ダイエット目的としても、ストレス発散としても人気のあるエクササイズでダンスがあります。
中学校の体育の必須科目になったり、2024年のパリオリンピックでブレイクダンスが開催科目になったこともあり、身近なスポーツとなっています。
以前解説した『エアロビクス』に並んで人気のフィットネススタジオプログラムです。
しかし、ダンスの資格があることを知らない人は多いのではないでしょうか。
今回はフィットネスクラブで人気のダンスの種類、資格について解説していきます。
ダンスの種類
フィットネスクラブで行われているダンス系プログラムでは、様々な種類のダンスのレッスンがあります。
一言にダンスといっても、ダンスの種類によって動きも全く違うことがあります。
しかし音楽やリズムを楽しみながら身体を動かしストレス発散、運動不足解消やシェイプアップを目的としているのはすべてのジャンルに共通しています。
ズンバ
ラテン音楽を中心として、世界中の様々な音楽を楽しみながら身体をリズミカルに動かすプログラムです。
エアロビクスなどのフィットネスエクササイズプログラムに比べてダンスステップが基本となり、クラブなどで踊る際の実用性にも富んでいるため、昨今の人気プログラムとなっています。
ズンバという言葉に特定の意味はなく、ブランド名として名付けられたダンスです。
リトモス
アルゼンチン生まれのダンスフィットネスプログラムです。
『リズム』という意味があります。
サルサ、ラテン、ヒップホップ、ジャズなど、様々なジャンルの音楽、ステップによって構成されています。
創始者ウリセスプイグロスが3か月ごとにアップデートする、シンプルでダイナミックなダンスプログラムです。
バイラバイラ
ラテンの音楽合わせて脂肪燃焼、シェイプアップを目指すプログラムです。
ウエスト周りやヒップなどを効率よく意識的に動かします。
他のジャンルのダンス系プログラムよりもボディメイク要素が強いダンスです。
ボディジャム
ハウス、ヒップホップ、ドラム音などすべてエレクトロニクスの音楽に合わせてシェイプアップ、脂肪燃焼効果の期待できるラディカルプログラムです。
左右対称の動きが多く、他のプログラムと比べると難易度の高めのプログラムとなっています。
メガダンス
ヒップホップ、ラテン、ディスコ、ジャズ、ストリップなど、世界中の様々なダンスをランダムにミックスしたダンス系エアロビクスです。
全10曲で構成されており、日本ではズンバに次いで人気のエクササイズとなっています。
マサラバングラワークアウト
北インドの民族舞踊『バングラ』の動きに、ボリウッド調の華やかさをミックスさせたダンスプログラムです。
マサラとは、ヒンズー語で「スパイシーな」とい意味であり、創始者のサリナジェーンはインドのジェーンフォンダと呼ばれ、フィットネスを通じてインドの文化を世界に初めて紹介しました。
インド文化の一部を学びながらエクササイズができるダンスフィットネスです。
フラダンス
ハワイの伝統的で、神秘的なダンスです。
『フラ』とはハワイ語で「ダンス」という意味があります。
心地の良いゆったりとしたハワイアンミュージックに合わせてしなやかに踊ります。
足腰を使うダンスなのでシェイプアップ効果が期待されます。
バレエ
中世イタリアの宮廷で生まれた舞踊形式です。
踊りや身振りで感情表現をし、歌詞を伴わない舞踏劇が基盤となっています。
フィットネスでは、バレエの基本動作を使って美しい身体へとシェイプアップしていきます。
バレトン
バレトンとはニューヨークのバレエダンサーによって作られた『バレエ』『ヨガ』『フィットネス』を組み合わせた、体幹を鍛えながら柔軟性の向上も期待できるフィットネスのスタジオプログラムです。
日本では2007年から本格的に取り入れられるようになりました。
音楽に合わせて身体を動かし、靴は履かずに素足でおこないます。
ジャズダンス
20世紀初めにアメリカで誕生した、ジャズミュージックに合わせて踊るダンスがジャズダンスの始まりです。
しかし時代が進むにつれてジャズダンスで使用される音楽の幅が広がり、いろんな局で踊られるようになりました。
今ではバレエの要素を基本としたフリースタイルのダンスであり、ダンスの中で最も一般的に知られているジャンルです。
リズムに合わせて楽しくしなやかに踊ります。
ヒップホップ
ヒップホップとはもともと1980年代後半からアメリカで発達してきた文化形態のことを指します。
アメリカでヒップホップミュージックが盛り上がる中、ニュージャックスイングというテディー・ライリーが流行らせたステップをヒップホップミュージックに乗せたダンスが始まりといわれています。
リズムに合わせてかっこよく踊ることができます。
ベリーダンス
オリエンタルな音楽を使い、腰回りの筋肉をゆっくり動かします。
『belly』とは腹部を意味する英語であり、女性らししぐさやウエストラインのくびれを手に入れることが期待されます。
中東及びアラブ圏で発展したダンススタイルであり、これらの総称がベリーダンスです。
ダンスインストラクターとして活躍するには
ダンス関連の職業は国家資格や公的資格はなく、インストラクターとして活躍するには実力や経歴が重視されます。
しかしダンスのジャンルごとに民間資格は存在し、取得していれば就職やインストラクターのオーディションで多少有利になる可能性があるといわれています。
ダンス系資格
ダンス関連の資格には大きく分けて3種類あり、
●ダンサーとしての技術を認定する資格
●認定ダンス指導員資格
●ダンス関連のインストラクター資格
の3つがあります。
ストリートダンス検定
一般社団法人ストリートダンス協会が認定する資格です。
ヒップヒップ、ジャズ、ロックなどジャンルごとに試験が実施され、細かく級が分かれており、スキルを客観的に判断する資格です。
指導者としてのスキルを示す資格ではなく、ダンサーとしての技術レベルを示す資格です。
認定ダンス指導員資格
一般社団法人ダンス教育振興連盟(JDAC)が認定する資格です。
厚生労働省・文部科学省・スポーツ庁の後援を受けている資格で、ダンス指導者の育成を目的に実施されています。
「認定ダンス指導員」「ダンス教育指導士」「ダンス療育指導士」の資格があり、ダンスの資格の中では比較的幅広く知られている資格です。
その他インストラクター系資格
ジャズダンス、ストリートダンス、バレエなどのインストラクターとして働く場合、資格を求められることはあまりありません。
ダンススタジオでは受賞歴やダンサーとしての知名度、インストラクターのアシスタントからそのままインストラクターとして働くのが一般的です。
そのため指導レベルを問われることは少ないです。
一方フィットネスクラブであれば、インストラクターの代行やヨガやエアロビクスなどのレッスンと並行してレッスンするインストラクターがほとんどで、ダンスの資格を持っていないインストラクターがほとんどです。
ただし社交ダンスなどの流派では民間のプロダンスインストラクターの資格が存在します。
まとめ
ダンスには様々な種類がありますが、フィットネス特有のダンスプログラム、社交ダンスなどの一部のジャンル以外のインストラクターはダンス系資格を持っていないことがほとんどです。
フィットネスクラブでインストラクターとして働きたいのであれば、ヨガ・ピラティス・エアロビクス・アクアビクス・パーソナルトレーニングなど、他のスタジオプロラムの資格を持っている方が有利です。
ダンスのインストラクターとして働くには資格よりも知名度や受賞歴などの実力や、他のインストラクターからの推薦や紹介が一般的です。
ダンス系プログラムのインストラクターを目指したい人は参考にしてみてください。