前回の記事「フリーのアートメイクアーティストとして働く!その方法を徹底解説」でフリーランスのアートメイクアーテストになる方法について解説しました。
今回は、フリーランスのアートメイクアーティスト(看護師)として働く際のメリット・デメリットについて解説していきます。
またフリーランスとして活躍する際に、求められるスキルについても解説します。
アートメイクアーティストとしてフリーランスを目指す方は、参考にしてみてください。
フリーランスのアートメイクアーティストとして活躍するメリット・デメリット
アートメイクが身近なものになってきていますが、アートメイクアーティスト(看護師)の仕事の歴史はまだ浅く、職業としてもまだマイナーなものであるのが現状です。
フリーランスで働いているアートメイク看護師もまだまだ数が少ないですが、今後はフリーランスという働き方も一般的になってくるかもしれません。
クリニックに雇用されるのではなく、委託業務として働くフリーランスアートメイクアーティストには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
フリーランスで働くメリット
フリーランスアートメイクアーティストとして働くメリットとして、
●取引相手が自分で選べる
●働き方が自由になるため、副業・複業が可能になる
●収入を大幅に増やすことができる可能性がある
などのメリットがあります。
フリーランスとして働くということは、業務委託として働くことになるため、通常の雇用形態とは異なり、働く時間や休日を自分で選べるようになります。
一般的なアートメイクアーティストであれば週5日の日勤で働くという雇用形態になりますが、フリーランスであれば自分の都合に合わせて働くことができます。
施術する病院や顧客も自分の意志で決定することができるため、業務上の人間関係など自分に合わない仕事をしなくていいため、煩わされることが少なくなります。
また働く時間を自分で決めることができるため、仕事の掛け持ちが可能になるなど、時間の融通が利くようになります。
そして成功すれば、働き方次第で収入を大幅に増やせる可能性もあり、自分の能力が収入に直結するためやりがいが大きくなります。
雇用で働くよりも「自分にしかできない仕事」と、仕事に対する満足感も高まります。
フリーランスで働くデメリット
フリーランスは比較的自由な働き方となりますが、メリットばかりではありません。
フリーランスでアートメイクアーティストとして働く場合、以下のようなデメリットがあります。
●施術以外の経理管理などが必要
●仕事を得続けるため、集客やスキルアップが常に必要
●備品の購入・管理も自分自身でする必要がある
●フリーランスでの求人や仕事が少ない
実力や働き方次第で収入が大幅にアップする可能性のあるフリーランスのアートメイクアーティストですが、報酬が完全歩合であるため収入の保証がありません。
委託業務先の都合により、突然仕事のなくなるリスクもあります。
また雇用保険や労働保険がないので、病気やケガで働けなくなった場合の補償がなく、失業の可能性もあります。
その他にも施術の技術を磨きながら経理処理や事務処理をすべて自分でおこなう必要があるため、スキルアップだけに時間を割くことが難しくなります。
さらに集客も自分でおこなわなければならないため、指名の絶えない人気アートメイクアーティストにならなければ仕事が全くない、という事態にも陥りかねません。
アートメイクの備品は海外輸入のものが多く、偽物が出回っていることも多くあります。
パッケージが本物で中身が別のものが入っていたり、使えない偽物にお金を払わなければならないというケースも珍しくありません。
有名なブランドから公式サイトで購入すれば本物が手に入りますが、その分値段も高くなります。
さらに個人輸入になるため関税が10%程度かかります。
小さいような出費に思いますが、積み重ねると大きな負担となります。
そしてアートメイクアーティストがフリーランスで働くという地位がまだ認知が少なく、委託業務での求人も少なく、フリーランスとして働きたいと思っても、提携先がない、フリーランス契約に応じてもらえないというケースも多くあります。
フリーランスのアートメイク看護師に必要なスキル
フリーランスのアートメイクアーティストとして独立をするためには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。
