美容業界の求人をお探しの方は美容bizへ。詳しくはこちら!

美容効果のある漢方とは?服用の際の注意点とあわせて徹底解説!

この記事は約6分で読めます。

前回「 漢方は美容にも効果がある?身体の中からキレイにする『中医美容』」で漢方について解説しました。

漢方は心身から健康にし、自然治癒力を高めるという漢方の考え方に基づき、結果として外見を整える事にも繋がり美肌やダイエットにも効果的です。

今回は、漢方からみた美肌の状態や、具体的に美容に効果のある漢方について、解説していきます。

漢方の美容効果

漢方は、様々な生薬が組み合わさっており、その人に適した身体の症状に対応することができます。

漢が中国を表し、方が治療法を表していますが、漢方は実は日本独自で発展してきました。

中国で使われるものは『中薬』、韓国で使われるのは『韓薬』といわれており、漢方とは違うものになっています。

漢方は病院でも処方される薬であるため、効果をしっかりと実感することができます。

病気になったときには、身体の一部分だけを見てしまいがちですが、漢方では身体全体のバランスを見直すという考え方の元に成り立っています。

特に日本は四季があり気候の変化が激しく、日々の生活でもライフイベントが多く、身体や肌の調子も変わりやすいものです。

漢方は、そんな心身のバランスを整えてくれます。

同じ症状でもどこにどのように症状が出ているかによって、処方や配合薬が変わってきます。

漢方では体質やバランスに重きを置いているため、一人ひとりにあった漢方を処方することができます。

漢方の最大のメリットは、身体の中に働きかけて肌トラブルなどを起こさない体質作りをすることができる点であり、体内外のストレスに強い肌や身体を作ることができます。

漢方からみた美肌の状態

「肌は内臓の鏡」といわれるように、心身のバランスが崩れると顕著に肌に現れます。

例えばホルモンバランスが崩れることによって起こる肌荒れは、検査をしても原因がわからないことも多いものです。

ホルモンバランスを整えるには、不規則な生活やストレスの改善することが大切です。

また消化不良や慢性的な下痢・便秘によって肌荒れやむくみが起きる場合には漢方で根本的な胃腸トラブルから治療を始めます。

胃腸の調子が整うと、肌荒れなどが改善することも多いものです。

またストレスは漢方で重要視される『気』の流れを見出し、ホルモンバランスに悪影響を与えます。

ストレスは自覚するのが難しく、気持ちだけでは変えられない場合も多く、漢方の使用によって改善されることもあります。

症状別・美容に効果のある漢方

ここからは具体的に症状に合わせて効果のある漢方を紹介していきます。

ニキビなどの肌荒れや皮膚炎に効果的な漢方

●清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)……赤ニキビや皮膚炎などに効果的

●消風散(しょうふうさん)……肌の発疹、あせも、皮膚炎などに効果的

●十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)……初期の皮膚トラブル、蕁麻疹、発疹、皮膚炎などに効果的で熱を発散させて肌を正常化する

●桂枝茯苓丸料加(けいしぶくりょうがんりょうか)ヨクイニン……ニキビやシミに効果的、血の巡りを良くして肌に栄養を与える

●荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)……ニキビや蓄膿症などの化膿に効果的

吹き出物などの肌荒れ・ダイエットに効果のある漢方

●防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)……便秘解消に効果があり胃腸の調子が正常に働くことにより、肌荒れが解消できることも

●大柴胡湯(だいさいことう)……ストレスからくる肥満、肥満に伴う肩こり、頭痛、便秘に効果があり、肥満症の人にオススメ

●ヨクイニン……ターンオーバーを正常化させ、水分バランスを整えてキメの乱れや肌荒れを防ぐ

むくみに効果的な漢方

●当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)……むくみ、めまい、生理不順などに効果的

●防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)……むくみ、多汗症。肥満症などに効果的であり、色白で疲れやすく、多汗症、水太りという人にオススメ

シミ・乾燥に効果的な漢方

●桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)……シミ・生理痛・更年器障害・肩こりなどに効果的

●温清飲(うんせいいん)……肌の乾燥、肌の色・ツヤが悪い人にオススメで、イライラにも効果的

●当帰飲子(とうきいんし)……血行を促進して身体を温め水分を保つ働きを持つ、かゆみを伴う乾燥肌に効果的

漢方服用の注意点

漢方は和漢性植物を配合している薬であるため、西洋医学とはアプローチの仕方が異なります。

漢方では人それぞれの体質や体力、抵抗力や症状の現れ方など、状態を見て判断することを『証』といいます。

同じ症状に対しても、証が違えば処方される漢方も違います。

証を正しく見極めない限り、期待する効果を得られない可能性があります。

自分自身で漢方を選んで購入する場合、自分の体質を正しく把握しておく必要があります。

証には、『実証』『中間証』『虚証』の3種類があります。

実証の人の特徴として、体力があり筋肉質でがっしりしている人、声が大きく太い、胃腸は丈夫ですが便秘気味であり、暑がりという特徴があります。

一方、虚証とは華奢で体力がなく、血の気が弱く虚弱体質で下痢気味で寒がりであるという特徴があります。

中間証とは、実証と虚証の中間地点です。

あてはまる項目が多い方が、自分自身の証となります。

自分の証をしっかりと見極めて、漢方を選ぶようにします。

また漢方は症状や体質、生活習慣によって効果の現れ方が変わります。

気になる症状がなくなった時点で服用をやめても大丈夫ですが、1~2か月しても効果がないようであれば、薬剤師に一度相談することが大切です。

漢方は副作用が少ないイメージを持っている人が多いと思いますが、漢方も薬であるためむくみや高血圧などの副作用が出る場合もあります。

特に『甘草』『麻黄』『大黄』『附子』を含む漢方は、副作用が起きやすいので注意が必要です。

年配の人が漢方を使用する場合、代謝や排泄機能が低下する場合があります。

漢方は植物から抽出されているものが多く、多糖類やタンパク質も含まれているため、アレルギーが起こることがあります。

漢方によって引き起こされるアレルギーとして、発疹や膀胱炎、アレルギー性肝炎、肺炎などがあります。

漢方はサプリメントと違い『薬』であるため、少なからず副作用やアレルギーがあり、飲み合わせにも注意が必要であるということは頭に入れておいた方がいいでしょう。

また漢方を飲むときは水や白湯などで服用し、薬の吸収に影響を及ぼすジュースや牛乳、お茶などの飲み物で服用するのはやめた方がいいです。

まとめ

漢方は病気や健康だけでなく、身体の内側から調子を整えることにより、美肌やダイエットなど、美容効果にも影響を与えます。

身体の中の「気・水・血」のバランスを一人ひとりに合った比率で保つことにより、身体の調子を整え身体も肌も心も美しく健康に保つことができます。

「何となく肌の調子が悪い」「すこしむくみや肥満が気になってきた」という人は、身体の調子を整えるという意味も含めて、漢方を取り入れてみるといいかもしれません。

タイトルとURLをコピーしました