パーソナルトレーニングなどの普及により、ジムに通ったり運動習慣を持つ人が増えている中、プロテインを飲む人が増えています。
トレーニングをする人やアスリートだけでなく、最近では美容やダイエット目的で一般の人でもプロテインを生活に取り入れる人も多くいます。
その一方で「何となくダイエットに効果がありそう」「効果については良く知らない」という人も多いものです。
プロテイン製品はコンビニなどにも手に入る手軽なものになっていますが、実際にはどのような効果があり、適切な摂取方法とはどのようなものなのでしょうか。
プロテインには手軽に私たちに必要な栄養素を補給してくれたり、様々な効果があります。
今回は多くの人が取り入れだしたプロテインについて、効果や飲み方などについて解説していきます。
また「プロテインを飲むと太る」という人がいますが、実際のところどうなのでしょうか、合わせて解説していきます。
プロテインとは?
プロテインとは、もともと日本語で「タンパク質」という意味であり、プロテインの語源はギリシャ語で “最も大切なもの” という「プロテオス」という言葉に由来します。
プロテイン(タンパク質)は炭水化物、脂質と並ぶ三大栄養素の一つであり、筋肉や骨、内臓や髪の毛、爪など、身体を構成する多くの部分がタンパク質でできています。
しかしスポーツをして身体を動かす人は身体を動かさない人よりも多くのタンパク質を消費しているため、タンパク質が不足しがちになります。
タンパク質が不足すると、身体機能や骨格筋量などが低下し、ケガや病気になりやすくなってしまいます。
運動していない人でも、体重1㎏につき1gのたんぱく質が必要といわれており、これをすべて食事で補おうとすると鶏むね肉であれば1日300g以上摂取しなければなりません。
さらにスポーツをする人やアスリートは体重1㎏につき1.5~2gのタンパク質が必要といわれています。
食事だけで十分なたんぱく質を補うのはなかなか難しく、それだけのタンパク質を摂取しようと思うとカロリーオーバーでかえって太ってしまうということもあり得ます。
タンパク質だけを効率的に補うのに役立つのが『プロテイン』です。
私たちが一般的にプロテインと呼んでいるのは「プロテインパウダー」として広く知られており、不足しがちなたんぱく質を低カロリーで効率的に摂取するのに優れています。
またプロテインパウダーは水や牛乳に溶かして場所を問わず手軽に摂取できるので、トレーニング後の素早いプロテイン摂取に効果的です。
トレーニング後は筋肉が破壊された状態になり、ここから筋肉が回復する過程で筋肉は成長していきますが、トレーニング後45分以内にタンパク質をとると筋肉が付きやすくなるのです。
このタイミングでタンパク質を摂取することにより、効率的に筋肉を付けることができます。
プロテインパウダーの種類
アスリートやスポーツをする人にオススメのプロテインパウダーですが、主に3つの種類があります。
ホエイプロテイン
プロテインの中でも最もメジャーなのがホエイプロテインです。
牛乳を原料とし、ホエイとは「乳清」と呼ばれるヨーグルトの上澄みの透明な液体に含まれる成分です。
水や牛乳に溶けやすく、筋肉の主成分となる必須アミノ酸やBCAAが含まれています。
そのほかにもミネラルや水溶性ビタミンも含まれています。
約2時間で素早く身体に吸収されるため、トレーニング後の栄養補給に優れています。
ビタミン、ミネラルを多く残したWPC製法とタンパク質有率を高めたWPI製法があり、WPI製法の方がおなかを壊しにくく、値段はやや高めです。
カゼインプロテイン
カゼインプロテインは牛乳を原料とし、牛乳に含まれるたんぱく質の80%を占めています。
水溶けにくく、運動後の疲労を回復してくれるグルタミンを含んでいます。
7~8時間かけてゆっくり身体に吸収されるため腹持ちが良く、ダイエット中の空腹感を我慢するのがつらいという人にオススメです。
ソイプロテイン
大豆タンパクによって作られたソイプロテインは、植物性たんぱく質であり5~6時間かけてゆっくりと吸収されるため腹持ちがいいのが特徴です。
ソイプロテインには女性ホルモン「エストロゲン」に似た働きをする「大豆イソフラボン」が含まれており、肌の新陳代謝や脂質代謝による脂肪燃焼効果、血行促進、骨を丈夫にする効果が期待できます。
そのためダイエット目的や美容目的で取り入れる人も多くいます。