フリーランスとして独立したいのであれば、以下のようなスキルが必要です。
技術力
アートメイクは最近に人気や需要の高まる施術ではありますが、費用が高額であり、すぐに消せないものであるため、確実な施術力とトレンドに敏感で美容の知識なアートメイクアーティストに施術してもらいたいと思っている人ばかりです。
遠方からわざわざ指名で施術を受けに来るというお客様も、少なくありません。
フリーランスのアートメイクアーティストとして仕事を得るようになるには、指名の絶えない人気アーティストになる必要があります。
フリーランスとして働きたいのであれば、早い段階からスキルやセンスを磨くことが大切です。
経営スキル
フリーランスとして働くのであれば、経営スキルも必要になり、事務作業も雇用されている時よりも量が増えます。
施術のスキルだけでなく、営業活動、スケジュール管理、納税など、一人でおこなわなければなりません。
営業活動が不十分では仕事を得ることができず、委託業務で働けるクリニックを自分で見つけ、ブッキングしないようにスケジュールを管理し、適度に休みを取る必要があります。
その他にも会計や請求書の発行、確定申告などの税務上の処理など、一人でおこなう必要があります。
保険料や年金についても、自分で支払う必要があります。
フリーランスのアートメイクアーティストとして活躍するには、これらの経営スキルが必要となってきます。
さらにフリーランスの場合、針やインクなどアートメイクに必要なものをすべて自分で揃えなければならない場合もあります。
アートメイクは医療行為に当たるため、海外から取り寄せる商品が税関で止められ、提携先の医師の医師免許のコピーが必要であったり、機材を取り入れるのにも一苦労ですが、フリーランスとなると、これらの手間もかかってきます。
セルフブランディング能力
SNSの発信により、自分のアートメイクの作品を載せたり、アートメイクについての情報発信など、顧客獲得のために自分をセルフプロデュースする能力も求められます。
アートメイクの知識だけでなく、メイクのテクニックなどをこまめに発信することにより、美容の知識が豊富なアートメイクアーティストとしてファンができれば、固定客の獲得も期待するとができます。
自分の売りは何なのか、どのようなことが得意でどのような知識があるのかなど、自分の強みをSNSで発信したり、ファンを増やしていくという活動も、フリーランスのアートメイク看護師として独立したいなら必要なスキルです。
実際フリーランスのアートメイク看護師ってどうなの?
クリニック側としては、施術料の3~7割で集客をお願いすることができ、メリットが多いフリーランスのアートメイクアーティストですが、業務委託の求人が少ないのが現状で、アートメイク看護師から営業をかけていく必要があります。
最初の内は、集客の壁にぶち当たる人も多いようです。
集客が自分でできない人は、フリーランスになるのは難しいです。
今はInstagramを利用して集客をしているフリーのアートメイク看護師が多いですが、マメに更新し、第3者が見て興味の持てる写真や文書を投稿しなければなりません。
集客をクリニックに助けてもらえる場合もありますが、その分歩合が少なくなるという場合が多いようです。
フリーランスになりたては全く予約が入らず、家でひたすら人工皮膚と向き合い収入を得ることができず、収入が激減したという人も多くいます。
結局求人サイトで見つけたクリニックにバイトに行ったり、友人のクリニックで働くというような苦労をしている人も少なくありません。
正社員や契約社員などで雇用されていた方が、楽で安定して稼げたと後悔するアーティストも多いようです。
単に収入を増やしたいだけなのであれば、指名料やインセンティブの付くクリニックで雇用される方が近道かもしれません。
まとめ
自由に休みが取りやすく、やり方次第では収入を大幅に増やすことができるフリーランスのアートメイク看護師ですが、フリーになりたての時は仕事が入らないということも多くあります。
また委託業務での求人が少なく自分で営業をかける必要があり、経営スキルや事務処理、集客など、施術以外にもすべきことが多くあります。
給与面だけで考えるなら、フリーランスよりも安定して雇用されるアートメイクアーティストでいる方がいいのかもしれません。
どんな仕事でも、フリーランスになるということにメリット・デメリットの両方があります。
自分はどのような働き方が合っているのか、しっかりと考えてみる必要があります。