結婚式を最高のコンディションで迎えたい花嫁のお手伝いをするのがブライダルエステティシャンの仕事です。
ブライダルエステではどんな仕事をするのか詳しくチェックしてみましょう。
ブライダルエステの仕事内容や収入、待遇、さらに必要な資格などの詳細について解説します。
ブライダルエステで働きたい、エステティシャンとしてキャリアアップを目指したいという方はぜひチェックしてみてください。
ブライダルエステの仕事内容
ブライダルエステの仕事内容を紹介します。
ブライダルエステは花嫁をキレイにするのが主な仕事ですが、その内容は多岐に渡ります。エステティシャンとしての腕が試される仕事でもありますので、ブライダルエステが気になる方は事前に確認しておきましょう。
フェイシャルエステ
まずはフェイシャルエステです。
結婚式当日だけでなく前撮りなど、花嫁は写真を撮られる機会が非常に多いです。
少しでも綺麗な状態で思い出を残したい、自分の納得できる写真を撮影したい、ドレスに似合うキレイなメイクをしたいという方にフェイシャルエステは欠かせません。
むくみやたるみを取って若々しい見た目にする、肌荒れを改善してメイクノリをよくする、美白ケア、毛穴ケアなど、お客様によって施術内容を考える必要があります。
フェイシャルエステは一度の施術だけですぐに効果が現れるわけではなく、お肌のターンオーバーに合わせて数回施術をおこなわなければなりません。主に結婚式の半年から3か月前くらいから施術を始めます。
ボディエステ
ウェディングドレスは背中や腕、肩を露出するデザインのものが多いです。
背中のニキビやニキビ跡が気になる、二の腕の肌荒れが気になるという方のためのボディエステもブライダルエステでは人気です。
最新の機器やアロママッサージなどでお肌の状態を整え、純白のドレスが似合う透明感のある肌を目指します。
前、横、後ろ、どこから見てもキレイなドレス姿を目指したいというお客様の声に応える仕事です。
こちらもお肌の状態に応じて半年前くらいから施術をスタートすることが多いです。
痩身エステ
細いドレスを着こなすために、デコルテ、二の腕、ウエストの引き締めをおこなうこともあります。
マッサージでむくみや老廃物を排出し、すっきりとした印象を目指します。
また、最新機器を使って脂肪細胞にアプローチするという痩身エステも人気です。
ダイエットをサポートするために、トレーニングや食事管理を指導することもあります。
ハードな食事制限やギリギリになってから追い込むダイエットは体調を崩し、肌荒れ、やつれなど美容に大き悪影響を及ぼします。
一年~半年くらい前からしっかり向き合っていかなければなりません。
お客様の体質や生活サイクルに合わせた適切な指導が必要です。
脱毛・シェービング
ドレスをキレイに着こなすために脱毛やシェービングも欠かせません。
ムダ毛をなくすことで肌色が明るく見える、毛穴のトラブルが少なくなるなどのメリットがあります。
背中、腕、脇など、ムダ毛が気になる部分に対して脱毛行為をおこないます。
美容エステでは光を毛根に当ててムダ毛を生えにくくする脱毛行為をおこなえます。短期間で効果が出るものではありませんので、1年以上前から施術を開始する場合もあります。
一方でシェービングはムダ毛を剃るだけの行為ですので、結婚式の直前に一度だけおこないます。
新婦だけでなく新郎にシェービング行為をおこなうケースもあります。
ブライダルエステティシャンに向いている人
ブライダルエステで働きたい!と思ったとき、自分はその仕事に向いているのか考えることは大切です。
ブライダルエステは責任も重くハードな仕事ですので、下記のようなことを楽しめる、やりがいを感じられる人でなければ続けるのは難しいかもしれません。
自分はブライダルエステの仕事に向いているかどうか考えながらチェックしてみてください。
美容に高い関心がある人
まずは美容に高い関心があることが第一です。
美容エステの世界は日々進化しています。最新の機器、マッサージ方法、スキンケアコスメなど、たくさんの情報が溢れています。
数ある選択肢の中からお客様に最適な施術方法を提案するのもブライダルエステの仕事です。
いつまでも古い方法で施術をおこなっていては、お客様も満足できず口コミ評価の低下にも直結します。
常に美容関連に高い関心を持ち、最新の技術を取り入れる、メニューを考案するなど、美容業界の最先端にいなければなりません。
コミュニケーション能力が高い人
ブライダルエステではコミュニケーション能力も必要です。
お客様がどんなことに悩んでいるのかを適切に聞き出さなければ最適なメニューを提案することはできません。
施術に満足しているか、今どんなことに悩んでいるのかなどを適宜聞き出さなければなりません。
また、施術中にリラックスしてもらうこともエステティシャンの大切な仕事です。
お客様との会話を心から楽しめる方は、ブライダルエステティシャンに向いています。
ブライダル業界で活躍したい人
ブライダル業界はエステサロンの他、プランナー、コーディネーター、ヘアメイクアーティストなどさまざまな仕事があります。
