痩身施術を得意とするエステティックサロンでは、『キャビテーション』『ハイフ』『EMS』などのさまざまなメニューがあります。
痩身エステサロンのメニューの中で『インディバ』というメニューをご存じでしょうか。
美意識の高い方なら、インディバという言葉は見たり聞いたりしたことがあるのではないかと思います。
インディバとは痩身施術をおこなうエステティックサロンでよく導入されているマシンであり、実は医療やスポーツの現場でも広く使われています。
スポーツや医療の現場で使われると聞くとなんだか身体にとても良さそうなイメージが付きますね!
しかし、インディバの効果について知っている方は少ないのではないでしょうか。
今回はこのインディバについて詳しく解説していきたいと思います。
インディバとは
インディバ(INDIBA)とはスペインのインディバ社の物理医学博士である電気メスの発明者、ホセ・カルベット氏により開発された、電磁波エネルギーによる高周波温熱機器のことを言います。
もともとは癌治療のために発明されたものでした。
インディバは体内の細胞分子レベルの振動により、熱を発生させる温熱療法のことをいいます。
電磁波を利用することにより、身体の各組織に『ジュール熱』を発生させます。
ジュール熱とは電極板と円板の電極で身体を挟み、この二つの間を高周波が行き来することにより、身体すべての細胞分子が細かく振動します。
画像引用:WHAT’s INDIBA® | INDIBA JAPAN – インディバ・ジャパン
振動している細胞同士がぶつかり合い、摩擦熱が生じます。
この摩擦熱が『ジュール熱』と呼ばれています。
高周波によって生じるジュール熱の発生により、細胞組織の温度を3~7℃上げることができるため、身体の中から温めることができます。
身体を外から温める岩盤浴やサウナなど、熱源が身体の外側にあるため、身体の表面(皮膚)から熱を吸収しています。
皮膚は熱に弱いため、表面的に吸収した熱は脳が冷やそうと働きだすため、20~30分で体外に熱が放出されてしまいます。
インディバ社が特許を取っている『抵抗性電移法』により身体の中から熱を作り出すため、深部の熱が放電し終わるまで約2~4時間かかるといわれています。
岩盤浴やサウナと違い、身体の中から温めるため、保温効果が長時間持続するが特徴です。
保温効果が長時間持続している間に、血液が全身にこの熱を運び、動きの鈍ってしまった細胞を活性化させることができます。
身体が冷えることにより身体に与える悪影響には様々なものがあります。
身体が冷えることによって引き起こされる様々な悪影響
「冷えは万病のもと」とよく言われますが、身体が冷えることによってどのような悪影響があるのでしょうか。
代謝の低下による血行不良・肥満
基礎体温が1℃下がると、代謝が約30%下がるといわれています。
代謝が下がると身体の機能が正常に働かなくなるため血行が悪くなります。
血行が悪くなると体脂肪を燃やす熱がないため、セルライト、内臓脂肪、皮下脂肪などの脂肪を固く落ちにくくしてしまいます。
内臓の働きの低下による身体の不調
熱は人間の身体を動かすために必要不可欠なものであり、身体が冷えると内臓機能が衰えます。
内臓機能が衰えると便秘になりやすくなります。
また老廃物を排出させるリンパ管の詰まりの原因になるため、むくみやすい身体になってしまいます。
免疫力の低下
人間の基礎体温が一度下がると、病気になる確率が上がります。
身体が冷えてしまうことにより、免疫力が下がり風邪をひきやすくなったり、ウイルスに感染しやすくなってしまいます。
身体が冷えると活性酵素が発生し、さまざまな病気の原因になるといわれています。
自律神経の乱れ
冷えの原因といわれているのが実は自律神経の乱れです。
自律神経は『交感神経』と『副交感神経』があります。
血圧を下げ酸素を全身に送ろうとするのが交感神経なのですが、交感神経が過度の緊張状態にあると、血液の循環が上手くいかなくなり、冷えが起こるといわれています。
交感神経の緊張状態が続くと白血球の顆粒球が増え、これも冷えの原因となります。
さらに慢性的な冷えがあると『コルチゾル』というホルモンが増えます。
このコルチゾルはストレスがたまると分泌されるホルモンであり、筋肉を削り脂肪を作るホルモンといわれています。
全身の細胞の活性化させ、身体を芯から温めることにより身体が本来持っている力を取り戻すのがインディバ最大の特徴です。
1995年から日本でも導入されるようになり、現在日本では美容業界だけに関わらず、医療・スポーツの現場でも広く扱われています。
