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腎臓の美容の関係とは?腎臓の働きと美容への影響について徹底解説

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前回・前々回と、肝臓の働きや美容との関係について解説してきました。

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肝臓と美容は大きく関わっているということは、これらの記事で理解して頂けたと思いますが、実は肝臓と同じくらい代謝や美容に関わっているのが「腎臓」です。

今回は腎臓の働きや、美容との関係について詳しく解説していきます。

腎臓の働きとは?

腎臓にはヒトの身体にとってとても重大な役割をしており、医師の中には「腎臓が寿命を決める」というほど、大切な臓器です。

腎臓はそら豆のような形をしており、握りこぶし程の大きさで、腰のあたりに左右対称に2個ある臓器です。

この小さな臓器の中に身体の血液の総量の1/4の血液が集まり、全身の身体の情報ネットワークの要となるのが、腎臓です。

肝臓と同じく、腎臓の機能が低下しても自覚症状がほとんどないのが特徴です。

腎臓の機能の2~3割が機能していれば、血液検査や尿検査でも数値に現れないといわれています。

腎臓は人体にとって重要な役割をしているのですが、心臓や脳に次ぐ重要な臓器であるという認識を持っている人は少ないのではないでしょうか。

腎臓な主な働きには、

●老廃物を排出する
●血圧を調整する
●血液を作るホルモンを分泌する
●イオンバランスを整え、体液量を調整する
●丈夫な骨を作る
●全身の酸素濃度をコントロールする

などがあります。

老廃物の排出

腎臓は血液をろ過し、老廃物や余分な塩分を尿として体外に排出します。

腎臓にはネフロンと呼ばれる糸球体と尿細管で構成される器官があり、一つの腎臓に約100万個ずつあります。

ネフロンは、不要なものと必要なものが混ざった血液から、不要なものをこしだし、不要なものは尿として、必要なものは再び吸収し血液へと戻す働きがあります。

腎臓の働きが悪くなると老廃物が体内に蓄積され、尿毒症になる恐れがあります。

血圧の調整

血圧は塩分と水分の排出量をコントロールすることによって、血圧を調節します。

血圧が高い時には塩分と水分の排出量を増加させ血圧を下げ、血圧が低い時には塩分と水分量を減らして血圧を上げます。

さらに腎臓には血圧を維持するホルモンを分泌し、血圧を安定させる働きがあります。

腎臓と血圧は互いに作用し、肝臓の働きの低下によって高血圧になったり、高血圧になることにより腎臓に負担をかけ、腎臓の働きを悪化させることもあります。

エリスロポエチンの分泌

腎臓には、血液を作るホルモン「エリスロポエチン」を分泌します。

エリスロポエチンによって骨髄の中にある細胞に指令を出し、赤血球を作ります。

肝臓の働きが悪くなると、エリスロポエチンが十分に分泌されず、血液が作られずに貧血になることがあります。

体液・イオンバランスを調節する

腎臓には、体内の体液量、イオンやミネラルのバランスを保つ役割もあります。

腎臓の働きが弱まると、体液量の調節が上手くできず、むくみの原因となります。

その他にもイオンやミネラルのバランスが崩れ、めまいや疲労など、身体に様々な不調が現れます。

「なんだか調子が悪い」「身体がむくむ」という場合には、腎臓の機能が正常に動いていないからかもしれません。

丈夫な骨を作る

腎臓では、活性型ビタミンDを作る働きがあります。

これはカルシウムを体内に吸収するのに必要なビタミンであり、骨の発育に大きく関わっています。

肝臓の働きが低下すると活性型ビタミンDが低下し、カルシウムが吸収されなくなり、骨が弱くなります。

酸素濃度のコントロール

腎臓の機能が低下すると、血液を作るホルモンであるエリスロポエチンの生産量が低下します。

すると赤血球の生産量が減ってしまい、赤血球に存在するヘモグロビンの量も減ってしまいます。

ヘモグロビンが減るということは、呼吸から得た酸素との結合率が低下してしまいます。

腎臓には全身の酸素濃度を調節するという、重要な役割があります。

車酔いは実は腎臓の働きが弱っている時に起こりやすく、血中の酸素濃度が低下することによってヒトは「酔った」という感覚に陥るのです。

腎臓が美容に与える影響

腎臓にはホルモン分泌や老廃物の排出、体液の調節を担っていますが、美容にはどのような影響を与えるのでしょうか。

抜け毛・薄毛

髪の毛と腎臓には接点がないように思われますが、実は関係しています。

腎臓機能が低下すると、血液の流れが悪くなります。

血液をろ過する腎臓に障害が起こると、血液から老廃物をろ過できず、不要な塩分や水分を体外に排出できなくなります。

血液の流れが悪くなることは、髪の毛の育毛・発毛に影響を与えます。

東洋医学では「髪は血余り」といわれるほど、血液が十分にあれば髪の毛にツヤを与え、元気な髪の毛がたくさん増えます。

しかし血液の量が少なく薄いと髪に栄養分が十分に行き届かず、薄毛や髪の毛が細くなったり、白髪の原因となるといわれています。

さらに東洋医学では『腎』と呼ばれるエネルギーを蓄える場所があり、腎は髪の毛と深い関係があるといわれています。

腎は腎臓だけでなく、腎臓に関わる広い範囲を表します。

抜け毛・薄毛は腎の弱りと考えられており、腎臓の働きを正常に戻すことが、抜け毛や薄毛の予防に繋がります。

乾燥肌・むくみ

腎臓の働きには、体内の水分をコントロールする機能があるため、腎臓の機能が低下すると身体の中が水分不足になったり、むくみやすくなります。

「季節の変わり目による乾燥」と思っていたものが、実は肝臓の疲労であったということも多くあります。

腎臓を低下させる原因の一つとして、利尿作用の高いコーヒーや炭酸の強い刺激物、お酒などのアルコール成分によって腎臓の機能を低下させ、脱水症状による乾燥肌や、ろ過不足によるむくみを引き起こしてしまうことがあります。

腎臓が疲れてしまうと、体内の水分量を上手くコントロールすることができなくなってしまうためです。

乾燥肌だけでなく、なんだか体調が良くない、慢性的な身体の疲労、情緒不安定や食欲不振などは腎臓の疲れが引き起こしている可能性があります。

規則正しい水分摂取や、肝臓を温め働きを良くする目覚めの白湯などを飲むことにより、腎臓への負担を減らすことができます。

まとめ

腎臓には水分コントロールや、老廃物のろ過、血圧の調整や丈夫な骨作りなど、心臓や脳と同じくらい重要な働きをしています。

その機能はヒトの身体を健康に保つだけでなく、丈夫で美しい髪の毛や、潤いのある肌、むくみなどの美容にも大きく関係しています。

腎臓は目に見えず、変化がわかりにくいため、常に摂取コントロールや水分の排泄コントロールが、腎臓を健康に保つカギといえます。

次回は、腎臓を丈夫にする方法や、自身の腎臓が正常に働いているかどうかを知る方法について、詳しく解説していきます。

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