冬場のこの時期、「顔が赤くなることに悩んでいる……」という人も多いのではないでしょうか。
顔が赤くなる原因は寒暖差に限らず、皮膚の疾患やそのほかの生活習慣など、原因は一概には言えず、判断が難しいのが特徴です。
顔が赤くなることを『赤ら顔』といいますが、スキンケアなどの自己流の対処法だけで対処できない場合もあり、病院に行った方がいいケースもあります。
今回は、赤ら顔の原因、生活習慣で改善するについて詳しく解説します。
顔が赤くなる『赤ら顔』で悩んでいる人は、参考にしてみてくださいね。
皮膚トラブルが原因で赤ら顔になっている人は生活習慣で改善する場合もあるため、日常生活でできる対処法も紹介していきます。
赤ら顔とは
赤ら顔とは、頬や顔全体の赤みが目立つ状態のことをいいます。
寒場所から急に暖かい場所に行った時、お酒を飲んだ時などに一時的に顔が赤くなるということを経験したことがある人は多いのではないでしょうか。
これらの場合は一時的な身体の生理反応として出ていることが多く、時間が経つとともに引いていく場合がほとんどです。
しかし、日常的に顔の赤みが気になるという場合には、皮膚や毛細血管、その他の身体の疾患である可能性もあります。
特に、小鼻や頬などは顔の中でも特に皮膚が薄いため、赤みが気になるという人も多いものです。
赤ら顔の主な原因
赤ら顔になる原因には、皮膚の炎症、毛細血管の拡張、更年期による顔のほてり、赤面症などがあります。
皮膚の炎症
赤ら顔の原因の一つは、外部刺激による炎症や皮膚への刺激による場合があります。
ニキビ、アトピー性皮膚炎、乾燥などの肌トラブルによって起きる場合です。
これらの肌トラブルによって毛細血管が拡張し、血流や肌の新陳代謝によって赤みが出ます。
ニキビの悪化によって皮膚が赤くなり、その上にさらに新たなニキビができ、皮膚の赤みが慢性化して赤ら顔になっている場合もあります。
アトピー性皮膚炎ではかゆみを伴い、発疹や皮膚が赤くなる紅斑ができるのも特徴です。アトピー性皮膚炎は顔だけでなく、身体の様々な部位に出る場合もあります。
乾燥による赤ら顔では、皮膚が薄くもろくなり、肌トラブルをきっかけに発症することもあります。
かゆみやヒリつき、ニキビ、乾燥、アレルギーなどの場合には、皮膚の炎症が考えられます。
また、「脂漏性皮膚炎」によって赤みが出る場合もあります。髪の毛の生え際や頭皮、顔などの皮脂分泌が盛んな場所に見られます。角質細胞が剥がれ落ち、皮脂を餌にする皮脂にいる常在菌『マラセチア』が原因であると考えられています。
毛細血管の拡張
赤ら顔の原因には、毛細血管が拡張し血管が肌の表面に浮き上がることによって起こることもあります。
鼻や頬の周りには毛細血管が多く、赤みが出やすくなります。
特に肌の色が白い人や皮膚の薄い人に多く見られるのが特徴です。
毛細血管の拡張による赤ら顔では、元々の体質や遺伝によって起こることが多くあります。
毛細血管の拡張による赤ら顔では、温度差や精神状態、加齢や紫外線などの影響によって年々目立つようになってくるという人もいます。
毛細血管が拡張した状態が長く続く状態を『酒さ』といいます。
鼻やあご、頬などから赤みが出始め、悪化すると顔全体に赤みが広がることもあります。
子どものころから顔に赤みがある、年齢が上がるにつれて赤みが気になる、寒暖差によって赤みがひどくなる、よく顔がほてるという人は、毛細血管の拡張によって赤ら顔になっている可能性があります。
ホットフラッシュ
40代以降の女性に見られる、更年期の症状によって引き起こされる顔のほてりは『ホットフラッシュ』とよばれ、頬から顔全体にかけて赤くなる症状です。
