スキンケアやメイクに加え、美容のためにコロコロローラーや美顔器を使用している人も多くいます。
その中でも美容方法の一つとして、かっさを利用した美容方法が注目を集めています。
かっさでフェイスケアやボディケアを行うことで、くすみやむくみなどを改善することが可能であり、エステや鍼灸院などでも人気のメニューとなっています。
今回は、かっさの美容効果について解説していきます。
かっさの種類や、自分でおこなう際の注意点などについても説明していきます。
かっさとは?
かっさとは、牛の角や天然石などで作られた専用のプレートや、中華料理などに使われるレンゲを使用して肌をこすり、全身の経路や反射区を刺激し、血液やリンパ液の流れを良くして余分な老廃物を排出する中国発祥の美容・健康法です。
血流などの流れを良くすることにより、美肌効果や代謝アップ、デトックス効果や身体の不調の改善に繋がります。
元々は中国からきた健康法であり、その歴史は2500年以上も前からおこなわれてきた民間療法です。
中医学では、病気の予防や健康維持として用いられてきました。
現在のかっさによる美容・健康法は、1980年代に呂李儒によって西洋医学を取り入れ確立されました。
かっさの本場、中国では「グアシャ」といい『刮痧』と書きます。
さする・削る・擦るという意味を持つ「刮」と、老廃物・汚血という意味を持つ「痧」
でできています。
中医学的に説明すると、肌をこすり経絡やツボを刺激することによって、元気や健康などのエネルギーを表す『気』、血液を表す『血』、細胞間液・リンパ液・汗などの体液を表す『水』の流れを改善します。
気・血・水の通り道とされているのが経絡です。
経絡の流れをスムーズにすることにより、身体のバランスを整ていきます。
かっさは東洋版デトックス効果の期待できる美容法であり、期待できる美容・健康効果にはむくみやリフトアップ、くすみ改善など目に見えるものから、冷え性改善や風邪予防・疲れ目などの目に見えないものまで、さまざまな効果があります。
かっさの素材や形も様々なものがあり、目的や用途によって使い分けられることもあります。
経絡は全身に巡らされているため、かっさは頭のてっぺんから足先まで行うことができます。
かっさによる美容効果
かっさは、身体に滞留している汚血や老廃物を流し排泄します。
かっさプレートで圧を加えることにより、毛細血管を拡張させ血液の流れをスムーズにします。
美顔効果
柔らかい食べ物が多く、メールなどのSNSが発展したことにより口を動かして喋る機会の減っている現代人は、顔の筋肉を使えていない人が多くいます。
そのため現代人は、顔のリンパ液が滞りやすく老廃物が溜まりやすく、脂肪燃焼力が低くなっています。
顔にかっさを使用することにより、顔に滞留している老廃物を流すことができます。
そのため顔のむくみやたるみを取ることができます。
またむくみが取れるため、小顔効果やフェイスラインが引きあがり、ほうれい線やシワの改善も期待できます。
目元のむくみがとれることにより目の開き具合が変わり、視野が広くなったり目が大きくなります。
さらに顔の老廃物を流すことにより、頬骨が高くなり口角が上がります。
美肌効果
血行促進効果の高いかっさは、血液から肌へ栄養が届けられ、老廃物は血管やリンパ液から排出させる効果を高めます。
そのため肌の血色がよくなり、目の下のくまやすくみが改善されます。
血行が良くなることによって肌にも栄養が行渡るようになるため、肌の新陳代謝であるターンオーバーが促進され、肌に透明感が出てトーンアップされます。
そのためエイジングケアや毛穴の引き締めにも効果的です。
全身への効果
かっさは顔のみならず、ボディや頭皮にも使用することができます。
経絡の流れに沿ってかっさプレートを動かし血流やリンパ液の流れを良くすることにより、肩や背中、頭のコリをほぐすことができます。
余分な老廃物が取れることにより、ボディラインのシェイプアップや便秘解消にも効果的です。
かっさプレートの種類
かっさのプレートには様々な素材・形があります。
それぞれの特徴について解説していきます。
素材
かっさプレートとして比較的手に入りやすいのが、天然石素材のものです。
ひんやりとした触感が気持ちよく、ローズクオーツ、クリスタル、翡翠などの素材は、パワーストーンの効果を得ることも期待できます。
消毒しても劣化が少なく衛生的ですが、割れやすいので取り扱いに注意が必要です。
オーソドックスなものであれば、古くから使われており肌あたりが良く使いやすい水牛角のかっさプレート、価格が安くプラスチック製のかっさプレート、肌のデリケートな人にオススメの陶器製かっさプレート、熱やさびに強いステンレス製のかっさプレート、木の触感やぬくもりを感じられる木製のかっさプレートなどがあります。
形
かっさの最も一般的な形は「天使の羽根型」と呼ばれるものであり、このひとつで多くの使い分けをすることが可能であり、顔から身体まで全身のあらゆるマッサージをおこなうことができます。
広い面へこみのある面では、広い場所をまんべんなくしっかり圧をかけることができます。
一面に大きなでっぱりと小さなでっぱりのある面では、丸みにフィットする頭皮などのマッサージに最適です。
広いでっぱりのある部分は回しながらマッサージをするのに適しています。
小さなでっぱりが付いている面では、目元などの細かい場所をマッサージしたりツボを押すのに向いています。
魚型のものも全身に使うのに適しています。
その他にも広い範囲に使用するのに向いている長方形型、ツボ押しに便利な棒型、顔のマッサージに適している眉型、頭皮の使用に最適なくし型などがあります。
かっさの特徴
かっさは元もと民間療法であったため、かっさを使用するのに熟練された技術や高い専門性は必要ではなく、誰でも効果が得やすく、身体へのダメージや副作用が少ないのが特徴です。
基本的なやり方さえマスターしてしまえば、自宅でセルフで簡単に行うことができます。
そのため長く続けやすい美容法といえます。
しかし肌の弱い人にとっては、かっさで肌をこすること自体が肌へのダメージになってしまう場合があります。
特に顔の皮膚は他の身体の皮膚に比べて薄いため、週に1・2回程度を目安に行います。
また頭皮以外の部分をかっさでマッサージをおこなう際には、オイルやクリーム、乳液などの潤滑剤を使用します。
潤滑剤を使用することにより、かっさの滑りを良くし肌を保護する効果があります。
身体にかっさマッサージをおこなう際は内側から外側へ、上から下へなど、一定の方向に動かすように使用します。
また一か所につき3回を目安に行い、左右同じ回数おこなうようにします。
毛細血管にアプローチすることを意識し、痛気持ちいいくらいの力でおこなうのがオススメです。
力が入りすぎると肌を傷めてしまったり、痛みを感じて筋肉に力が入ってしまうと筋繊維を傷つけてしまい、みみず腫れのような痕が残ってしまうことがあります。
肌の表面を優しく擦るだけでも効果があります。
リンパにアプローチにしたいのであれば、皮膚のリンパは浅いところを流れているため、さするくらいの力で十分効果を得ることができます。
まとめ
今回は、美容効果として人気のある『かっさ』について解説しました。
副作用も少なく自宅で自分で手軽にできる美容方法であるため、おうち時間の増えたコロナ禍で人気の出た理由もわかりますね!
素材や形も様々なものがあるので、自分に合ったかっさプレートを見つけてみてください。
次回は具体的なかっさマッサージ方法について解説していきます。