新郎新婦の最高の一日に携わりたいという方にもブライダルエステの仕事はおすすめです。
結婚式をサポートする会社のエステ部門に入社するという方法もあります。
ブライダルエステティシャンになるには
ブライダルエステティシャンになるために専門の学校に入らなければならない、資格を取得しなければならないということはありません。
誰でもチャレンジできる業界ではありますが、主にどのような方法があるのかをチェックしてみましょう。
専門学校から就職する
美容系の専門学校からブライダルエステの業界に入る方法です。
美容系の専門学校ではエステに関するさまざまな知識を専門的に学ぶことができます。
ブライダルエステは他のエステサロンよりもお客様がサロンに求めていることが多く、即戦力が必要とされる場所でもあります。そんな場所では、専門学校を卒業している人材は重宝されます。
専門学校の中には就職先をあっ旋してくれるところも多く、大手のブライダルエステサロンに就職できる可能性も広がります。
美容エステから転職する
美容エステサロンで働いている方がブライダルエステサロンに転職するケースも多いです。
エステティシャンとしてスキルアップしたい、キャリアアップを目指したいという方がブライダルエステへの転職を考えることが多いようです。
ブライダルエステは結婚式当日までと期限が決まっているので、短期間でより多くのお客様を相手に施術したいという方にも向いています。
別業界から転職する
まったくの別業界からブライダルエステに転職する方もいます。
ブライダルエステサロンの中には未経験でも採用してくれるところも多く、一から丁寧に研修をおこなってくれます。
最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、「向いている人」の項目で紹介したような素質がある方ならブライダルエステの仕事を楽しむことができるでしょう。
美容業界、ブライダル業界で働いてみたい、華やかな業界で働きたいという方はぜひブライダルエステにもチャレンジしてみてください。
ブライダルエステの収入・待遇
ブライダルエステティシャンの収入や待遇について解説します。
サロンによっても収入や待遇は大きく違いますので、自身の理想の働き方ができるか、仕事内容と収入は見合っているのかなどをよく確認してから応募しましょう。
ブライダルエステの収入
ブライダルエステティシャンの年収は300万円から400万円程度のことが多いようです。
リーダー、チーフ、店長など昇格制度があるブライダルエステで働けば、役職に応じて収入をアップさせることも可能です。
エステサロンの仕事はハードでありながら年収がとくに高いというわけではありません。
とくにブライダルエステサロンは高度な技術が求められるものの他のエステサロンと年収はとくに変わりません。ブライダルエステならではのやりがいを見つける必要があります。
賞与やインセンティブがある場合も
ブライダルエステサロンによっては、賞与が出ることもあります。
求人ページや面接の際にその点はしっかり確認しておきましょう。
また、メニューの追加やサロンで取り扱っているコスメを営業、販売することでインセンティブが発生することもあります。
これらにはノルマが課せられているサロンもあります。
ブライダルエステの待遇
ブライダルエステサロンでは正社員、契約社員、アルバイトなどの雇用形態があります。
正社員は福利厚生が手厚い、契約社員は正社員より大手サロンに入社しやすい、アルバイトはシフトやノルマのプレッシャーが少ないなど、それぞれにメリットがあります。
雇用形態は違っても仕事内容はほとんど変わりませんので、待遇は事前に確認しましょう。
シフト制で土日の出勤はマスト
雇用形態に違いはあっても、ブライダルエステの多くはシフト制です。
早番、中番、遅番などのシフトがあり、固定で働けるケースは少ないです。
家庭と両立したいという方にとっては働きにくい場合もありますが、女性のキャリアプランを支援してくれるサロンを選べば理想の働き方に近づけます。
また、サービス業でもありますので土日の出勤はほぼマストです。平日は働いている女性も多く、土日にエステに通う方がほとんど。土日に休みたい方は事前に働きたいサロンに確認しておく必要があります。
サロンによって営業時間には差がある
ブライダルエステサロンの中には、仕事終わりの女性でも通いやすいように夜遅くまで営業しているところも多いです。
遅番のシフトになると帰りが深夜になることも。
また、営業時間でなくてもミーティングや研修などで帰りが遅くなる可能性もあります。
サロンによって営業時間は大きく違いますので、あまり遅くまで働けないという方は注意しましょう。
ブライダルエステに必要なスキル
ブライダルエステに必要なスキルについて紹介します。
これらのスキルが高ければ高いほどブライダルエステで活躍できますし、働きながら身に着けていくことも可能です。
エステの幅広い知識やスキルが必要
一般的なエステサロンとは違い、ブライダルエステサロンでは結婚式当日に合わせてしっかりと結果を出す必要があります。