原因は毛細血管の拡張が原因ですが、根本的な原因はホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れによって起こります。
汗をかきにくい体質の人や、新陳代謝が悪く体温調整の上手くできない人に多く見られる症状です。
赤面症
人前に出ると緊張によって顔が赤くなるという人は、赤面症である可能性が高いです。
緊張や不安によって交感神経が活発になり、赤みが出る場合があります。
この場合、性格や交感神経が活発に働くということが原因で起こります。
自分でできる治療法
赤ら顔になる原因は、一概に原因が同じではないためそれぞれの症状に合った対処法や治療法をする必要があります。
皮膚のみに原因があるという場合、皮膚科での治療がオススメです。
しかし、皮膚意外に原因があるという場合、内科や婦人科、心療内科などの専門機関で受診する必要があります。
自己判断で市販薬を使用すると、かえって症状が悪化する可能性もあるため注意が必要です。
赤ら顔の治療は、場合によっては保険適応になることもあります。
赤ら顔の原因となるものは、様々な要因や病気によって起こりドクターでも判断が難しいことも多いです。
ここからは、日常生活でできる肌トラブルによる改善方法を紹介していきます。
スキンケア
赤ら顔を生活習慣で改善する方法の一つとして、スキンケアは重要です。
顔の赤みを改善するには、乾燥対策と刺激を与えないことが大切です。
クレンジングはオイルタイプのものを避け、クリームタイプやバームタイプ、ミルクタイプのものを使用します。
ポイントメイクは専用のリムーバーで落とし、肌に負担をかけないことが大切です。
基本となる洗顔はぬるま湯でおこない、冷たすぎる水で洗うのはNG。
顔の赤みが気になるからと冷水で洗ってしまうと、かえって赤みがひどくなる可能性もあります。
洗顔時間も1分以内に行い、洗いすぎないように注意が必要です。
長時間洗顔をおこなうと肌に必要な油分まで洗い流してしまい、乾燥によって赤ら顔を招いてしまう恐れもあります。
化粧水はたっぷりと使用し、パッティングするのではなくハンドプレスで肌に押し込むように使用します。
化粧水だけで終わらせず、乳液や保湿クリームなどで乾燥ケアをすることも大切です。
紫外線対策
夏場に日焼けをして、赤ら顔になるということはありませんか?
紫外線も赤ら顔の原因となるため、対策が必要です。
夏場だけでなく、冬場も紫外線対策をすることが大切です。
紫外線は顔の赤みの原因となるだけでなく、シミやくすみ、乾燥の原因にもなります。
自律神経の乱れを改善
赤ら顔の対策として、生活習慣を整えることも大切です。
特に自律神経のバランスが乱れると、毛細血管が拡張し赤ら顔の原因となることが多くあります。
決まった時間に食事を摂り、決まった時間に起床・就寝するなど、生活時間を一定にすることも自律神経を整えるためには重要です。
食事は刺激物やアルコールを控え、ビタミンや食物繊維の多い食事にします。
また喫煙も自律神経を乱してしまうため、注意が必要です。
適度な運動、十分な睡眠時間を確保することも自律神経のバランスを整えるのに有効です。
ストレスも自律神経に大きな影響を与えるため、定期的にリラックスできる時間を作るようにしましょう。
まとめ
今回は、赤ら顔の原因と生活習慣で改善する方法について詳しく解説しました。
赤ら顔の原因は、主に皮膚トラブル、毛細血管の拡張によって起こります。
毛細血管の拡張が原因の場合、内臓トラブルやホルモンバランス、自律神経の乱れが原因で起こり、その原因は様々です。
正しいスキンケア、生活習慣の改善をまずはおこない、それでも気になる場合は皮膚科へ。
皮膚科でも原因がわからない場合は、内科や心療内科などで対応できる場合もあります。