私たちの身体は食べたものでできており、美容と食の関係は切っても切れないものがあります。
美容業界で働く人の中には、そんな『食』に関する資格を持っている人も多くいます。
今回は美容業界で働く人にオススメの食と美容に関する資格について解説していきます。
食に関する資格を持つことで、お客様にホームケアのアドバイスとしても説得力が増すので興味のある人は参考にしてみてください。
美容×食の資格
管理栄養士・栄養士の資格は資格取得のための専門学校や短大に通う必要があり、社会人をしながらの取得を考えている人にはハードルが高いかもしれません。
今回紹介する資格は民間の資格なので、働きながらでも取得しやすい資格となっています。
臨床栄養医学指導士
臨床栄養医学指導士は、臨床栄養医学協会の認定する資格です。
生化学や生理学に基づく栄養学の正しい知識の普及と、栄養ビジネスの推進をおこなっている協会です。
単に知識を得る、資格を取得するというだけでなく、ビジネス化のサポートまでしてくれるというメリットがあります。
栄養学の知識がなくても一から学習することができ、ZOOMでのオンライン授業であるため、忙しい人でも自宅で資格を取ることができます。
エステティシャンやスポーツトレーナーなど、栄養学の知識が必要な様々な業界の人が取得し、活躍の幅を広げています。
受講開始から6ヶ月以内に栄養指導レポートを提出し、認定試験を受けます。
不合格の場合はフィードバックを行い、再提出をして合格した場合、臨床栄養医学指導士として認定され、協会での活動が可能となります。
臨床栄養医学協会では、臨床栄養医学指導士以外にも、『美容栄養インストラクター』
『妊活栄養インストラクター』『ダイエット栄養インストラクター』などの資格も発行しています。
美容栄養学専門士
美容栄養学専門士の資格は日本ビューティヘルス協会の認定する資格です。
「美容」「健康」「栄養」「食事」に特化した、美容栄養学の専門家になるための資格です。
身体の仕組みを知り、本当に必要な食生活を学び、いつまでも美しく健康に、内面から輝く美しさを保てるよう美容栄養学を学び、専門家として活躍することができることを証明する資格です。
日本ビューティヘルス協会が認定する資格には「ビューティフードアドバイザー」「ビューティフードスペシャリスト」「ビューティフードプロフェッショナル」の3つがあり、数日間スクーリングをする方法、動画で自主学習して受験する方法、オンライン講座のいずれかを受けることにより受験できます。
「ビューティーフードアドバイザー」では身体の仕組み、糖質、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、ファストケミカルなどについて学びます。
「ビューティフードスペシャリスト」はあらゆる美容に関する悩みや、養生ごとに対応した美容栄養学について学ぶことができます。
美容栄養学の応用コースとして美白・シミ・アンチエイジングなど24の症状に合わせて学び、さらに食品の主な効能や選び方、調理のコツなどについても学びます。
「ビューティフードプロフェッショナル」は美容栄養学のプロとしての知識だけでなく、「美容食インストラクター」としての認定を受けることもできます。
薬膳コーディネーター
薬膳は中国の伝統医学である『中医学』に基づく「七草がゆ」や「カレー」などの薬膳を使用した料理です。
むくみ、冷え性など、身体の不調を、食材の組み合わせによって和らげます。
薬膳コーディネーターは薬膳の知識に基づき、体調や季節に合った食材を用いて健康に役立つメニューを提案することのできる薬膳のプロです。
薬膳コーディネーターは『本草薬膳学院』が認定する資格です。
高齢化によって予防医学が注目される中、日々の食事で健康を管理するという中医学に基づく基本的な薬膳を学びながら、薬膳のエキスパートを育てるための教育機関です。
AKBの川栄李奈さんがCMで薬膳コーディネーターの資格に合格したことでも、注目を集めました。
予防医学が提唱されている現代、食生活の改善を目指す薬膳コーディネーターの需要は今後ますます高まっていくと予想されます。
薬膳コーディネーターは受験資格がなく、誰でも受験可能です。
また難易度も高すぎないため、興味のある人は比較的取得しやすい資格といえます。
薬に頼らず元気に過ごしたい、家族や自身の食生活の管理、美容関係の仕事に役立てたい人にもオススメで、上級資格を目指して本格的に学ぶことも可能です。
