暑さが日に日に増し、汗ばむ季節に気になりだすのが「体臭」です。
体臭ケアは社会人としてのマナーであり、「スメルハラスメント」「スメルマネッジメント」という言葉もよく聞かれるほど、世の中は体臭や臭いに関して敏感に反応するようになっています。
体臭の問題は自分では気付きづらく、他人も指摘しづらいため、本人が気付かないところで迷惑をかけていることもあります。
ヒトが生きている限り体臭をゼロにすることはできませんが、体臭を抑えたり対策をすることは可能であり、体臭は生活習慣にも大きく関係しています。
今回は、体臭の原因やセルフチェックや体臭問題の解決法について、詳しく解説していきます。
汗ばむこの季節、気になる人は参考にしてみてください。
まずは体臭セルフチェック!
体臭は他人から指摘しづらく、自分でも気づきにくいものです。
以下のような生活習慣は体臭がキツクなる可能性があるので、あてはまる人は注意が必要です。
●汗をかかない
●運動不足
●お酒をよく飲む
●タバコを吸う
●心配性で緊張しやすく、ストレスを感じやすい
●夜更かしが多い
●身体をよく洗わない
これらは体臭の原因となってしまうことがあります。
しかし、自分で自分の体臭に人は気付きづらいものです。
そこで自分の体臭はどのような匂いなのか、知ることができる方法があります。
着ていた服や下着、枕カバーなどをビニール袋に入れ、その中に空気を少し含ませます。
一度外に出て鼻をリフレッシュさせ、そのあとにビニール袋の匂いを嗅ぐと、なんとなく自分の体臭はどのような匂いなのかに気付くことができます。
また最近では皮膚から排出される皮膚ガスを分析することのできる体臭検査キットもあり、郵送で送られる検査キットを3~5時間皮膚に貼り、採取することができます。
採取した後は返信用の封筒に入れてポストに投函するだけで、検査することができます。
この厳密な体臭キッドを使うことにより、自身の体臭の原因となる物質も知ることができます。
体臭の原因
上記のチェック項目には、どのくらい当てはまったでしょうか。
これらはなぜ体臭の原因となってしまうのでしょう。
食事
体臭を発生させてしまう原因として、食生活が影響することがあります。
体臭と食べ物は密接に関わっており、実際に食べたものと体臭の関係に気づいたことがある人も多いと思います。
特にニンニクやアルコールなどがわかりやすく、ニンニクを食べた後の口臭が気になったり、アルコールを摂取した後の汗が酒臭かったりなど、経験したことがある人も多いのではないでしょうか。
ニンニクの臭い成分は、体内に入ってから48時間は消えません。
そのため日々口にしているものによって、体臭は大きく影響を受けます。
具体的に動物性の脂肪や過度のタンパク質の摂取、酸化した油脂やニンニク、アルコールや香辛料・スパイスの効いたものは体臭の原因となりやすいです。
一方、腸内環境を整えてくれる乳酸菌や緑茶、生姜やごぼう、梅干しなどは、体臭対策として役立ちます。
運動不足・汗をかかない習慣
体臭の原因となる「汗の臭い」ですが、運動をして汗をかくことを習慣にすると汗のにおいが変わります。
汗を出す『汗腺』を活性化させることにより、体臭改善に役立ちます。
汗腺にはろ過機能があり、ニオイの原因となる不純物が汗になるまでにろ過され、水分に近い汗が出ます。
しかし汗をかく習慣がない、機会が少ない人は、このろ過機能が衰えてしまい、十分にろ過されないため、汗が臭いにおいがします。
普段から汗をかいて汗腺を鍛え、ニオイのない汗をかく身体を作ることにより、体臭を抑えることができます。
じんわりと汗をかけるウォーキングやジョギングなど、有酸素運動がオススメです。
できれば運動で汗をかくのがベストですが、時間の取れない方や運動の苦手で嫌いな人は、半身浴やサウナで汗をかくのも効果的です。
睡眠不足
睡眠も体臭に大きく関わります。
仕事などで徹夜をした後、体臭がキツクなったような気がするという人も少なくないものです。
また徹夜明けの同僚や、家族の体臭が気になるという人もいるのではないでしょうか。
徹夜でお風呂に入れなかったのかと思う人も多いかもしれませんが、睡眠不足というだけでも体臭はきつくなります。
これは睡眠不足により身体が十分に休むことができず、疲労臭として漂うためです。
睡眠不足は体臭の原因の一つであるため、7~8時間の睡眠を日々とるようにします。
睡眠時間だけでなく、質の良い睡眠をとることも大切です。
規則正しい時間に寝起きし、朝起きたら日光を浴び、朝食を摂ることも大切です。
質の良い睡眠をとるために、寝る2~3時間前に入浴を済ませ、寝る前にコーヒーや緑茶、タバコやお酒は控えるようにし、スマホやテレビをなるべく見ないようにするのがオススメです。
ストレス
実はストレスも、体臭の原因となっています。
ストレスを感じると、皮膚から特有の皮膚ガスが出るという研究結果が資生堂から発表されています。
またストレスを感じると、脇に多く分布されるアクアポリン腺から汗が分泌されます。
これはワキガの原因となる汗腺であるため、ストレスを感じるとワキガのような臭いが強くなります。
ストレスによって皮膚ガスやワキガ臭が強くなるため、ストレスを溜めないことも体臭予防に繋がります。
ストレスに気が付いたら早めに発散させるように心掛けると、体臭ケアに繋がります。
気分転換に散歩したり、誰かに話したり、ゆっくり休んだり、ストレスケアをおこなうことにより体臭を抑えることができます。
またストレスの原因となるものに近づかないことも大切です。
リラックスする時間を意識的にとるようにします。
衛生面
キレイに全身を洗えなかったり、洗い残しが原因で体臭が臭う場合もあります。
汗をかいたらこまめにふき取る、毎日お風呂に入って身体をキレイにすることは、とても大切です。
頭の皮脂には髪の毛を滑らかにしたり頭皮を保護する働きがある一方、過剰に分泌すると雑菌が繁殖してニオイの原因になります。
また髪の毛によって高温多湿になりやすく、蒸れやすいため、ニオイの原因になりやすい場所です。
身体もそうですが、洗いすぎによる乾燥はかえって皮脂を分泌しやすく、ニオイの原因になるため、皮脂のバランスを整えることも大切です。
まとめ
今回は体臭ケアについて解説しました。
生活習慣と体臭は大きく関係しており、健康的な食生活や生活習慣によって改善することが可能です。
食事に気を付け、身体を清潔に保ち、運動習慣や入浴により汗をしっかりだし、質の良い睡眠を心がけるだけでも、体臭は抑えることができます。
またストレスを溜めないことも体臭ケアに繋がるので、ストレスが溜まったらこまめに発散させることが大切です。
これから暑さが増し汗と共にニオイの気になる季節ですが、規則正しい生活習慣で体臭ケアをおこなうことを心掛けてみてください。