医療事務の中でも美容皮膚科は「働きながらきれいになれる」というキャッチフレーズと共に求人募集をしているところも多いため、医療事務の中でも特に人気のある科です。
一方で人気があるだけに応募人数も多く、採用されるのが難しい科でもあります。
今回は美容皮膚科について、他の医療事務との違いやあると採用に有利な資格を合わせて紹介していきます。
美容皮膚科で働く医療事務員の特徴
美容皮膚科の医療事務の仕事は一般の医療事務の仕事に加えて『看護助手』の仕事も含まれます。
主に美容皮膚科では一般の皮膚科の治療に加えて
●医療レーザー
●メディカルエステ
を導入しているクリニックが多くあります。
医療脱毛、医療レーザーは医師免許や看護資格を持った医療従事者しか扱うことができません。
そのため美容皮膚科の事務で働く事務員は施術部位を支えたりなど、助手業務もこなすことが必要です。
医療脱毛
医療脱毛はクリニックでしか行えない施術です。
エステサロンで使用される脱毛器よりも出力数が高いレーザーを使用することができます。
また脇などの濃い毛を照射すると痛みを伴うことがあり、麻酔を使用できるのも医療脱毛ならではの特徴です。
医療レーザー
シミやそばかす、肝斑やほくろなどにレーザーをあて、照射して取り除くことができます。
レーザーによるシミ取りは医療行為に該当する恐れがあるため、エステテックサロンではレーザーを用いて施術することはできません。
医療脱毛、医療用レーザーによる施術後、患部を素早く冷却する必要があります。
医療用レーザー・脱毛は看護師又は医師でないと施術することはできませんが、施術後の冷却は美容皮膚科の事務員の仕事であることも多いです。
メディカルエステ
メディカルエステはエステの要素が強く、一部の施術は事務員の仕事になります。
ビタミンのパックや医療機器を使用しないピーリングなど、医療行為に該当しない施術は医療事務員の仕事となることが多いです。
そのためメディカルエステでは看護師や医師の助手をするというよりは『エステティシャン』としての仕事をすることが多いようです。
もちろん患者さん・お客様の顔や身体などの肌を直接触る行為なので、院内でしっかりと研修を受けたうえで行います。
美容皮膚科の医療事務で働くメリット・デメリット
美容皮膚科で働くと、美意識の高いお客様・患者様と接することが多くなるため美意識が高くなりそうですね!
実際に美容皮膚科の医療事務員としてのメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
メリット
施術が無料・社割価格で受けることができる
美容皮膚科の医療事務員として働くようになった場合、先述のように自身もメディカルエステの施術を行う場合があります。
そのため『社内研修』と称して無料だったり、材料費だけで施術を受けることができる場合がほとんどです。
医療用コスメが社割価格で購入できる
こちらも美容皮膚科で働くならではのメリットです。
数万円もするような高級な医療用コスメが社割価格で購入できるのも、美容皮膚科の事務員として働く上での大きなメリットです。
デメリット
社内研修のため契約書を交わさないことが多い
美容皮膚科の施術が無料や低価格で受けれる反面、お客様ではないため契約書をきちんと交わさないことがほとんどです。
そのため肌トラブルが起こった場合、対応できないということが少なからずあるようです。
女性ばかりの職場であることが多い
美容皮膚科はお客様も女性の方が多く、看護師や医師も女性が多く働いている職場です。
そのため女性同士の特有のトラブルがあるところも多いようです。
特に医師も女性、看護師も女性、女性しかいない職場であると雰囲気が悪いことが多く、男性が一人でもいる職場はなぜか雰囲気がいいようです。
あると使える資格は?
医療事務の中でも特に人気の高い美容皮膚科での医療事務ですが、どのような資格があると就職・転職に有利なのでしょうか。
経験や資格が不問の求人もありますが、メリットの多い職場なので他の応募者と差をつけたいところです。
医療事務検定
医療事務全般の基本的な知識と技術が問われる資格です。
医療保険制度、医療費算定の基礎知識が問われます。
資格取得後は医療機関で即戦力として働くことができます。
学科と実技で計2時間の試験です。
合格率は80~90%と、比較的取得しやすい資格です。
医療コンピューター能力技能検定
医事コンピューターの入力に必要な知識と技能レベルを問われる検定です。
先述の医療事務検定を持っていてパソコンが触れる人なら簡単に取ることができます。
教材・資料の持ち込みも可能で、合格率も80~95%と高い合格率です。
レセプト点検業務技能検定
患者さんの病名に対しておこなわれた検査や治療、処方された薬が正しいかどうかなどを問われる検定です。
薬剤・検査の適応病名について、診療報酬点数表算定原則について、医療報酬明細書記載要領の知識など、請求業務の全般的な知識が試されます。
合格率は65~75%であり、医療事務検定よりも難易度が上がります。
日本 医療事務 協会 医療事務 検定情報サイト (japanmc.jp)
エステ系資格
先述の通り美容皮膚科の医療事務の仕事は、メディカルエステも施術も業務に含まれることがあります。
そのためエステ系の資格を持っていれば有利に働きます。
美意識が高いと評価されるので、患者様からの質問にも答えやすくなります。
小顔エステの種類5選!必要な資格や仕事内容を解説 | 美容Biz Media
↑こちらの記事も参考にしてみてください。
まとめ
美容皮膚科の医療事務の仕事について理解は深まりましたか?
ドクターズコスメが社割価格で試せたり、メディカルエステが研修の一環として無料で受けられる場合があったりなど、美意識の高い女性から人気の高い仕事です。
普通の医療事務に比べて覚えることも多い仕事ですが、美容に興味のある人・好きな人には向いている仕事であるといえます。