体型や筋肉量を維持しながら体重だけ落としたいという人にオススメです。
プロテインを摂るメリット・デメリット
プロテインを摂取することはメリットもデメリットもあります。
メリット
必要なたんぱく質を手軽に必要な時に摂れるというのが、プロテインパウダーを摂取する最大のメリットです。
またカロリーや脂質を抑えながらタンパク質を摂取するとが可能で、身体に吸収されやすい形で商品化されているのもメリットです。
デメリット
ダイエット目的で使用する場合、プロテインだけでは空腹感を満たすのは難しいのがデメリットです。
またサプリメントや食事との摂取によっては、栄養過多になってしまう可能性もあります。
プロテインの効果的な摂り方
プロテインを飲むタイミングによって、タンパク質の吸収のされ方も変わってきます。
そのため飲むタイミングや効果的に飲む方法があります。
運動後
プロテインを摂取する最も効果的なタイミングは運動後30分以内といわれています。
これは筋肉を構成するタンパク質の合成が、運動後数時間が最も活発におこなわれるためです。
そのため運動後はなるべく早めにタンパク質を摂取することが望ましいのです。
運動後に摂取するたんぱく質の量は20~30gといわれており、1日のタンパク質をこのタイミングで摂取してしまわないように、プロテインの飲みすぎに注意します。
短期的にトレーニングやプロテインを摂るのではなく、コンスタントに運動→プロテイン摂取を続けていくことにより、美しいプロポーションに近づけることができます。
食事と一緒に摂る
食事で十分なタンパク質を摂るのが難しいと感じている方は、食事と一緒にプロテインを摂ることをオススメします。
食事と一緒にプロテインを摂ることにより、筋肉をよりつけやすくすることができます。
筋肉をつけたくてタンパク質を摂取しても、糖質が十分に摂取できていない状態では不足した分のエネルギーをタンパク質から補います。
糖質が足りていないと筋肉増加の効果が出にくくなってしまいます。
プロテインを食事(炭水化物)と一緒に摂ることにより、効果的に筋肉を付けることができます。
オススメは、プロテインにオートミール、牛乳、フルーツを混ぜたものを一晩寝かせる『オーバーナイツオーツ」です。
作り方はとても簡単で、1回分のプロテインにオートミール30g、牛乳200㏄、バナナ1本、キウイ1個、ブルーベリー適量を混ぜて冷蔵庫で8時間以上寝かせるだけで完成です。
オートミールは食物繊維が豊富な炭水化物であり、血糖値の上昇を穏やかにしてくれるため腹持ちが良く、ダイエットにオススメです。
味もおいしく簡単に作ることができ、前日の夜に忙しい朝でも起きてすぐに食べることができるため忙しい人の朝食としてもオススメです。
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間食として
食事と食事の間の間食として、普段食べているおやつをプロテインに置き換えるという方法もあります。
運動1時間ほど前に飲んでおけば、筋肉の分解を防ぐのに効果的です。
就寝前
就寝中は成長ホルモンが多く分泌され、筋肉量を増やすのに効果的です。
寝る前にプロテインを飲むことによりタンパク質の吸収を高め、筋肉量を増やすことができます。
就寝直前の飲食は消化器官への負担が大きいため、プロテインを飲むのは就寝1~2時間前までに取り終えることが理想的です。
毎晩飲む必要はなく、運動した日の夜だけで十分です。
プロテインを飲むと太る?
1回分のプロテインのカロリーは約80kcalであり、プロテインを飲んだからと言って太るということはほとんどありません。
しかしプロテインを飲んで太ったという人は、以下のような原因が考えられます。
●プロテインを割る牛乳やジュースなどのカロリーによって太ってしまう
●プロテインの摂取量に対して運動量が少ない
タンパク質の摂取は筋肉増加に役立ちますが、摂取し過ぎて消費しきれなかったタンパク質は他の食べ物と同じように脂肪となり体内に蓄積されてしまいます。
プロテインを摂取する際は必要以上にタンパク質やカロリーを摂っていないか確認する必要があります。
まとめ
運動する人にとって低カロリー・高たんぱくなプロテインパウダーは筋肉を増量させ代謝が上がることによりダイエット効果も期待できます。
最近のプロテインは飲みやすくフレーバーもたくさん出ているので、適切に摂取して美しい体作りに役立ててくださいね!