マクロビオティックセラピスト
マクロビオティックとは「MACRO(大きな)」「BIO(生命)」「TIQUE(術)」という3つの意味からなる言葉であり、日本に古くから伝わる食養生と、東洋の「易」の原理を組み合わせた食事法です。
玄米菜食という自然に則った食事法であり、ハリウッドスターや世界の著名人から一般人にまでい広く普及し、アメリカでは200万人以上が実践している食事法です。
主食は玄米などの穀物、副食は野菜、漬物、乾物などが中心の食事で、旬の食材を重視します。
マクロビオティックは、食事から美や健康を作ることを目的としています。
マクロビオティックセラピストは一般財団法人 日本能力開発推進協会が認定する資格です。
通信講座で資格取得可能なため、自分のペースで学習することができます。
マクロビオティックのスペシャリストを育成し、マクロビオティック食事療法に関する知識、や技能を審査・証明し、職業能力の向上と社会的経済地位の向上を目的としています。
マクロビオティックと栄養学・食材に関する知識、症状ごとに有効な食材の調理方法など対象としています。
病気・美容とマクロビオティックのかかわり方、栄養学、食材のもたらす効果などが出題範囲です。
フードアナリスト
フードアナリストとは、食に関するあらゆる知識を身に付けた食の専門家であることを証明する、日本フードアナリスト協会が認定する資格です。
食文化、調理・栄養学、ホスピタリティなど、あらゆる角度から食に関する知識を身に付けることができます。
モデルにも取得している人が多く、美容と健康に人一倍気をつかう人前に出る職業の人にも人気の資格です。
フードアナリストの資格を取得すると、美容と健康を維持するコツがわかるかもしれません。
食の情報を調査・分析することにより食の情報に精通します。
その情報を客観的・合理的に説得力のある発信をするのがフードアナリストです。
レストランや食品、飲料などの食情報を味覚だけでなく、安全・栄養・新商品・鮮度・調理・旬・食材情報など、広範囲な観点から調査、分析します。
そのため広範囲で体系的な食の知識と高度な食のリテラシーが必要となります。
初級・4~1級まであり、飛び級はできません。
正会員は23000人を超えるメジャーな資格です。
ホリスティック栄養士
物質的な栄養素だけでなく、体質や一人ひとりに合わせたホリスティック栄養学を学び、体型的な知識を得たことを認定する資格が「ホリスティック栄養士」の資格です。
「ホリスティック」とはギリシャ語の全体性を表す「ホロス」に由来し、「全体は部分の集合よりも価値がある」という意味を持ちます。
ホリスティック栄養学とは炭水化物やタンパク質、ミネラルなどの栄養素単体ではなく、これらの栄養素が精神・身体を含めた身体全体にどのように作用するかということまで含めた栄養学を指します。
同じ食事をしても栄養素の消化や吸収は個人の体質や体内酸素量、生活習慣や精神状態によって大きく異なります。
ホリスティック栄養学では、このような一人ひとりに考慮した総合的な栄養学の知識を身に付けることができます。
医療業界で働く人に人気の資格ですが、美容業界で働く人にも需要があります。
ホリスティック栄養士を認定する機関として、「ホリスティック・ヘルスアカデミー」の資格があります。
1994年に設立されたホリスティック・ヘルス・アカデミーはアメリカの栄養コンサルタント協会と提携しており、ホリスティック栄養学学位が通信教育で受講することが可能です。
基本となる栄養学からハーブ療法、サプリメントについても学習することが可能です。
ベジタブル&フルーツプランナー
ベジタブル&フルーツプランナーとは野菜や果物の専門的知識を持った人の認定する資格です。
栄養学と中医学の両面から、野菜と果物に関する正しい知識を身に付け、個々の体質や体調に応じた野菜・果物の選び方や食べ方、レシピなどを提案できるようになります。
栄養学と中医学の両方を身に付け、より個人一人ひとりに合った食生活をアドバイスすることができ、食生活の向上を目指します。
自身の健康管理はもちろん、医療従事者や飲食店経営者、美容サロン、スポーツインストラクターなど、幅広く活用することができます。
まとめ
美容も健康も、正しい食事があってこそです。
高齢社会が進む中、予防医学の観点からも食に関する資格が人気となり、今後ますます需要が高まることが期待されます。
今回紹介した以外にも美容に役立つ食に関する資格もたくさんあるので、興味のある人は調べてみてください。