイクをしていなければなりません。メイクというとアイメイクやリップなどがまず思い浮かぶかもしれませんが、美容部員のメイクで重要なのはベースメイクです。
近くで見ても素肌のようにナチュラルでありながら、自分の欠点をしっかり隠す作りこんだメイクをしなければなりません。
人気の化粧下地、ファンデーションを使うだけでなく、血色や肌荒れ、毛穴など、自分の欠点をきちんとカバーしてくれるベースメイクアイテムを選びましょう。
そのブランドのテイストに合うメイク
ベースメイクが完成したら次はポイントメイクです。まずは面接を受けるブランドのテイストを見極めましょう。
ナチュラルなテイストのブランドであれば薄め、かつ相手に好印象を与えるメイクにしてください。ベージュやピンクなどのアイテムを取り入れるのがおすすめです。チークやリップも派手すぎない、あくまでもほんのり色づく程度にしましょう。
外資系のブランド、若い女性が好むブランドなどは、ある程度派手なメイクでもそのブランドのテイストに合っていれば問題ありません。たださまざまな色を取り入れるのではなく全体のバランスを見て、メイクの足し算、引き算をすることも大切です。
そのブランドのアイテムは使わなくてもOK
面接に行くブランドのアイテムをどうしても使わなければならない!というわけではありません。ベースメイクやアイライナーなど使いやすいものならぜひ取り入れましょう。
しかし面接やフォーマルな場所には不向きな色のアイテムの場合は使うのを控えることをおすすめします。使うのであればあくまでもワンポイントに取り入れるようにしてください。
その際、今使っているアイテムを面接の際にアピールしてみてもいいでしょう。
美容部員の面接にふさわしい服装
美容部員の面接を受けるのにふさわしい服装を解説します。美容部員の求人ページには、「面接時は私服てお越しください」と書かれていることも多いです。その通り私服でも構いませんが、相手に不快感を与えない清潔感のある服装を選びましょう。
基本的にはスーツ
美容部員の服装は、基本的にはスーツでOKです。スカートでもパンツでも、それが面接の可否に関わることはないでしょう。
正社員の場合でもアルバイトの場合でも、服装に迷ったならスーツを選んでおけば安心です。
ただリクルートスーツを着るだけでは物足りないという場合は、中のシャツを色つきのものにしたり、フリルなどデザイン性の高いものにしたり、シンプルなカットソーを着るとまた違った印象を与えられます。
そのブランドのテイストに合うスーツの着こなしを選んでください。
ブランドのテイストに合わせた服装
ブランドの中には「当ブランドのテイストに合う服装でお越しください」と求人ページに書かれていることもあります。
私服で面接に向かう場合も、そのブランドのテイストに合う服装を考えてみましょう。
そのブランドの商品ページやホームページでブランドのテイストを確認し、さらに店頭で美容部員の制服をチェックしておくのもおすすめです。派手なデザインの制服なのか、かっちりとした印象の制服なのか、可愛らしいテイストの制服なのか、それぞれに応じた私服を用意しましょう。
細部の身だしなみまで注意する
美容部員の面接は、他業種の面接よりも非常に細かい点までチェックされます。
髪はただまとめるだけではなく、毛先が痛んでいないか、おくれ毛が出ていないか、前髪はきちんとセットされているか事前にチェックしましょう。髪色は明るすぎなければOKとされているブランドが多いですが、根本だけが黒くなっていたり、色落ちした汚い髪色は悪い印象を与えてしまいます。
意外と見落としがちなのが爪です。ネイルをしているなら伸びすぎていないか、マニキュアが剥げていないかを確認しましょう。面接で履歴書を渡す際などの手元はしっかりチェックされているので気をつけてください。
他には、スーツやシャツにシワがよっていないか、シミはついていないかも確認しておいてください。靴やバッグの汚れなど、細部に至るまで抜かりない状態で面接に挑むようにしましょう。
美容部員の志望動機の考え方
美容部員の面接では志望動機を聞かれる可能性が高いです。
ただ美容にたずさわる仕事をしたい、キレイな環境で働きたいだけだと志望動機としては弱いです。きちんとそのブランドで美容部員として働きたいという気持ちをアピールしなければなりません。
美容部員を目指したきっかけ、そのブランドでどうしても働きたい理由などからあなただけの言葉で志望動機を考えてみてください。
スラスラと答えられるように、頭で考えるだけでなく書き出して覚えるまで何度も読み返すことも面接対策としては大切です。
美容部員を目指したきっかけを明確にする
まずは美容部員になることを目指したきっかけを書き出してみましょう。
化粧品や美容への関心が高いから、人と話すのが好きだから、そのブランドの美容部員の接客態度が好ましかったからなど、その仕事につきたいと思う理由は人それぞれです。
化粧品が好き、美容に関心があるなど、ぼんやりとした志望動機では美容部員のハードな仕事についていけなくなってしまうかもしれません。
