新型コロナウイルスの影響もあり、2021年の美容流行語大賞に「NEOマスクメイク」が1位にランクインするなど、目元・目力に重点をおいたメイクに力を入れる人が多くいます。
その中でも『カラーコンタクト』は装着するだけで目元を大きく見せてくれたり、なりたいイメージの目元に手軽になれると、今では老若男女問わず人気でファッションの一部のような存在になっています。
しかし間違った方法で使うと、眼病や失明の恐れもあったり、選び方を間違えると似合わなかったりということがあります。
「カラコンに挑戦したいけど、ちょっと心配……」という人も多いものです。
カラコン選びで失敗しないためには、カラコンの正しい知識を身に付けることも大切です。
今回はそんなカラコンについて、いまさら聞けないカラコンの基礎知識について解説していきます。
カラコンを正しく理解し、安全にカラコンを楽しむための参考にしてみてください。
カラコンを購入する前に
現在ではカラコンもネットショッピングで簡単に買えるようになり、眼科に行かずに購入する人も多くいます。
しかし自分の目に合わないサイズ・度数を選んでしまい視力の低下や眼病・失明してしまう恐れもあります。
自分の目の状態、形、どんなカラコンが適しているのか、眼科で調べてもらうことができるので、絶対に眼科に行った方がいいです。
また眼科ではカラコンのつけ外しの練習もできるので、安全に使用する方法も教えてもらえます。
のちのち後悔しないためにも、眼科に行って診察してもらうことをオススメします。
カラコンを購入するためにおこなう検査は「屈折検査」「ベースカーブ」「眼圧検査」です。
屈折検査は視力、近視や乱視、遠視があるかを調べます。
目の悪い人は度入りのカラコンを使用するため、自分に合った度数のカラコンを選ぶために調べます。
ベースカーブはカラコンの表示にBCと書いてあるものです。
眼球のカーブを表す単位で、ベースカーブが大きいほど丸みが弱く、小さいほど丸みの強いということになります。
ベースカーブが合わないと、コンタクトが外れやすくなったり疲れ目などの目に負担がかかるため、自分に合ったベースカーブのカラコンを選ぶようにします。
眼圧検査は、眼球内の内圧を調べることができます。
網膜剥離、緑内障や高眼圧症などの早期発見ができるので、カラコン使用の前には行った方がいい検査です。
検査費用は1500~2000円程度で1~2時間程度で終わるので、購入前に受診することをオススメします。
意外と知らないカラコン用語
カラコンを初めて使用する際、見慣れない表示が多くあるものです。
色や見た目だけでなく、カラコンを安全に楽しむ際の基準となるので、知っておいた方がいい知識です。
DIA
DIAとは、カラコンのレンズ直径を表します。
13.8~15.0㎜などの様々なサイズのカラコンがあります。
レンズを潰して図るのではなく、カーブの付いた状態で計っています。
DIAが大きいとカラコンのずれを感じにくくなりますが、レンズが大きいとカラコンによって角膜が覆われてしまうため、角膜が呼吸をできず酸欠状態になってしまうことから、目の乾きや疲れ目、かすみ目などの原因となります。
BC
先ほど解説したベースカーブは “BC” と表示され、眼科でしか測ることができません。
ベースカーブはレンズがどのくらい曲がっているかを示すものであり、BCが小さいと曲がり角度がきつく、眼球が締め付けられる感覚があります。
一方BCが大きいとレンズがずれやすくなり、違和感の原因となります。
一般的に、BCと自分のベースカーブが±0.2㎜以内であれば、違和感を感じづらく快適にカラコンを装着することができます。
着色直径
着色直径とはカラコンの色・柄の付いている部分であり、その直径を表す数値です。
黒目を大きく見せるには着色直径の大きいカラコンを選びます。
レンズの直径(DIA)が大きくても、着色直径が小さいと透明の部分が大きくなるだけで、黒目の部分を大きく見せることはできません。
日本人の黒目の大きさは11~12㎜といわれており、年齢や性別の差はほとんどありません。
自分の黒目の大きさを知ることにより、どのカラコンを付けると瞳を大きく見せる効果がるかどうかがわかります。
ナチュラルな雰囲気にしたいのか、盛れるカラコンが付けたいのかによって選ぶカラコンが変わるため、着色直径もカラコンを選ぶ基準にすることをオススメします。
CT
CTとは、レンズの中心部の厚みを表す数値です。
カラコンは瞳の部分を着色しているため、通常のクリアコンタクトに比べて酸素が通りにくく、目の疲れ・ドライアイなどになりやすくなります。
またカラコンを付けた時に違和感を感じるのは、酸素が通っていないというのが原因の一つです。
CTが低いカラコンであれば、付けた時の違和感を減らすことができます。
しかしレンズが薄い分破れやすく、コンタクトが柔らかくなるため装着が難しいということが起こります。
カラコン初心者は、まずは厚さのあるカラコンを使い、慣れてきたらCTの低いカラコンを付けるというのに挑戦することをオススメします。
含水率
含水率とは、コンタクトのレンズに含まれる水分量を表す単位です。
含水率50%以上のものを高含水レンズ、50%以下であれば低含水レンズと呼ばれています。
どちらにもメリット・デメリットがあり、高含水レンズは目に馴染みやすく付け心地がよいのが特徴ですが、レンズが乾くと瞳から水分を奪うのでドライアイを引き起こしてしまうことがあります。
また低含水レンズは水分量が少ないので瞳に馴染みづらく、付け心地に違和感を感じてしまうことがあるためカラコン初心者にはオススメできませんが、長時間カラコンを付けておかなければならない場合や日常的にカラコンを使う場合、ドライアイの人にはオススメです。
まとめ
今では老若男女問わず使用している人が多く、手軽にファッション感覚で楽しめるカラコンですが、初めて使用する際や違和感を感じれば眼科に行き、正しく楽しむのがカラコンの醍醐味です。
安全にカラコンを楽しむためにも、カラコンの表記について知り、自分の目の状態を知ることは大切です。
次回は自分に似合うカラコンの選び方について解説していきます。