ダイエットをしているのになかなか成果が出ない、楽して痩せたい、ダイエットのアドバイスが欲しい……というときに便利なのが痩身エステです。
在宅勤務やテレワークの増加で運動不足、体重の増加が気になっているという方は増えており、今後痩身エステやパーソナルジムは需要が高まっていくことが予想されます。
そんな痩身エステで働きたいと思っている方のために、痩身エステの仕事内容、資格などを詳しく解説していきます。
現在エステサロンで働いている方もそうでない方も、痩身エステに興味があるならぜひ一度チェックしてみてください。
痩身エステの仕事内容
まずは痩身エステの仕事内容を紹介します。痩身エステの主な仕事内容としては
- 開店準備・閉店準備
- 来客対応・スケジュール確認
- カウンセリング
- 施術
- SNSの更新
- 新メニューの提案
- コスメの販売・営業
- 研修・ミーティング
などがあり、基本的には一般的な美容サロンと変わりません。
しかし痩身エステに通うお客様は効果の即効性を期待している方が多いです。お客様一人一人に適したメニューを提案、施術し、満足してもらうことを念頭に置きましょう。
また、痩身エステだけをおこなっているエステサロン、フェイシャルや脱毛など他のメニューも豊富なエステサロンがあります。
自分はどちらの方が向いているのかも考えてみてください。
開店準備・閉店準備
開店準備、閉店準備はサロンで働いているエステティシャンがおこなうことがほとんどです。
お客様や取引先、本部からのメールを確認する、一日の予約スケジュールを確認する、店内や店頭の清掃、施術室のセッティングなどをおこないます。
閉店作業でも清掃や明日のスケジュールの確認、さらに会計業務を担当することも。会計にミスがないか確認し、売り上げを報告します。
明日シフトに入っている方への情報共有のためのノートを作成するという痩身エステもあります。
来客対応・スケジュール確認
来客対応やスケジュールの管理もエステティシャンの仕事であることがほとんどです。
来店したお客様にどんなメニューを希望しているのか聞く、ぴったりのコースを提案する、施術室に案内するなど。
電話やメールでのお客様とのやりとりもエステティシャンの仕事です。
予約状況やシフト状況からスケジュールを管理し、無駄なく、無理なくこなせるように調整します。
中には来客対応やスケジュール管理は別途レセプション(受付)を採用している痩身エステもあります。
カウンセリング
施術の前にカウンセリングをする痩身エステがほとんどです。
全身痩せ、顔痩せ、部分痩せなど、お客様がどんなことに悩んでいるのか、どこを細くしたいのかを聞き出し、最適なメニューを提案します。
痩身エステによっては最新機器を複数用意しているところもありますが、お客様の要望や予算、ダイエットしたい期間に応じて使い分ける必要があります。
美容やダイエット、痩身機器について詳しい知識、最新の知識が必要です。お客様に安心して依頼してもらえるようなカウンセリングをしなければなりません。
施術
痩身エステのメインの仕事がこの施術です。
お客様の「痩せたい」という気持ちに応えるため、さまざまな施術をおこないます。
リンパマッサージで体のむくみや老廃物を流す、最新機器を使って脂肪にアプローチするなどの方法があります。
痩身エステは一度受けただけで効果が持続するというものはほとんどなく、何度も通う必要があります。
ですが、コース完了後も契約前と変化がなければクレームにつながります。
ダイエットは痩身エステでの施術だけでなく普段の食生活や運動習慣も重要ですので、どのような生活を送ればより痩身エステの効果が出やすいのかをアドバイスすることもエステティシャンの仕事の一つです。
SNSの更新
痩身エステサロンのホームページやブログ、SNSの更新もエステティシャンがおこないます。
本日の空き状況や新メニューの紹介、お客様のビフォーアフターを掲載することも。
「このエステに行ってみたい!」とお客様の目に留まるような文章や画像を用意しなければなりません。
ホームページの作成を代行業者に依頼している場合は、不備があった際の連絡、更新したい内容などを速やかに伝える必要もあります。
新メニューの提案
痩身エステ業界は常に新しいメニュー、技術が誕生しています。
いつまでも同じマッサージ、古い機器を使っているようではお客様は他のサロンに移ってしまいます。
ハンドと機器を合わせたメニューや、回数を重ねるごとにお得になるメニュー、複数の施術をお得に受けられるメニュー、最新技術を堪能できるメニューなど、お客様の興味を引くメニューを提案しましょう。
痩身エステで新しいメニューができたら、SNSでの宣伝やカウンセリング時のサジェストも必須です。
コスメの販売・営業
痩身エステで取り扱っているコスメ、サプリ、痩身ジェルなどを販売するのもエステティシャンの仕事です。
どのようにダイエットに効果があるか、どのように使うのかを丁寧に説明し、購入することのメリットを紹介します。
コスメなどの販売にはノルマがある痩身エステもあります。一方で販売に関しては比較的緩い痩身エステもありますので、ノルマ達成がプレッシャーになってしまうという方は事前にノルマがあるかどうかを確認しましょう。
研修・ミーティング
新しいメニューや技術は、オーナー一人が取り入れればいいというわけではありません。
その痩身エステで働くエステティシャン全員が同じ知識、情報、技術を持っておく必要があります。
そのためには定期的な研修やミーティングが必須です。
お客様の情報を共有する、予約状況や人気のメニューを共有する、さらに新しい技術を習得するための研修会を開いている痩身エステもあります。
資格を取得することでインセンティブが与えられる痩身エステもあり、社員のモチベーションの維持に貢献しています。
研修やミーティングは閉店後や定休日におこなわれることもありますので、残業や休日出勤に抵抗がある方は求人情報ページなどで事前に確認しておきましょう。
痩身エステにはどんな種類がある?
