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HSP(ヒートショックプロテイン)とは?増やす方法を徹底解説

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老化の予防や、疲労回復として最近メディアで話題になっているのが『ヒートショックプロテイン』です。

ヒートショックプロテインにはいくつか種類があり、美容・健康に効果があるため、話題となっています。

現代人は、日々さまざまなストレスにさらされています。

しかしストレスによって受けたダメージを修復する機能『自己回復力』が備わっており、その仕組みのひとつがヒートショックプロテインです。

今回はヒートショックプロテインについて詳しく解説していきます。

ヒートショックプロテインとは?

ヒートショックプロテインは「Heat Shock Protein(HSP)」と記述されます。

傷ついた細胞を回復させるという特徴のあるタンパク質です。

『熱ショックタンパク質』とも呼ばれ、ヒトの身体にもともと備わるタンパク質の一つです。

体温が上がるタイミングで増えたり作られるため、ヒートショックプロテインという名前が付いています。

免疫力を高めたり、コラーゲンの生成、代謝を活発にするという効果があると研究でわかっており、注目の集まるタンパク質です。

ヒトの身体の細胞は、約60~70%の水分、約20%のタンパク質、その他の成分が約10%で構成されています。

内臓、筋肉、骨、皮膚、髪の毛や爪、血液などを作っているのはタンパク質です。

またエネルギーの元になったり、ホルモンを正常に動かしたり、免疫抗体の材料にも、タンパク質が使用されます。

ヒトの身体の20%をタンパク質が占めているため、いかにヒトの身体にとって重要な組織であるかというのがわかります。

一方でタンパク質は傷つきやすく、デリケートな物質です。

ストレスや紫外線、疲労や加齢、酸素不足、活性酸素などの日常生活における様々な要因によって、タンパク質が傷つけられています。

傷つけられたタンパク質を修復するために、ヒトの身体には傷ついたタンパク質を修復する機能があり、これがヒートショックプロテインです。

傷ついた細胞を回復させ身体を元気にすることが、ヒートショックプロテインの役割です。

ヒートショックプロテインは熱によって増えるタンパク質であり、種類もいくつかあり、それぞれの種類によって役割が違います。

HSPの種類と役割

ヒートショックプロテインには大きく分けて10種類、細かく分類すると100種類以上あるといわれています。

ヒートショックプロテインの中でも、特に美容と関係のある種類は以下の3つです。

HSP70

ヒートテックプロテイン70には、コラーゲンを破壊しメラニンを増やす紫外線から細胞を守り、正常に保つという役割があります。

HSP70は、メラニンの生成を抑えることができます。

そのため、シミやシワなどの肌老化を抑えることができます。

また脳のストレスコントロールをする司令塔に働きかけ、質の良い睡眠を助ける働きがあります。

質の良い睡眠は、美肌効果を上げることができるため、高い美肌効果を得ることができます。

HSP47

ヒートショックプロテイン47には、肌のハリや弾力の元となるコラーゲンの機能を保つ役割があります。

HSP47は主に肌の真皮に存在し、コラーゲンと結びつき、コラーゲンを正しい形に整形し、質の高いコラーゲンを作り出す手助けをする役割があります。

コラーゲンには肌の弾力を保ち、コラーゲンが衰えることによって、シワやたるみなどに大きく影響します。

日頃からHSP70が多く存在すれば、コラーゲンへの働きが高まり、ほうれい線やたるみ毛穴などのエイジングサインが出るのを遅らせることができます。

HSP32

ヒートショックプロテイン32は、細胞を破壊し様々な病気や肌悩みを引き起こす活性酸素を無毒化する役割があります。

HSP32には、活性酸素によって増やされます。

しかしHSP32はこの活性酸素を無毒化することにより、肌の酸化を防ぎ、若返る効果を促すことができるため、コスメにHSP32を配合するなど、市場にも多く登場してきています。

その他のHSP

主に取り上げられるヒートショックプロテインは上記の3つですが他にも種類があり、

●HSP60……ミトコンドリアの中に存在し、他のタンパク質のサポートをする
●HSP90……ヒトの細胞の中で最も多くのタンパク質のサポートをする
●HSP104……形が崩れてしまったタンパク質を元に戻す