インディバの効果
ここからはインディバの具体的な効果について紹介していきます。
体温を上げ、基礎代謝をあげることができる
前述のとおり、基礎体温が1℃上がると代謝が30%も上がります。
体温が上がり、基礎代謝が上がると脂肪を燃焼しやすくなるのはもちろん、セルライトを付けにくい、痩せやすく太りにくい身体になります。
ただし即効性はないので身体の冷えを根本的に解決し、痩せやい身体にする方法と考えるのが適当です。
代謝が上がると固まっていたセルライトが分解され、マッサージや運動と合わせることによりより高い痩身効果を発揮することができます。
時間をかけていく体質改善で効果が表れるのは回数で12回前後、週に1回通って3か月たったくらいの頃に細胞が入れ替わるので効果が出てきます。
冷えを防いで体質改善することができる
インディバにより体温を上げ、冷えを改善することができます
冷えを改善することができると免疫力を上げることができ、血行が良くなるためむくみや便秘など体質改善を期待することができます。
インディバは予防医学にも効果的であり、体質改善することにより風邪をひきにくくなったり、炎症の鎮静にも期待できます。
代謝アップによる肌細胞の活性化
今まで眠っていた細胞を動かすことにより、肌の代謝も良くすることができます。
細胞が正しく働くことにより、ターンオーバーが正しく行われるようになり、肌荒れの改善に効果があります。
顔の悩みでよくあげられるシワ・たるみ・くすみ・シミなど、肌の代謝も活性化することによりメラニンなどの老廃物を流しやすくします。
さらに顔にある筋肉のコリをほぐすことにより、むくみの解消による小顔効果やリフトアップにも効果的です。
自律神経を整えることによるリラックス効果
インディバによって血行が良くなり、自律神経のバランスを整えることによりストレスの軽減も期待できます。
前述のように交感神経がきちんと働くようになると呼吸を安定しておこなうことができるようになります。
呼吸が安定してできるようになると、気持ちも安定させることができます。
また筋肉のコリや痛みをほぐす効果も期待できるので、不調を改善する効果も期待できます。
また女性特有の生理痛やPMS、更年期障害など軽減にも効果があり、安眠作用も期待できます。
インディバはもともと癌治療のために作られました。
もちろん医療機器として使われるインディバと、エステティックサロンで使われるインディバとでは出力も使用目的も違います。
インディバの安全性と副作用
ここまでいいとこずくめのインディバについて記述してきましたが、どんな人にも施術できるのでしょうか。
インディバは身体を電磁波エネルギーで温めるため、わかりやすく例えると電子レンジと同じです。
電子レンジの電磁波は身体に悪いというイメージがある方もいるかもしれません。
それ同じだからインディバは身体に悪いいうイメージがあるかもしれません。
しかしインディバは電子レンジとは全く異なる高周波を使用しています。
電子レンジが約2000メガヘルツであるのに対して、インディバは0,448メガヘルツであり、電子レンジに比べて周波数が極めて低いものとなっています。
またインディバは生きた細胞にしか熱を発しないようになっています。
インディバの使用に関して健康被害は報告されておらず、医療機器間でも使用されるほど安全性が高いものといわれていますが、低血圧の方などは電磁波によるめまいや頭痛を起こす人もごくまれにいます。
欧米ではかなり前から美容・医療の現場で長く使われており、安全性は証明されていますが、それでも自分には合わないと思う人は使用を避けた方がいいかもしれません。
また妊娠3か月以降の方は、出産後の妊娠線のケアには効果がありますが、妊娠中は避ける必要があります。
またほかのエステの施術やヒアルロン酸、ボトックス注射の施術後は効果が下がる恐れがあります。
その他色素沈着を引き起こすアトピー性皮膚炎を引き起こしている方、抗がん剤やステロイドを使用している人は医師と相談してからおこなう方が良いでしょう。
また決戦静脈炎、腹水や肺水腫などの持病のある方も医師の相談の上おこなう方が賢明です。
一方で人工関節やボルトが入っている人でもインディバを受けることができます。
豊胸手術や脂肪吸引をした後でも抜糸後であれば施術可能です。
インディバとその他のマシンとの効果との違い
痩身エステのメニューとしてメジャーなインディバですが、他の痩身の施術とはどう違うのでしょうか。
ここではほかの機械との比較をしていきます。
ハイパーナイフ