高い料金を払ったのに変化が感じられない、結婚式までに間に合わなかったというようではクレームにもつながります。
そのため、ブライダルエステでは高い技術力が求められます。お客様一人一人のコンディションに合わせた施術、期限までに間に合わせるメニューの提案、妊娠中のお客様へのケアなども考えられる人材でなければなりません。
即戦力となるエステサロン経験者のみを募集しているブライダルエステもあります。
マッサージや立ち仕事を続ける体力
ブライダルエステの仕事はほとんどが立ち仕事です。
長時間立ち続けて働かなければならないので、体力がなければ続かないことも。
マッサージには全身の力も必要です。サロンによっては週に休みが1日しかないこともあり、夜遅くに帰ってきても限られた時間の中で自分の体をケアしなければなりません。
自分の体を大切にケアできる、疲れを翌日に持ち越さないことも、ブライダルエステティシャンの大切な仕事の一つです。
メンタルケアのスキル
結婚式が近づくにつれて不安を感じる花嫁は多いです。
また、あと半年しかないのにキレイになれるだろうかと不安を抱きながらブライダルエステサロンに訪れるお客様もいます。
そのようなメンタルのケアをするのもブライダルエステティシャンの重要な仕事の一つです。
会話や施術を通してお客様に安心感を与える、信頼してもらう、結果を出して満足してもらうなど、エステティシャンとしての技術だけでなくメンタル面でのアプローチも重要です。
ブライダルエステに必要な資格
ブライダルエステティシャンになるために必須の資格はありません。
無資格でもチャレンジできるのがブライダルエステ業界です。
しかし就職や転職を考えているのなら、美容系の民間資格は取っておいて損はありません。
美容の知識が深まる、エステティシャンのスキルが身につく、面接の際にアピールできるなどメリットが多いので、余裕がある方は資格もチェックしておきましょう。
シェービングには国家資格が必要
ブライダルエステではシェービングをおこなうこともありますが、シェービングは基本的に国家資格である理容師免許がなければ施術できません。
国家資格を取得するためには理容学校に通い国家試験を受け合格する必要があります。
理容師の国家資格がなければブライダルエステで働けないというわけではありませんが、理容師免許を持っているとブライダルエステだけでなく幅広い業界へのキャリアアップに役立てられます。
民間資格は就職や転職に便利
ブライダルエステサロンで働きたい方に役立つ民間の資格をいくつか紹介します。
資格の勉強の際に知識やスキルが身につき、自身のためにもなるので資格の取得はおすすめです。
また、有名な資格であればサロン側にとってもお客様にとっても安心感を与えることができます。
フェイシャルエステティシャン
一般社団法人日本エステティック協会が認定するフェイシャルエステティシャンは、エステティックの基礎知識、フェイシャルエステについての知識、スキルを持つ方に与えられる資格です。
一般社団法人日本エステティック協会が認定している専門学校や施設で一定期間授業を受けた方や、800時間以上の実務経験がある方に受験資格が与えられます。
確かな技術が求められる資格でもありますので取得は大変ですが、就職や転職の際には非常に役立つでしょう。
一般社団法人日本エステティック協会 フェイシャルエステティシャン
カラーコーディネーター
東京商工会議所が認定するカラーコーディネーターの資格は、色に関する知識力を求められる資格です。
1級から3級まであり、難易度が上がるにつれてより専門的な知識が必要になります。
色が人間に与える効果、色の心理的効果、その人に似合う色の選び方などを学べます。
ブライダルエステサロンではメイクやドレスのアドバイスをする場合もあり、このような色に関する知識を持っておくこともおすすめです。
ブライダル業界で働きたい、ファッションやメイクに興味があるという方にもおすすめの資格です。
ブライダルプランナー検定
ABC協会認定ブライダルプランナー検定は、結婚式をトータルコーディネートするために必要な資格です。ブライダルエステと直接の関係はありませんが、ブライダルの知識を得たい、ブライダル業界で今後も働きたいと思っている方には取得をおすすめします。
新郎新婦への接し方だけでなく、近年多様化する結婚式の形、LGBTの方への配慮、考え方なども学ぶことができます。
また、感染症対策などを気にする方のためへの配慮も学べるのがこのブライダルプランナー検定の特徴。
ブライダル業界の最新事情を知りたい方にもおすすめです。
ブライダルエステでお客様を幸せにしよう
ブライダルエステの仕事内容や待遇、資格などについて詳しく解説しました。
結婚式という人生の中でもとくに大切な一日をサポートするブライダルエステは、非常に責任とやりがいのある仕事です。
エステティシャンとしてもっと活躍したい、ブライダル業界で働きたいという方は、ブライダルエステの仕事内容や待遇をしっかりチェックしておきましょう。
ブライダルエステで働く上で役立つスキルや資格についてもご確認ください。