美容院の面接にふさわしい髪型や服装、さらに面接時によく聞かれる質問について紹介します。
事前に面接対策をしっかりしておくことで採用されやすくなり、理想の美容院で働けるようになります。
現在働いている美容院から転職したい、資格を取得したから美容院で働きたいという方は、面接対策を万全にしておきましょう。
美容院の面接前に準備すべきこと
美容院の面接前に準備すべきことを3つ確認しましょう。
面接では、美容師としてのセンスや技術だけでなくその人となりを見られます。この人と一緒に働いていけるか、信頼できるかをチェックされますので、信頼されるためにはどんな準備が必要かを考えることが大切です。
社会人としての常識からその美容院の面接を受けるためにできることまで、できる限りのことをしておくべきです。
面接に必要なものを揃える
まずは面接に必要なものを揃えましょう。
履歴書や職務経歴書は正しい形式で丁寧に書いてください。これまでの職歴や得意なこと、趣味の欄までしっかり埋めておくと好印象です。
自己PRができる欄がある場合は自分の経験や特技だけでなく、その美容院で働きたいと思った理由、どんな活躍ができるかについても書きましょう。
一般的な就職活動の面接と同じように、美容院の面接でも履歴書などの書類はしっかりチェックされます。
一般常識、ビジネスマナーがあるかどうかも履歴書や職務経歴書から見られます。手を抜いて減点されないようにしてください。
カットのテストがある場合は自分が使いやすいハサミも用意しておかなければなりません。
面接の内容をシミュレーションする
美容院の面接のシミュレーションをしておきましょう。
アルバイトなどで面接を受けたことがある方も多いですが、だからといって何も対策を考えずに挑むと自分の実力を発揮したり、魅力をアピールしたりできないかもしれません。
美容院に入店してからレセプションに何と伝えるか、どの席に座って何から話し始めるかなど、ある程度の流れを予想しておきましょう。
美容院の面接ではさまざまなことを質問されます。よくある質問については下記で紹介しますので、それらに自分の言葉できちんと答えられるようにしてください。
美容院の見学をする
事前に面接を受ける美容院を見学することもできます。
実際にカットやカラーなどの予約をして美容院に入店するのもいいですが、面接希望者であれば店内を見学させてくれることもあります。
利用客として見学すれば普段のその美容院の雰囲気をしっかり見ることができますし、面接希望者として見学を申し込めばより内部の事情やスタッフの人間関係まで見ることができるでしょう。
利用者として入店する際にも一言面接希望者であることを伝えておくと、面接の際に好印象です。
美容院の面接にふさわしい服装
美容院の面接にふさわしい服装について考えましょう。
美容院の面接のほとんどはスーツではなく私服での面接となります。
「私服でお越しください」と書かれていると反対に何を着ていけばいいかわからなくなってしまう方も多いですよね。
どのような服装がふさわしいのか、美容院に採用されやすいのかを考えてみましょう。
清潔感のある服装
美容院だけではありませんが、私服で面接に挑む際は清潔感のある服装がふさわしいです。
美容師はお客様と接する時間が非常に長い仕事です。お客様にリラックスしてもらうため、信頼してもらうためにも、カジュアルすぎる服装や清潔感のない服装、また個性的すぎる服装は避けるべきです。
カッチリしすぎる必要はありませんが、トレーナーの上にジャケットを羽織る、シンプルなシャツを一枚で着こなす、ボトムはモノトーンのチノパンツにするなどのファッションがおすすめです。
色はモノトーンや淡い色、爽やかな色がおすすめ。
シンプルすぎる服装では面接したスタッフの印象に残らない可能性もありますので、どこかに自分らしいポイントを作っておくのもいいでしょう。
トレンドを意識した服装
美容院は常にトレンドの最先端でなければなりません。
トレンドのヘアスタイル、トレンドのスタイリング、トレンドのカラーなどを把握するためには常にファッション業界や美容業界にアンテナを張っておく必要があります。
また、お客様もはやっている髪型にするために来店される方が多いです。
その際に流行遅れのファッションやヘアスタイルをしたスタッフに担当されると、本当に理想のスタイリングにしてくれるのか不安になってしまいます。トレンドを意識しつつ自分に似合うヘアスタイルにしたいという方も相談しにくくなってしまいますよね。
一緒に働くスタッフとしても、情報交換をしあいトレンドに沿った提案ができる人と働きたいと感じています。
面接に着ていく予定の服がシンプルすぎるという場合はトレンドのアクセサリーや小物を取り入れてみましょう。また、ファッションアイテムの形が流行遅れでないか、トレンドを先取りしているかもチェックしてみてください。