ハイパーナイフはバイポーラ電極により体内を約42度まで上げ、皮下脂肪を温めながら燃焼し、固くなった脂肪をほぐします。
インディバよりも1回での即効性があり、イベントなどい向けて使う人が多いです。
ただし持続性はインディバの方が効果があるといえます。
皮下脂肪、セルライトケア、脂肪燃焼に効果があります。
身体のラインが気になる人オススメです。
値段相場は90分8000円~15000円程度が相場です。
ハイフ
HIFUは高密度焦点式超音波によって光を一点に集中させて部分的に熱を発生させ、脂肪を破壊、溶解していきます。
落としたい皮下脂肪に対して照射し、脂肪を減少させます。
部分痩せに効果があり、ハイパーナイフと名前が似ているので同じものと考える人が多いですが、仕組みが違います。
ハイパーナイフと同様、1回の施術で効果がわかりやすいのが特徴です。
くびれが欲しいなど、ボディラインの形成が得意な施術です。
値段相場はショット数によりますが1回8000円~18000円程となっています。
キャビテーション
キャビテーションは超音波により脂肪細胞内にある水分や脂肪外間質液に渦を作りその気泡によって脂肪細胞を分解します。
分解された脂肪は老廃物となりリンパや血液を通じて体外に排出されます。
脂肪細胞の多いおなか回りやお尻、太ももなどの部分痩せに適しています。
値段相場は60分8000円~10000円程度です。
エンダモロジー
マシンで脂肪を吸引し、持ち上げた脂肪をローラーによって掴み、絞ることで脂肪にアプローチします。
ついたばかりの脂肪やセルライトはハンドマッサージでも解消することが可能ですが、長年蓄積してしまった脂肪と老廃物が凝り固まったセルライトには効果が高い施術です。
むくみ、セルライトケア、マッサージ効果が期待できます。
肉質が固く、セルライトが目立つ人にオススメです。
値段相場は60分6000円~10000円程度が相場となっています。
EMS
EMSとは『Elctrical Muscle Stimulation』の略で、電気的筋肉刺激という意味になります。
電気により筋肉を刺激して筋肉量を増やし、基礎代謝を上げることによって引き締まった身体を作る痩身エステです。
他のマシンと組み合わせることによって高い効果を発揮します。
値段相場は30分で6000円~8000円程度が相場となっています。
インディバの相場とインディバの特性
インディバの1回あたりの相場はコースやサロンによって異なりますがボディメインの施術で60分7000円~10000円、90分で10000円~14000円、120分で13000円~20000円が相場となっているようです。
インディバはハイフやハイパーナイフほど即効性はありませんが、長期的に見て効果があり、長期的に痩せたい人、痩せ体質を目指したい人に向いています。
またハイパーナイフ・ハイフは部分的に暖かくなりますが、インディバは全身が温かくなり、その効果は数日間持続します。
インディバは継続しておこなうことにより熱が入りやすくなり、効果を実感しやすくなります。
早く効果を実感したい人は週に1~2回ほど最初の3カ月は詰めて通い、その後は月に1~2回程度通うことをオススメします。
インディバを受けた後は「汗をかかないように」といわれます。
汗をかくことにより、身体が体温を下げようとしてしまうためです。
インディバを受けた日はシャワーのみのにしたほうが良いといわれています。
しかし老廃物を流しやすくするためにもインディバを受けた日は意識的に水を飲むようにします。インディバの機械は聴診器のような形をしており、人によっては痛みの感じるハイフとは異なり、痛くもかゆくもなく、人の手で触られているようなリラックス効果すら感じてしまう人もいます。
画像引用:Facebook
またインディバは身体だけでなく頭皮、顔にも使用することができます。
頭皮に使用した場合、発毛促進や顔のコリにも効果があり、眼精疲労にも効果的です。
本来の肌のターンオーバーに戻したり、代謝の向上の効果があるのでたるみ、シワ、血色不良にも効果があります。
まとめ
インディバについて知識が深まったでしょうか?
インディバは現在、美容・医療の業界で電磁波エネルギーによる高周波温熱機器であり、『予防医療』『美容医療』において人気のある施術です。
身体の中から温めることにより、新陳代謝を活発にし、自律神経を整える作用が期待できます。
安全性も認められており、エステサロンでも多く取り入れられています。
気になる人は近場のインディバ取り扱いサロンを訪れてみてはいかがでしょうか。