美容業界で働く人たちは自身の身だしなみに気を付ける必要があります。
メイクや髪形、服装など……気を付けるべき点はたくさんありますが、「口臭ケア」も身だしなみの一つです。
美容師、ネイリスト、アイリストなど、美容業界で働く人たちはお客様との距離が近いところで仕事をするため、口臭ケアには人一倍気をつかわなければなりません。
美容業界で働く活躍するのは女性が多いですが、実はホルモンのバランスにより男性よりも女性の方が口臭がキツくなりがちなのです。
今回は美容業界で働く人たちに知ってほしい『口臭ケア』について解説していきます。
口臭の原因や対策について解説していくので、口臭が気になる方は参考にしてみてください。
口臭の原因
口臭の原因は様々であり、原因によって対策方法も変わってきます。
食べ物・嗜好品
ニンニクやコーヒー、アルコール、タバコなど、口に入れたものによって口臭が引き起こされます。
多くの場合歯磨きやガムを噛むことにより改善しますが、摂取した量によってはこれだけでは改善されないこともあります。
時間の経過とともに改善される口臭です。
生理的口臭
口臭は状況や時間帯によっても異なります。
朝起きた時、空腹時、緊張しているときは唾液の分泌量が減るため、口臭が強くなりがちです。
また加齢や月経・妊娠など、ホルモンバランスの変化によっても口臭の原因になります。
これらの口臭は歯磨きや水分補給などの生活習慣の見直しによって改善することができます。
病気
消化不良、肝機能低下、糖尿病など、内科的病気や虫歯や歯周病などによって口臭が引き起こされることがあります。
消化不良であれば腐ったような臭いの口臭、肝機能の低下が原因であればアンモニア臭、糖尿病が原因であれば甘酸っぱい口臭など、臭いによって原因が異なります。
また歯周病などの口の中に原因がある場合、玉ねぎの腐ったような臭いがします。
口臭が気になったらまずは歯医者に行き、それでも改善されなければ内科に行くことをオススメします。
ストレス
ストレスにより交感神経が働き唾液の分泌量が減りドライマウスになってしまい、口臭の原因になってしまうことがあります。
ドライマウスが悪化すると歯周病や虫歯、口内炎の原因になってしまい、さらに口臭が悪化するという悪循環に陥ってしまいます。
口臭の予防・対策方法
口臭の原因には様々なものがありますが、具体的にはどのように対策していけばよいのでしょうか。
生活習慣の改善やオーラルケア、病気の治療などにより口臭の改善が可能です。
オーラルケア
口臭が気になる場合、まず一番最初に意識したいのが歯磨きです。
しっかりと歯を磨くことで口臭の原因となる細菌を除去したり、虫歯や歯周病による口臭の予防にも役立ちます。
歯磨きは食後30分以内におこなうのが効果的で、1回の歯磨きで10分ほどかけておこなうのが望ましいですが、美容業界で働く人たちは繁忙期には水を飲んだりトイレに行く暇もない程忙しい人たちもいるものです。
仕事中に忙しくて歯磨きができない場合でも、朝と夜の2回だけはしっかりと歯磨きをし、仕事中は口をすすいだりうがいをするだけでもずいぶん違います。
歯磨き粉を使うのであれば、歯周病菌を減らすイソプロピルメチルフェノール、塩化セチルビリジニウム、塩酸クロルヘキジンが含まれているものを選ぶと口臭予防効果が上がります。
また歯ブラシだけでは落とせない歯間の細かい隙間には、歯間ブラシやデンタルフロスを使ってケアします。
また口臭の原因になってしまうのは歯だけではありません。
歯はキレイに磨いても、『舌』を磨いていない人は多いものです。
舌の表面は細かい凹凸になっておりざらざらしているため、そこに食べかすが溜まり口臭の原因となってしまいます。
特に舌の表面が白くなっている人は注意が必要です。
舌を磨くのは歯磨きのついでに歯ブラシで優しく舌をこするとキレイになります。
汚れているからと強くこすってしまうと舌の表面が傷つき雑菌が繁殖してしまい、かえって口臭の原因となってしまいます。
ドラッグストアにした専用の歯ブラシも売られています。
すぐに歯磨きができない場合にはガムを噛むのもオススメです。
キシリトール100%のものであれば虫歯菌を抑える効果があります。
糖類の多いガムは口内雑菌が繁殖してしまうため、ノンシュガーのものを選びます。
一時的ではありますがマウスウォッシュ兼お口の香水や、口の中の保湿剤も口臭予防に効果があります。
マウスウォッシュは時間がない時の応急処置として使うのがオススメです。
口の保湿ケア剤はドラッグストアやネットで購入でき、スプレータイプやジェルタイプのものがあります。
口の中が保湿されることにより口の中の細菌の繁殖を防ぎ、口臭を抑えることができます。
生活習慣の改善
口臭ケアには普段の生活でもできる事があります。
食事時はゆっくりよく噛んで食べることにより、唾液が分泌され口臭予防に繋がります。
歯ごたえがあるものをたべることにより、唾液の流れがスムーズになります。
食生活では、食物繊維を多く含むきくらげ、乾燥大豆、ヒジキなどを摂取すると唾液を分泌する副交感神経が優位になります。
またニンジン、セロリ、アーモンド、納豆、昆布も唾液の量を増やすのに効果的です。
さらにクエン酸を多く含む食品も唾液の分泌を促します。
接客中に口臭が気になったら、レモンや梅干しを口にするだけでも効果的です。
こまめな水分補給も口臭予防に効果的です。
口の中を乾燥から守り、唾液の分泌を増やすことができます。
理想は口の中が渇いたと思う前に摂取することが望ましいですが、忙しい美容業界の人たちは接客や施術の間、休憩時間などにまとめて飲んでも大丈夫です。
1日に食事以外で500mlのペットボトル2本分の水分摂取を目安にします。
オススメは水です。
ジュースなどの糖分を多く含むものは虫歯の原因になり、お茶は唾液の分泌を抑制してしまいます。
コーヒーは口の中を酸性にする働きがあるため歯が溶けやすくなり、舌苔が付きやすいので避けたほうが良いです。
またコーヒー、お茶には空腹時の生理的口臭がキツくなる働きがあります。
歯並びや口の形、表情筋の衰えなどにより無意識のうちに口呼吸をしてしまう人も口臭に注意が必要です。
口呼吸は口の中が乾燥してしまい、細菌が繁殖しやすい状態です。
口臭や虫歯の原因以外にも風邪やアレルギーを引き起こす原因にもなるため、早めの対処が必要です。
奥歯を使ってよく物を噛むことで改善されます。
いびきをかく人は睡眠時に口呼吸になっていることが多く、医療用テープを口に貼ってから寝ると口呼吸の改善に繋がります。
また室内の乾燥も口臭の原因となります。
エアコンの設定温度・風量に注意し、湿度が40~60%に保たれるようにします。
定期的な歯科検診・病気の治療
口臭ケアに最も効果的なのは、歯医者に定期的に通うことです。
虫歯や歯周病の治療、歯石を取ってもらったりブラッシングの指導までしてもらえるため定期的な検診をオススメします。
また胃腸の不調や肝機能の低下、糖尿病も口臭の原因になってしまうため、早めに病院にかかるのが口臭ケアの対策です。
まとめ
人を美しくする仕事だからこそ、身だしなみには気を付けたい美容業界のお仕事。
口臭ケアは目に見えない身だしなみです。
接客・施術中に口臭が気になると、施術を心地よい気分で受けることができません。
忙しい中でも口臭ケアを心がけることにより、お客様に気分よく施術を受けて頂くことができます。