痩身エステと一口にいっても、その種類は多種多様です。
- ハンドマッサージ
- キャビテーション
- ハイフ
- ドーム
などの施術方法から、お客様は自分に合うものを選ばなければなりません。最適なものを提案できるよう、それぞれの特徴を把握しておきましょう。
ハンドマッサージ
痩身エステの中でもメジャーな施術方法です。
エステティシャンの手でお客様の気になる部分をマッサージしていきます。
マッサージによって血行を促進し、老廃物を排出する、むくみを取る、セルライトを予防するなどの効果があります。
アロマオイルや温感ジェルを使ってマッサージをすることもあります。
また、筋肉の緊張やコリをほぐしてくれるので運動不足が気になる方にとってはリラックス効果もあります。
キャビテーション
今注目されている痩身エステメニューがキャビテーションです。
超音波による振動で脂肪にアプローチしていきます。お腹や足、お尻など、部分痩せに効果があると言われています。
脂肪細胞を柔らかくするという名目ですが脂肪そのものを排出することはできません。そのため他のメニューと併用したり、施術以外で運動や食事制限をする必要があります。
ハイフ
ハイフも超音波を使った痩身エステメニューですが、より一点に超音波を集中させ、熱によって脂肪にアプローチするものです。
たるみ、シワの改善のためにフェイシャルエステで利用されることもあります。芸能人やタレントがハイフの施術を受けていることで話題となっています。
体のたるみが気になる部分にハイフを施術することで、部分痩せにも効果が期待できます。
ドーム
ドームとは、その名の通り人が一人入れるドーム型の装置のことです。
サウナのように体を温めてデトックスする、脂肪細胞にアプローチするなどの効果があります。
サウナは汗腺からの汗のみが出るのに対して、ドームは皮脂腺から汗がしっかり排出されるものが多いです。
よりしっかりデトックスしたい、老廃物を排出したいという方におすすめ。基礎代謝のアップにも役立つので、痩せやすい体作りにも効果的です。
痩身エステで働くために必要な資格
痩身エステサロンで働くために必須の国家資格はありません。
誰でも痩身サロンに入社すればエステティシャンとして働くことができます。しかし、お客様に満足していただくためには専門的な知識や技術が必須です。
きちんと肩書きのあるエステティシャンに施術してもらう方がお客様も安心できます。
そのため、痩身エステに関する民間資格をいくつか取得しておくのがおすすめです。
- リンパケアセラピスト
- 食生活アドバイザー
- 瘦身プロフェッショナル認定資格
- ダイエット&ビューティースペシャリスト
- ダイエット検定 1級プロフェッショナルアドバイザー
- ダイエットインストラクター
といった、痩身エステに役立つ資格を紹介します。これらの資格は痩身エステだけでなく他のエステサロンへの転職、独立開業にも役立ちますので、ぜひチェックしてみてください。
リンパケアセラピスト
一般財団法人日本能力開発推進協会が認定しているリンパケアセラピストという資格があります。
アロマオイルを使いリンパの流れを整えていきます。ダイエットの他、美肌効果やデトックス効果も期待でき、年齢や性別を問わず多くの方の体の不調にアプローチします。
マッサージの本格的なスキルを取得するためには非常に役立つ資格です。痩身エステで働きたい方は取得しておいて損はないでしょう。
食生活アドバイザー
ダイエットはマッサージだけではなかなか成功しません。またその効果は非常に緩やかなもので、本気で痩せたいならプラスして食生活や運動習慣を改善する必要があります。
そのためにおすすめなのが一般社団法人FLAネットワーク協会が認定している食生活アドバイザーです。
施術後になにを食べたらいいのか、どんな食材がダイエットに効果的なのかをアドバイスできるので、お客様の満足度を高めるお手伝いができます。
痩身エステでの施術とは直接関係ありませんが、ダイエットをサポートしたいという気持ちをよりしっかり伝えるのに役立ちます。
