アロマセラピストには国家資格はなく、特に資格がなくても技術とアロマの知識があれば誰でも名乗ることができます。
一方で海外ではアロマセラピーは『芳香療法』といわれる治療法の一種ととらえられている国もあり、医療系の国家資格がある国も多く存在します。
アロマセラピーはアロマオイルを用いてお客様の肌に触れたり、お客様にあわせてブレンドする必要もあるため、間違った知識で施術・調合してしまうと肌に合わなかったり、かえって体調を崩してしまう恐れもあります。
そのため、多くのアロマサロンなどは店舗や企業ごとに推奨する民間資格があることが多い傾向があります。
特定の資格を持つ人だけを採用するサロンもあれば、見習いとして採用後に資格取得を促すサロンも多くあります。
またフリーランスとして独立する場合にも、お客様の信頼を得たり、肩書として資格を取得することが大切です。
アロマセラピーは奥が深く、学習しなければならない範囲も広いため、独学だけでなくきちんとアロマセラピストとしての資格を持っておくことは有意義であるといえます。
アロマセラピーの資格
ここで紹介するのはアロマセラピーに関する民間の資格です。
ひとつでも資格を持っていると就職や独立に有利になります。
AEAJ アロマテラピー検定
公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)が主催する『アロマテラピー検定』は国内で最も多くの人が受験しているアロマセラピーの資格です。
元は『日本アロマセラピー協会』として1996年に設立され、アロマセラピーに関する正しい知識・研究・資格認定などの普及などの活動を行ってきました。
2005年に環境省から法人許可を受け、『日本アロマ環境協会』なりました。
アロマテラピー検定は2・1級があり、受験に年齢や経験も関係なく誰でも受けることができ、何級からでも受けることができます。
アロマテラピー検定は筆記試験であり、正解率80%以上で合格、合格率は90%とかなり高く、取りやすい資格といえます。
出題範囲は精油の香りテスト、アロマテラピーの基本、アロマテラピーのメカニズム、アロマオイルに関する知識、アロマテラピーの歴史・安全性・法律などです。
セラピーのメカニズムやオイルの知識があれば、それほど難しくない試験です。
日本アロマ環境協会はアロマテラピー検定以外にも様々な資格を発行しています。
アロマテラピーアドバイザー
アロマセラピーの基礎知識を社会に正しく伝えることができる能力を証明する資格です。
精油の正しい使用方法やアロマテラピーに関する法律の知識を習得し、安全にアロマセラピーの楽しみ方を一般の方にアドバイスできるということを認定します。
アロマセラピスト
プロのアロマセラピストとして一般の方にトリートメントやアロマのコンサルを実践できる能力を証明する資格です。
精油の専門知識、解剖生理学や皮膚科学に関する知識、トリートメントの技術を習得し、全身のアロマトリートメントやコンサルを提供できる専門人材であることを証明します。
アロマセラピストとしてサロン勤務を考えている人、将来的に独立してアロマサロンを刑したいと考えている人にオススメの資格です。
アロマテラピーインストラクター
アロマテラピー教育のスペシャリストとして安全なアロマテラピーの実践方法を一般の方に享受できる能力を証明する資格です。
精油の専門的知識、健康学、解剖生理学、メンタルヘルスなどに関する知識を習得し、アロマテラピーの健康維持への役立て方や広い利用法を指導できる専門人材です。
カルチャースクール等でアロマ講師として活躍したい方にオススメの資格です。
アロマブレンドデザイナー
精油を組み合わせてブレンドすることで、さまざまなシーンや目的に合ったオリジナルの香りを創作することができることを認定する資格です。
ブレンドの知識や技術をアロマテラピーを行う際に活用することや創作した香りを楽しみ、その魅力を伝えることに適している資格です。
JAA アロマコーディネーター
日本アロマコーディネーター協会(JAA)は日本最大級のアロマテラピー協会です。
1995年に設立された団体で、アロマテラピーやアロマハンドリラックスなど、様々な資格の普及を行っています。
アロマコーディネーターの資格は、花や草から生まれる香りの知識を元に、自然の香り親しみ、愉しみながらより豊かなライフスタイルを提案・実現できる能力を証明する資格とされています。
アロマに関する基礎知識を備えアロマを安全に生活に取り入れることができることができる、日本アロマコーディネーター協会の最もベーシックでオールマイティな認定資格です。
アロマショップやサロンの開業、アロマ関連セミナーなどさまざまな場面で活用することができます。
アロマコーディネーターの資格を受けるには、JAA認定のスクールで所定のカリキュラムを修了する必要があります。
出題範囲はアロマセラピー概論、アロマセラピーとオイルの歴史、アロマセラピーに関する法令、人間の脳と嗅覚、フェイシャルトリートメント理論、アロマオイルの抽出方法・安全性・成分、ブレンド比率と香りの相性などです。
合格率・合格ラインは公表されていませんが、難易度は低めです。
JAAはアロマコーディネーター以外にも『インストラクターライセンス』『アロマハンドリラックス』『アロマフェイシャルリラックス』など、さまざまなアロマに関する資格を発行しています。
アロマオイル士試験
日本インストラクター技術協会の認定資格で、アロマの資格の中でも人気の資格の一つが『アロマオイル士試験』です。
日本インストラクター技術協会は、教える力を中心とした技術の各スキルの水準が一定以上あることを認定する協会です。
日本インストラクター技術協会が主催するアロマの資格はこの1つのみであり、アロマオイル士の資格は受験資格も特に定めておらず、誰でも受験することができます。
美容とアロマに関して一定以上の知識を持っている人に認定される資格で、プロとしてアロマの販売に関わったり、インストラクターとして個人で活動したり、教室を開いたり、幅広い活動をすることができます。
最近では女性だけでなく、男性の受験者も増えてきています。
アロマトリートメントの技術を磨くというよりは、アロマ講師、アロマ販売員として活躍したい人にオススメの資格です。
70%以上の評価が合格基準となり、ネットで申し込み、在宅受験となるため比較的受験しやすい資格といえます。
試験期間中に回答し、提出期限までに返信用の封筒で回答用紙を送ります。
検定料は10000円です。
まとめ
今回はアロマセラピストの代表的で有名な資格のみを紹介しましたが、上記に記述した資格以外にも、国際ライセンスやリンパドレナージュの資格もアロマセラピストとして活躍するにあたり役立つ資格がたくさんあります。
興味のある人はいろいろと調べてみてください。
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