など、それぞれの種類のヒートショックプロテインがそれぞれの役割を担っています。

HSPを増やす方法

ヒートショックプロテインは、熱ストレスによって最も効果的に増加するといわれています。

美容や健康に効果的なヒートショックプロテインですが、どのような方法で増やすことができるのでしょうか。

入浴・サウナ

最も手軽なヒートショックプロテイン量を増やす方法は、入浴やサウナによって、適度に身体に熱ストレスを加える事です。

ヒートショックプロテインは、熱が刺激を受けて熱いと感じた時に増加します。

42℃でら10分程度、41℃で15分程度、40℃で20分程度湯船に浸かると、効果的にヒートショックプロテインを増やす事が出来ます。

暑いお風呂が苦手な方は、普段より少し熱めの温度で身体が気持ちいいと感じる程度の温度で入るのがおすすめです?。

入浴前後は水分補給をし、乾燥を防ぐためにしっかりと保湿をします。

サウナであれば低温で10〜15分程度入り、汗が滲む程度の体温を38℃まで上げる事でヒートショックプロテインを増やす事ができます。

洗顔

いつもの洗顔方法を変えるだけでも、ヒートショックプロテインを増やす事ができます。

全身のヒートショックプロテインを増やすには、42℃のお湯に浸かるのが効果的であると前述しましたが、皮膚表面の細胞だけなら5分ほど温めるだけで増やす事ができます。

42℃の熱めのお湯で洗顔したり、蒸しタオルを洗顔前後に使用し、ホットパックとして使用するのもおすすめです。

適度な運動

適度に身体を温める運動も、ヒートショックプロテインを増やすのに効果的です。

運動を行うと体温が上がるため、ヒートショックプロテインを増やすのに効果があります。

スロージョギング、加圧トレーニング、ホットヨガなどがヒートショックプロテインを増やすのにオススメです。

運動によって、体温の上がる熱ストレス、疲労による乳酸の増加で身体が酸性に傾き筋肉が硬くなる酸性ストレス、息苦しさによる低酸素ストレスと、身体は3つのストレスを感じます。

そして活性酸素が増えます。

これらのストレスは一見悪いもののようにみえますが、これらのストレスによってヒートショックプロテインが増え、美肌や健康効果が期待できます。

運動によって体温があがり、血流が促進され、酸素が消費されることによりヒートショックプロテインが増えます。

またヒートショックプロテイン以外にも、運動によって血行が促進されるため、くすみやクマなどの改善にも繋がります。

食事

食べ物によっても、ヒートショックプロテインを増やす事ができます。

唐辛子などの身体を温めるといわれている食材は、胃腸に適度な刺激を与えることによりヒートショックプロテインを増やす事ができます。

また水溶性食物繊維を多く含むきのこや海藻類、酵母などに多く含まれるβグルカンがヒートショックプロテインを増加させてるという事が研究でわかっています。

その他にも、アスパラガスを加熱すふと分泌されるペプチド『アスパラプロリン』がHSP70を増やすと言われています。

適度な飲酒も身体を温めるため、ヒートショックプロテインの増加に役立ちます。

バランスの良い食事が基本ですが、これらを程良く食事に取り入れると効果的です。

化粧品や美顔器

エイジングケア化粧品として、『ナールスゲン』が配合されているものも、ヒートショックプロテインを増やすのに効果的であると言われています。

ナールスゲンにはHSP47を約1.3倍に増やすといわれており、表皮でグルタチオンを増やし、線維芽細胞を活性化させ、エラスチン、コラーゲンも増やす事ができます。

その他にも、ヒアルロン酸もHSP70を増やすことが研究によってわかってきています。

美顔器では、EMS美顔器などで使われるEMSで刺激を与えることによりヒートショックプロテインを増やす事ができます。

まとめ

熱ストレスによって作られるヒートショックプロテインは、美容業界・医学業界で話題のタンパク質であり、若返りや免疫力の向上に効果があります。

日常生活でも増やすことのできるタンパク質であるため、今回紹介した方法を試してみてください。

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