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紫外線よりも危険?!注目の集まる「近赤外線」について徹底解説

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紫外線はシワやしみの原因となるということは多くの人が知っている事実ですが、近年「近赤外線」について有害性について、美容業界でも注目が集まっています。

近赤外線は医療現場や美容機器に使われている一方で、肌や目へのダメージを懸念されることもある波長です。

今回はそんな近赤外線について、近赤外線とは何なのか、近赤外線のメリット・デメリット、日常生活で近赤外線を避ける方法について解説していきます。

近赤外線とは?

太陽から降り注いでいる光には波長の長さによって「紫外線」「可視光線」「赤外線」の3つに分けられます。

可視光線より波長の短いものを「紫外線」といい、長いものを「赤外線」といいます。

中でもパワーの強い紫外線の害については早くから研究が進み、広く知られています。

紫外線によってシワやシミの原因となることは、周知の事実かと思います。

しかし赤外線は波長が長いため、地表に届く太陽光の半分近くが赤外線なのです。

紫外線は1割程度なので、赤外線がとても多いように感じます。

赤外線の特徴として波長が長いのが特徴ですが、短いものから「近赤外線」「中赤外線」「遠赤外線」に分けられます。

紫外線は持っているエネルギーが大きいため、遺伝子に与えるダメージが大きくなります。

一方赤外線は肌の奥深くまで入り込みますがエネルギーが少ないため、紫外線ほど大きなダメージは与えません。

近赤外線の特徴は可視光に比較的近いという性質があり、遠赤外線は電波に近いという性質があります。

近赤外線は赤外線カメラや家庭用のリモコンなど、赤外線通信に利用されています。

しかし皮膚の奥深くに浸透するため、肌への悪影響があることが研究の結果でわかってきています。

近赤外線について紫外線ほど研究が進められていませんでしたが、最近ではその影響についての研究が進められています。

近赤外線は携帯電話、テレビやパソコンのモニター、リモコンや電球、リモコンやこたつなどからも発せられます。

そのため日常生活における近赤外線の量は、紫外線の5倍程度であると考えられています。

季節的には紫外線と同じく、5~8月に照射量が一番多く、10~14時の時間帯がピークといわれています。

近赤外線のメリット・デメリット

皮膚の奥深くまで浸透するといわれている近赤外線ですが、実際にはどのように影響を及ぼすのでしょうか。

また「赤外線」と聞くと身体を温める身体にいいものというイメージがありましたが、健康に悪いことばかりなのでしょうか。

近赤外線の影響とデメリット

近赤外線には、発熱作用や血管拡張作用があります。

紫外線よりも波長が長いため、真皮や皮下組織の中に浸透しやすいのが近赤外線の特徴です。

これによりMMP1や炎症性サイトカインという物質を分泌し、これらにはコラーゲンを破壊する性質があります。

そのため強い近赤外線を浴びたり長時間近赤外線を浴びることは、肌にとって何かしらの影響があると考えられています。

また実験では急激に強い近赤外線を当てることにより、筋膜にダメージを与えることがわかっています。

一方で長時間の弱い近赤外線を受ける影響についてはまだ明らかになっていません。

現在、近赤外線による身体への影響として、強い近赤外線を目に浴びると角膜炎を起こす可能性があることがわかっています。

また白内障や加齢黄斑変性症になるリスクが高まるということがわかっています。

肌への影響としては、透過性が高いため角質層や真皮、皮下脂肪や筋組織にまで届くため、近赤外線が蓄積されることにより肌老化に影響を及ぼし、たるみやほうれい線、シワやたるみ毛穴の原因になってしまうことがわかっています。

紫外線による光老化と同じく、肌老化の原因となるのです。

しかもテレビやパソコンのモニターやこたつ、リモコンや電球など、身の回りに多くあるものからも近赤外線が発生されるため、無防備に浴び続けるのは良くないとされています。

近赤外線によるメリット

近赤外線にデメリットがある一方で、医療分野においては癌の光免疫療法として使用されています。

光免疫療法とは、抗体(タンパク質)とIR700という色素を組み合わせたものを投与し、最終的に近赤外線香を照射して、がん細胞をピンポイントに死滅させるという治療法です。

紫外線を使用する治療法もありますが、近赤外線も医療の現場で活用されています。

また近赤外線も使い方次第では、シワの改善に役立ちます。

もともと近赤外線は、シワを改善する美容機器として活用されていました。

定められた時間、量、強さで近赤外線を照射することにより、皮膚温度を上げ、線維芽細胞の活性化を促し、コラーゲンなどの生成を促進し、肌のシワを改善したり、ハリを与えることが期待されているので、デメリットばかりではないのです。

近赤外線から身体を守る方法

医療用や美容機器に用いられる近赤外線は、効果のために時間や近赤外線量を調節されていますが、日常にあふれる近赤外線は身体に浴びて決していいものとは言えません。

それでは、どのようにして近赤外線から肌や目を守ればいいのでしょうか。

近赤外線カットの眼鏡やサングラスを使用する

近赤外線カット機能のあるレンズを使用したメガネやサングラスをかけることによって、近赤外線から肌や目を守ることができます。

これらの眼鏡やサングラスをかけることによって目はもちろん、皮膚の薄い目元のシワやたるみ、目の下のクマなどを予防することが可能です。

近赤外線カットの日焼け止めを使用する

紫外線をカットする日焼け止めや化粧下地は多くありますが、近赤外線のカットができる日焼け止めや化粧下地は多くありません。

資生堂から発売されているクレ・ド・ポーの「クレームUV SPF50+ PA++++」、ポーラから発売されている「ライトセクター SPF50 PA++++」、ドクターシーラボの「UV&WHITE エンリッチリフト50+」などには近赤外線をカットする効果があります。

太陽光を避ける

近赤外線による肌や目のダメージを防ぐには、そもそも近赤外線を浴びないことが最も大切です。

紫外線対策同様、10~14時までの外出を避け、できるだけ日陰に入り、袖や襟のある衣類を着用し、日傘・帽子などで肌を覆うことが大切です。

保湿・ビタミンCの補給

表皮と角質層の水分と油分のバランスが良く、バリア機能とターンオーバーが正常な状態を保つことができれば、近赤外線によるダメージを抑えることが可能です。

そのためにスキンケアやエイジングケアの基本である保湿をしっかりとおこない、季節や年齢に応じてケアを行い、乾燥肌になりにくい肌の状態を目指すようにします。

またビタミンCの摂取も、近赤外線予防に効果的です。

まとめ

今回は近赤外線の特徴やメリット・デメリットについて解説しました。

近赤外線には白内障や角膜炎などの目の病気、シミやしわなどの肌老化の原因となる可能性があります。

そのため最近では紫外線と同様、近赤外線についても対策の必要性が重視されるようになってきました。

近赤外線をカットするメガネやサングラス、日焼け止めや化粧下地も登場しているため、これらのアイテムを使用し、近赤外線対策に役立ててみてください。

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