面接に合格することを目的とするのではなく、長期的に働くために、仕事を通してお客様になにを伝えたいのか、どう成長したいのか、しっかりと論理的な志望動機を伝えられるようにしてください。
美容部員になりたいきっかけを思い出し、続けられる自信はあるのかを今一度真剣に考えましょう。
志望動機を見つめ直すことで、美容部員以外で化粧品にたずさわる仕事を見つけ出せる可能性もあります。
なぜそのブランドで働きたいのか考える
美容部員として働きたい明確な志望動機ができたら、次にそのブランドを選んだ明確な理由を見つめ直してみてください。
志望動機が甘いと「他のブランドでも同じようなことを言えるのではないか」と思われてしまいます。
そのブランドのコンセプトが好きだから、そのブランドのアイテムを使っていい経験ができたから、さらに働きやすい環境が整っているからなど、明確な理由を挙げられるようにしてください。
ブランドについてきちんと研究する
より詳しくそのブランドで働きたい気持ちを伝えるには面接を受けるブランドの研究をきちんとおこなうことが大切です。
美容部員の正社員登用はとくに少なく、それでいて応募も殺到するため、少しでも面接担当の印象に残る志望動機を伝えなければなりません。そのためにはブランドやそのブランドを運営する化粧品メーカーの研究が欠かせません。
アイテムの知識だけでなくブランドのターゲットやコンセプト、化粧品メーカーの経営方針、将来性、取り組んでいる活動などまんべんなく知識を得て、志望動機に取り入れるようにしてください。
ブランドや化粧品メーカーの研究をすることでこれまで知らなかった魅力に気づくことができ、さらに詳しい志望動機を作るきっかけになる可能性もあります。
美容部員の面接でよく聞かれる質問
美容部員の面接ではさまざまな質問をされます。志望動機や自己PRはもちろん、どんな質問にもすぐ答えられるように準備しておきましょう。
質問をされた際はスムーズに応えることも好印象につながります。その質問を通して面接担当はどんなことを聞きたいのかを見極めることが大切です。
ブランドに対してどんなイメージを持っているか
そのブランドに対してどんなイメージを持っているかどうかはよく聞かれる質問の一つです。
ブランドのコンセプトを事前に確認しておき、それに見合う答えを用意しておきましょう。掲載されている雑誌や愛用者の傾向なども調べておくと答えやすくなります。
ただブランドのぼんやりとしたイメージを伝えるだけでなく、自分がどう感じているかを自分の言葉で伝えることも大切です。
このブランドのアイテムを使ったことがあるか
面接を受けるブランドのアイテムを使った経験があるか、どんなアイテムを持っているかを質問されることもあります。
使ったことがある場合は具体的な商品名と使い心地を答えられるように回答を準備しましょう。
使いやすいベースメイクアイテム、絶妙な発色を楽しめるアイシャドウ、色持ちのいいリップなど、そのブランドならではの魅力をきちんと理解していることを面接担当に伝えられるようにしてください。
美容部員としてどんな働き方をしたいか
美容部員は若い女性が多く、結婚や出産といったライフイベントだけでなく「向いていなかった」「他にやりたい仕事ができた」などの理由で離職してしまう可能性も高いです。
そのため、面接の段階で「どんな働き方をしたいか」を聞くことで美容部員として長く働く気があるのかを見極めようとしています。
お客様と長く付き合い続けたい、化粧品だけでなく健康までトータルサポートできるような美容部員になりたい、後輩を育成できる美容部員になりたいなど、将来を見据えた答えを用意しておきましょう。
自分を〇〇に例えてみてください
「自分を色に例えてみると?」「自分を食べ物に例えてみると?」など、なにかに例えてみてください、という質問は意外と多いです。
志望動機や長所、短所といった基本的な質問は準備をしやすいですが、例え話などの意外性のある質問に対しては対策ができていない人が多いです。そのため、その人の本心、とっさの対応をチェックすることができるのです。
また、色や食べ物といった突拍子もない例えからどうつなげるかという発想力もチェックされます。
協調性がある、周囲に癒しを与えられる、いざというときにパワーを発揮する、瞬発力があるなど、自分の長所をアピールできる例え話をいくつか用意しておきましょう。
美容部員の面接対策を万全にしておこう
美容部員の面接を受ける際に気を付けたい服装やメイク、志望動機、質問対策などについて解説しました。
美容部員は人気の職種であり、人気のブランドや条件のいいブランドには応募が殺到します。少しでも面接担当の印象に残るような回答ができるようにしておきましょう。
美容部員としてふさわしい見た目、そのブランドで働きたいという気持ちをきちんと伝えることなども面接に受かるためには欠かせません。
憧れのブランドの店頭に立つために、しっかり面接対策をしておきましょう。