テストがある場合は動きやすい服装
美容院の面接ではカットなどの技術のテストを受けなければならないこともあります。
テストがある場合は事前に美容院からその内容が伝えられているはずですので、テストに合わせて服装を選ぶのもおすすめです。
高いヒールではなく動きやすいパンプスにする、動きやすいパンツスタイルにする、汚れが目立たない濃い色のトップスを選ぶなどの選択肢があります。
テストがない場合はこのような用意は不要ですが、再度面接内容については確認しておきましょう。
美容院の面接にふさわしい髪型
美容院の面接にふさわしい髪型についても紹介します。
美容院はヘアカット、ヘアカラーなど、髪型に関するお客様のさまざまな悩みを解決してくれるところです。
そのためそんな美容院で働く美容師は人一倍髪型には気を使わなければなりません。
面接の際には髪型もチェックされますので、合格しやすい髪型をしていきましょう。
表情が見える髪型
美容院の面接では髪型に厳しい規定があるわけではありません。一般的な企業の面接のようにしっかりまとめなくてもOKです。
しかし、最低限表情がしっかり見える髪型にはしておきましょう。
前髪が長すぎて目元が見えない、派手に巻きすぎてその人の雰囲気がわからなくなってしまうなど、髪型で減点されないように注意してください。
前髪は目元が隠れない程度にカット、長い場合は左右に分け、巻きすぎずすっきりとスタイリングしましょう。
髪が長い方はまとめてしまうのもおすすめです。
シンプルに結ぶだけでなく、簡単にでも巻いてヘアアレンジをしておくとセンスや技術もアピールできます。
美容院の雰囲気に合う髪型
その美容院の雰囲気に合う髪型を考えてみるのもおすすめです。
ナチュラルな雰囲気を大切にしている美容院なら、作りこみすぎず無造作な髪型がおすすめ。
スタイリッシュな雰囲気の美容院ならトレンドを意識した髪型がおすすめです。
美容院の雰囲気に合わない髪型、例えば働く女性客が多いビジネス街の美容院に個性的な髪型で面接に挑んだり、かっこいいスタイリングを売りにしている美容院にフェミニンすぎる髪型で面接に挑んだりすると、ちぐはぐな印象になってしまいます。
お客様からしても相談しにくく感じてしまうので、面接の段階で落とされてしまう可能性が高くなります。
求人情報だけでなく美容院の雰囲気もチェックして、その美容院に合う髪型や服装を考えましょう。
手入れの行き届いた髪
美容院の面接では髪型だけでなく髪もしっかりチェックされます。
美容師なのに伸ばしっぱなしでボサボサの髪だったり、カラーが落ちて色が変わっていたりすると印象が悪くなってしまいます。
髪は事前にカットしておき、毛先のケアなどもきちんとおこないましょう。髪色が明るすぎる、色が抜けてしまっている場合は落ち着いた印象の色に染め直すことも忘れずに。
まとまりにくい髪質やパサついて見えやすい髪質の方は、面接の際は髪をまとめてしまうのもおすすめです。その際はきちんとした印象の中にもおしゃれな雰囲気が出るよう、アレンジ方法も工夫してみてください。
面接前に髪をケアしておくのは美容院だけでなく接客業では大切なポイントなので、しばらく美容院に行っていない、きちんとケアできていないという方は面接前にきちんと整えておきましょう。
美容院の面接でよく聞かれる質問
美容院の面接でよく聞かれる質問を紹介します。
これら以外にもさまざまな質問をされますので、事前にシミュレーションをしててきぱきと答えられるようにしておきましょう。
面接で質問された際は、ネガティブな言葉を使わず、自分の言葉できちんと質問に対する返答をすることが大切です。
その美容院を志望した動機
どんな面接でも聞かれることが多い志望動機。美容院の面接を受ける際にもきちんと準備しておきましょう。
サロンの雰囲気がよかったから、以前丁寧に接客をしてもらえたから、希望する条件に沿っていたから、自分の得意なことを活かせそうだったからなどさまざまな志望動機があります。
具体的な話を盛り込むことでより現実味のある志望動機になり、面接するスタッフの印象にも残りやすいです。
どの美容院でも通用するものではなく、その美容院でなければならない理由をしっかりと伝えましょう。
前の美容院を辞めた理由
美容院からの転職の場合は、なぜ前の美容院を辞めたのか、なぜ現在転職を考えているのかを質問されることも多いです。
人間関係に不満がある、給料が不満があるなどネガティブな理由で転職したい場合でも、できるだけポジティブな理由に言い換えるようにしましょう。
キャリアアップのため、得意な技術をより磨くため、コンセプトや営業方針の違いからなど、今後の自分自身のためのポジティブな退職動機であることをしっかり伝えられると好印象です。
これまでの経歴・自己PR
これまでの美容師としての経歴や自己PRをしてください、と言われることも多いです。
