全国に美容室の数は約25万件あるといわれています。
その中で自分にぴったりの美容室で働きたいと思うのは当然のことです。
実際に美容師の中には「人間関係のもつれ」や「労働条件についての不満」を理由に転職していく美容師も少なくありません。
他業種に比べて転職率が高い美容業界ですが、せっかく働くなら自分に合った職場で長く働きたいですよね!
今回は失敗しない転職先の見つけ方紹介していきます。
なぜ転職したいのかを明確にする
「転職したい」と思うのには、現在の職場に不満があるということです。
その理由が「給与や待遇の問題」なのか「人間関係に不満がある」のか、それとも「将来性やスキルアップに不安がある」のかによって、転職先を探す方法や条件も変わってきます。
「なぜ転職したいのか」「どのような職場であれば長く働き続けることができるのか」を明確にすることが自分に合った職場を見つける第一歩です。
労働条件
労働条件に不満があるという人は、転職する際に以下のことに気を付けて職場を選びます。
給与
実際にブラックといわれる美容師のお仕事ですが、給与が安くて辞めた・転職したという美容師さんはたくさんいます。
給与は就職する際に重要な要因となります。
初任給・基本給だけでなく、賞与や給与の上がるタイミングや条件をしっかり確認しておくべきです。
インセンティブがつく条件もしっかりと面接時に確認します。
拘束時間・休暇
美容師の転職理由として、給与と同じくらい理由となるのが拘束時間です。
基本的に拘束時間が長く休みの日が少ない美容師というお仕事ですが、月の休日日数、有給取得率、連休が取れるか希望の休みを聞いてもらえるかなども転職条件として確認しておきます。
また美容師の拘束時間は営業時間だけでなく、レッスンの時間にも左右されます。
営業前後に何時間練習するのか、求人票からはなかなか読み取れない情報です。
聞きづらい質問かもしれませんが、こんなはずではなかったと後悔しないように確認するべきポイントです。
「休日は少なくてもしっかり稼ぎたい」のか「給与よりも連休がある職場で働きたい」と思うのかで選ぶ美容室が変わってきます。
人気のある美容室は『完全週休2日制』の店舗が多いようです。
福利厚生
必ず確認しておきたいのが社会保険の有無です。
社会保険に入っていればケガや病気で働けなくなった場合、医療費や休業補償が貰えることがあります。
また厚生年金がある職場であれば国民年金より年金の受給額が多くなるなどのメリットがあるため給与の額だけにとらわれず、社会保険や福利厚生がしっかりしたサロンを選ぶことをオススメします。
また子供のいる美容師にとって、託児所がある美容室は子育てに理解があり、働きやすい職場であることが多いようです。
職場の人間関係
美容師という職業は縦社会の色が強い業界です。
オーナーや先輩と上手く人間関係を築くことができず、転職する美容師も多いです。
人間関係について、求人広告だけで判断することは難しいかもしれません。
しかし現在はSNSで職場のリアルな雰囲気を見ることもできます。
●技術力重視のプロ意識の高い美容師が集まるサロン
●経営者と従業員の距離の近いサロン
●法人経営の運営方針がしっかりと明確になっているサロン
など、インスタグラムのストーリーなどを参考にするといいかもしれません。
応募を考えているサロンがどのような営業形態なのかによっても職場の雰囲気は変わっています。
●個人経営なのか、法人経営なのか
●従業員の人数や店舗数
も職場の雰囲気を知る重要な項目です。
スタッフの少ないサロンはスタッフ同士の距離が近く、人間関係の濃い職場となります。
社内行事や飲み会の多いサロンは社員とのコミュニケーションを大切にしている職場であるといえます。
またお客様の口コミからも、そのサロンの雰囲気を知る手掛かりとなることもあるので調べてみるのもいいかもしれません。
そして、お客として転職を考えている美容室に行って雰囲気を知ることも大切です。
どのようなお客様が多いのか、サロンの雰囲気と自分がやりたいことが一致しているかなども考慮します。
キャリアアップ
入客が少なく経験を積むことが難しかったり、レッスンを見てくれない・進まないなど、スタイリストとしてデビューするにあたり不安や不満を持って転職を考える美容師も多くいます。
研修内容は様々ですが、多くのサロンは入社後に研修があり、研修期間が終わり技術テストを受けデビューの時期が決まります。
未経験OKを謳っているサロンはしっかりとした教育制度が整っていることが多く、一から学ぶことができます。
一方、業務委託やフリーランス契約のサロンは即戦力となる、ある程度経験を積んだ美容師を募集している場合がほとんどです。
インセンティブの比率が高く、就職後にすぐスタイリストしてデビューというサロンで即戦力となれば安定して収入を作っていくことができます。
また新しい技術を積極的に取り入れているサロンでは、社員研修に力を入れていることが多く、外部開催の講座費用などを負担してくれるサロンもあります。
美容師として今後どのようなキャリア形成をしていきたいかも、転職する際には重要なポイントです。
転職前に一度考えてほしいこと
美容師は転職が頻繁に行われる業界であり、求職者よりも募集件数の方が多く美容師不足に陥るサロンが多いのが現状です。
サロンは人材を確保するため労働環境を改善し給与を上げてきており、一昔前よりも待遇のいいサロンが増えています。
働く側としては、働きやすい給与の良いサロンが増えたことは嬉しいことです。
しかし最近の美容師は「今ある環境を大切にする」「今ある環境を自ら変える」といった志のある美容師が減ってきているのが現状です。
そのためサロン任せの美容師が増え、売り上げのしっかり作れる・お客様から支持される美容師が減ってきています。
働いて数カ月のスタッフが給料を上げてほしいというのと、勤続5年のスタッフが給与を上げてほしいというのでは言葉の重みが違います。
理想の職場を探すのではなく「自ら理想の職場を作っていく、変えていく」という方法もあるということを忘れないでください。
まとめ
求人広告だけに関わらず、働きたいと思うサロンについて知る方法はSNSなどを通じてたくさんあります。
まずは自分が将来どのような美容師になりたいのか、どんな職場で働けば自分らしく輝けるのか理想の職場を見つけるためにも、しっかりと自己分析したうえで転職活動に取り組むことをオススメします。