瘦身プロフェッショナル認定資格
日本痩身美容協会が認定している瘦身プロフェッショナル認定資格は、美容と健康にすいて医学的なレベルの知識を取得した人に与えられる資格です。
マッサージや運動、食生活を通して無理をせず美しい体を目指すことができます。
自身の美容に役立つ知識を豊富に入手できるだけでなく、お客様にも還元できることでしょう。
ダイエットの基礎を学べる初級コースと、スキルアップを目指す方におすすめの中級コース、さらに専門的なカウンセリングができるようになる上級コースがあります。
ダイエット&ビューティースペシャリスト
ダイエット&ビューティースペシャリストは、全米エクサイズ&スポーツトレーナー協会が認定している資格です。
美しい体を手に入れるために必要な知識を食事、運動、マッサージ、メンタルなどさまざまな観点から学んでいきます。
月経、妊娠、閉経など、女性ならではの体の変化にも着目し、心身ともに健康的に痩せられる方法を探していけます。
今話題のパーソナルトレーニング的なアドバイスをすることもでき、お客様一人一人に合った丁寧な施術が可能になります。
ダイエット検定 1級プロフェッショナルアドバイザー
日本ダイエット健康協会が認定するダイエット検定は、一級と二級があります。
二級は生活アドバイザーとして、ダイエットの基本的な知識を学びます。自分の体や生活を通してダイエットに向けた生活習慣を意識できるようになります。
一級はプロフェッショナルアドバイザーとして、美容面だけでなく健康面、精神面、さらに食生活、運動習慣についてオールマイティな知識を身に着け、お客様へ的確なアドバイスができる人材に与えられる資格です。
一級のプロフェッショナルアドバイザーを取得するには二級の生活アドバイザーを取得する必要があります。
芸能人なども多数取得しており、非常に認知度の高い資格です。
ダイエットインストラクター
一般財団法人日本能力開発推進協会が認定するダイエットインストラクターは正しく健康的にダイエットをするための知識を身につけられる資格です。
メタボリックシンドロームについての知識、改善方法なども学ぶことができ、体型の変化、痩せにくさを感じている中高年のお客様にも適切なアドバイスができます。
エステティシャンはもちろん、介護、医療系で働く方にも人気の資格です。
そのほか美容系の資格は転職や独立に有利!
痩身エステで働くために有利な資格はたくさんありますが、ダイエットやマッサージ系の資格だけでなく美容系の資格もおすすめです。
- 日本エステティック協会 認定エステティシャン
- フードマネージメント協会 ヘルシー&ビューティーフードアドバイザー
- JREC日本リフレクソロジスト リフレクソロジーインストラクター
などの資格は、痩身エステで活用できるのはもちろんその他のエステサロンでも知識や技術を発揮できます。美容に関する知識を持っておくことでどのように健康的に美しい体を目指せるのか、理論的に考えアドバイスすることが可能になります。
痩身だけでなく他のメニューも扱っているエステサロンで働きたい方はぜひチェックしておいてください。
将来独立、開業を目指している方にもこれらの民間資格はおすすめです。個人経営のエステサロンは顧客の獲得がカギとなります。資格を所有しており、「この人なら安心して任せられる」と信頼してもらうことが大切です。
その他エステサロンを経営していく上で必要な資格はないか探してみましょう。
痩身エステでお客様を綺麗にしよう
痩身エステの仕事内容や必要な資格について紹介しました。
マッサージ、食生活、メンタルの管理など、ダイエットはさまざまな知識を総合的に活用する必要があります。お客様がダイエットに成功するように、的確なアドバイスができる資格を探しましょう。
痩身エステは痩せたい、綺麗になりたいというお客様の悩みに応える場所です。資格はなくても働けますが、より専門的な知識を身に着けておくと転職や就職に有利です。
今回ご紹介した資格についてもぜひ取得を検討してみてください。