美容師としてのキャリアがある場合は、接客で大切にしていることやメディアに取り上げられた経験、得意とする技術などをしっかりアピールしましょう。過去にコンテストで受賞歴がある場合はそれもアピールポイントになります。
また、技術的な面だけでなく自分の性格や特性がどうして美容師に向いているのか、といった点から自己PRをするのもおすすめです。真面目にコツコツがんばれる、常にトレンドにアンテナを貼っている、接客の経験が長くお客様に楽しんでいただけるなど、自分の魅力をしっかり伝えましょう。
どんな美容師を目指しているのか
今後どんな美容師を目指しているのか、どんな目標を持って働きたいかを聞かれることもあります。美容院はあなたの向上心や働く姿勢をチェックするためにこのような質問をします。
目標や明確なヴィジョンもなく働いている人は向上心もなく、一緒に働いていても切磋琢磨できません。ちょっとしたことですぐに辞めてしまう可能性も高いです。
そのため、質問されて答えに詰まってしまうことのないようにしましょう。
お客様に似合うカットを提案できる美容師、この人にカラーを任せたいと思われるような美容師、施術だけでなく接客でもお客様に満足してもらえる美容師など、具体的な理想の美容師像を考えておいてください。
その美容院の売り上げを伸ばすために何ができるか
美容院の売り上げアップのために何ができるか、という質問もあります。
美容院があなたを採用することでどんなメリットがあるか、どのように美容院に貢献してくれるかをチェックするための質問です。
美容師個人の目標とは違い、美容院全体で取り組まなけらばならなかったり、現実的に難しかったりする問題でもありますが、美容院の売り上げアップにつながるために何ができるかをとっさに考えられるかは大きなポイントです。
すぐに応えられないからといってそれだけで不採用になることもありませんが、すぐに明確なヴィジョンを答えられれば好印象です。
スタッフ同士の信頼関係を高める、お客様の声を大切にする、効率的なマニュアルを徹底するなど、どのような売り上げアップ方法があるのか考えてみましょう。時間に余裕があるのであればマネジメントに関する書籍や情報をチェックしておくのもおすすめです。
さらに、自分の考えだけでなくスタッフの考えを聞くために「このような考えをどう思われますか?」と質問してみるのもいいでしょう。
他に聞きたいことはあるか
美容院の面接だけでなく、多くの面接では最後に「何か聞きたいことはありますか?」と質問されることが多いです。
この際、「特にありません」と答えてしまうとそれで面接が終わってしまい、自分をアピールしたり印象づけたりできなくなってしまいます。
最後にこの質問があることを見越して、いくつか質問を用意しておきましょう。
どんな美容師を求めているのか
その美容院がどのような美容師を求めているのかを聞いてみましょう。
もちろん求人情報には募集要項が記載されていますが、もっと美容院サイドの本音を知りたい、というときに有効です。
トレンドのスタイリングができる美容師、個性的な提案ができる美容師、向上心を持って仕事に挑める美容師など、自分がこうなりたいと思っている美容師像と美容院が求める美容師像が一致しているか確認しましょう。
事前にどんな勉強をしておくべきか
もし採用されるとして、実際に勤務を始めるまでにどんな勉強をしておくべきかを質問します。
スタッフにこの美容院で働きたいという気持ちをアピールできるだけでなく、勉強しておくべきことを知っておけばよいスタートを切れるでしょう。
詳しく教えてもらったら、実際にその内容をしっかり勉強しておくことも忘れないようにしてください。
希望する条件についてはしっかり確認
休日や給料について面接で質問するのはマナー違反…という風潮もありますが、反対に面接の段階でしっかり条件は確認しておかなければなりません。
事前に提示された条件が今の職場よりも良かったから転職したのに実際に働いてみるとかなり条件が違っていた…というようでは、せっかくの転職の労力も無駄になってしまいます。
美容院側としてもせっかく採用した美容師がすぐ離れてしまうのは避けたいはずです。お互いに条件をしっかり確認し合いましょう。
この際条件が合わないことが発覚したら、早めに辞退することも大切です。
美容院の面接対策を完璧にしておこう
美容院の面接について、ふさわしい髪型や服装を紹介しました。
美容院の面接は一般企業の就職面接のような堅苦しい髪型、服装で挑む必要はありません。ですがカジュアルすぎたり清潔感がない見た目で挑むと悪い印象を抱かれてしまいます。
技術や人柄がしっかりしているのに見た目で減点されないよう、清潔感のある見た目を目指してくださいね。
また、美容院の面接ではさまざまな質問をされます。あらゆる面から面接対策をして面接当日に備えましょう。